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銀行融資の必要書類とは?融資を受ける流れや通過するポイントについて解説
読了目安時間:約 7分
銀行から融資を受ける際には、必要な情報を確認するために、さまざまな書類の提出を求められるのが一般的です。
審査に通るためには、指定された書類を正確かつ漏れなく用意することが重要になります。
そこで本記事では、銀行融資を申し込む際に必要となる主な書類について解説します。あわせて、融資の申込みから実行までの流れや、審査を通過するために押さえておきたいポイントについても詳しく紹介しますので参考にしていただければ幸いです。
目次
銀行融資の必要書類とは?

銀行融資の必要書類については、以下の10点です。
- 書類①:借入申込書
- 書類②:決算書
- 書類③:試算表
- 書類④:事業計画書
- 書類⑤:資金繰表
- 書類⑥:納税証明書
- 書類⑦:履歴事項全部証明書
- 書類⑧:印鑑証明書
- 書類⑨:銀行取引一覧表
- 書類⑩:本人確認書類
それぞれの必要書類について解説していきます。
書類①:借入申込書
借入申込書は、銀行に対して融資を希望する際に提出する基本書類です。
形式や呼び方は金融機関ごとに異なっており、統一されたフォーマットがない場合もあるので、実際に申し込みをおこなう前に、各銀行の窓口や担当者に確認を取ることが大切です。
一般的な記載内容は以下の通りです。
- 申込者の氏名
- 住所
- 希望する借入金額
- 返済の希望期間
- 資金の使い道
内容に不明点がある場合や、どのように書けばよいか迷った際は、遠慮せずに銀行の担当者へ相談することをおすすめします。
書類②:決算書
決算書は、企業の財務状態や経営の健全性を判断するための重要な資料です。
決算書の中でも、損益計算書は企業が一定期間にどれだけの利益や損失を出しているかを示し、貸借対照表は資産や負債のバランスを通じて財務の健全性を測るために活用されます。
例えば、貸借対照表で負債が多いように見えても、損益計算書で安定した黒字が確認できれば、収益力があると判断され、返済能力があると見なされるケースもあります。
審査においては複数の視点から総合的に判断されるので、決算書の内容が明確であることが重要です。
書類③:試算表
試算表は、企業の資産・負債・売上・利益などの状況を把握するために、通常月ごとに作成される財務集計表です。
決算書が年に一度しか作成されないのに対し、よりタイムリーな経営状況を確認するための資料として使われます。
金融機関が融資審査をおこなう際、決算期から時間が経っている場合には、最新の財務状況を把握する目的で試算表の提出を求められることがあります。
特に、決算日から3か月以上経過しているようなケースでは、試算表が審査の判断材料として重要視されます。
書類④:事業計画書
事業計画書とは、企業の将来像や事業の方向性、運営方針を体系的に示す文書です。
具体的に、今後どのような手段で成長を目指していくのか、経営の指針を明確に伝える役割を果たします。
特に、金融機関は、事業計画書を参考にして、企業の将来性や融資に対する返済力を評価します。
そのため、自社の強みや市場のニーズを的確に捉えた上で、売上や利益の将来的な見通しを具体的に記述する必要があります。
客観的なデータや数値を活用し、説得力のある内容に仕上げることが重要です。
書類⑤:資金繰表
資金繰り表は、一定期間における現金の動きを一覧で把握できる資料で、企業のキャッシュフローを管理する上で欠かせないものです。
この表を継続的に作成することで、資金不足が見込まれる時期を早期に把握でき、金融機関側も返済リスクを把握しやすくなります。
さらに、金融機関もこの表を通して、企業が融資した資金を滞りなく返済できるかどうかを判断する材料として活用します。
このように、正確で分かりやすい資金繰り表を整備することは、信用力を高める上でも重要と言えます。
書類⑥:納税証明書
納税証明書は、確定申告後の所得や納税状況、未納の有無を示す重要な書類です。
取得方法については、税務署で以下のいずれかの方法により取得できます。
- 税務署の窓口で直接申請する
- 郵送で請求手続きを行う
- インターネット経由で取得する
万が一、税金に未納があると納税証明書は発行されないので注意が必要です。
納税証明書が提出できないと、資金管理に問題があると見なされ、融資審査で不利になる可能性があります。
このように、日頃から納税状況をきちんと確認し、早めの準備を心がけましょう。
参考:納税証明書の交付請求について | 【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)
書類⑦:履歴事項全部証明書
履歴事項全部証明書は、企業の基本情報を公式に示す書類で、法人の「身元」を証明する役割を持ちます。
取得方法にはいくつかあり、法務局の窓口での直接申請・郵送による申込み・オンライン申請のいずれかの方法で手続きが可能です。
窓口で申請する場合は「登記簿謄本交付申請書」を記入・提出することで発行されます。
また、履歴事項全部証明書には有効期限があり、発行日から3か月以内のものが原則です。
あらかじめ準備する場合は、提出日までの期間に注意し、期限切れとならないように注意が必要です。
書類⑧:印鑑証明書
印鑑証明書とは、あらかじめ登録された「実印」が正規のものであることを公的に証明する書類です。
実印を用いて契約書などに押印する際には、その印鑑が正しいものであることを裏付けるために、印鑑証明書の添付が必要になります。
特に、銀行との融資契約のような法的効力のある手続きでは、本人確認や会社の信頼性を担保する意味でも、実印とその証明書はセットで用意するのが一般的です。
法人の印鑑証明書については、全国の法務局にて発行手続きが可能です。
取得には事前に印鑑の登録が済んでいることが前提となりますので、余裕を持った準備をすることをおすすめします。
書類⑨:銀行取引一覧表
銀行取引一覧表とは、企業がどの金融機関とどのような取引を行っているかを一覧にした書類です。
具体的には、以下のような情報が含まれます。
- 取引銀行の名称
- 借入の内容(短期借入・長期借入・手形借入など)
- 預金の残高(定期預金・当座預金)
- 預金比率などの指標
この一覧表を見れば、他の金融機関との取引状況が明らかになるので、申請先の銀行以外の情報を開示することにためらいを感じる方も少なくありません。
書類⑩:本人確認書類
個人事業主の場合、本人であることを証明するための公的な身分証の提出が求められます。
具体的には、以下のような書類が、本人確認のために一般的に使用可能です。
- 運転免許証
- 運転経歴証明書
- パスポート
- マイナンバーカード
- 在留カードまたは特別永住者証明書
- 顔写真付きの各種福祉手帳
これらの書類を持っていない場合でも、健康保険証やマイナンバーの通知カードなどが代用できるケースもあります。
融資手続きを円滑に進めるためにも、事前に必要な本人確認書類を確認し、適切に準備しておくことが重要です。
銀行融資を受ける流れ

銀行融資を受ける流れについては、以下のとおりです。
- STEP1:融資申し込み
- STEP2:必要書類の提出
- STEP3:融資担当者と面談
- STEP4:融資審査
- STEP5:融資実行
それぞれの流れについて解説していきます。
STEP1:融資申し込み
銀行から融資を受けるには、まず希望する金融機関に対して正式に申し込みをおこなう必要があります。
申請方法としては、銀行の店頭で直接相談・申込をするのが一般的ですが、日頃から取引のある担当者を通じて手続きを進めるケースも多く見られます。
また、金融機関によっては、インターネット経由で融資の申し込みができるサービスを提供している場合もあります。
このように、利用する融資商品や銀行の対応によって申込方法が異なるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
STEP2:必要書類の提出
銀行融資を申し込んだ後は、必要書類を整えて提出します。
金融機関から指示された必要書類をすみやかに準備することが求められますが、中には作成に時間を要するものもあるので、余裕を持った対応が重要です。
万が一、提出書類に不備や不足があると、審査の進行が遅れ、融資実行までに時間がかかる原因となる可能性があります。
そのため、提出期限をしっかりと把握し、スムーズに対応できるよう事前に必要書類を確認し、準備を進めておくようにしましょう。
STEP3:融資担当者と面談
次に、融資担当者との面談を実施します。
面談では、資金の使途や返済方法といった具体的な内容に加え、書類だけでは把握できない経営者の姿勢や考え方も確認されます。
そのため、どのような目的で融資を希望しているのか、返済計画をどのように立てているのかなど相手に明確に説明できるように準備しておくことが大切です。
また、提出済みの事業計画書に関する質問があった際に、的確に答えられるよう内容をしっかり把握しておくと、信頼感を高めることにもつながります。
STEP4:融資審査
提出された各種書類や面談内容をもとに、さまざまな視点から融資の実行が妥当かどうかが検討されます。
この際、単に融資の可否だけでなく、借入金額や適用金利、返済期間などの具体的な条件についても総合的に判断されることになります。
しかし、審査にはある程度の時間がかかる点に注意が必要です。
一般的な銀行のプロパー融資では、2週間から1か月程度を要するケースが多く、スピーディーな資金調達を目的としたビジネスローンの場合でも、1週間から2週間ほどが目安とされています。
STEP5:融資実行
銀行との契約が完了すると、借入金が指定の口座に振り込まれます。
融資が実行された後は、すぐに返済が始まるので、あらかじめ立てた返済スケジュールに基づいて、滞りなく支払いをおこなうことが重要です。
計画通りに返済を進めることで、金融機関との信頼関係が深まり、将来的に追加融資などの支援を受けやすくなる可能性が高まります。
そのため、日々の返済を確実におこなうことが、継続的な資金調達につながります。
銀行融資の審査を通過するポイント

銀行融資の審査を通過するポイントについては、以下の4つが挙げられます。
- 説得力のある事業計画書を作成する
- 決算書を良くする
- 根拠ある返済計画を作成する
- 銀行と良好な関係を築く
それぞれのポイントについて解説していきます。
説得力のある事業計画書を作成する
融資を受ける際には、事業計画書の内容が審査結果を左右する大きな要因となります。
単に事業を継続させるためだけでなく、どのように発展させていくか、成長の方向性や具体的な取り組みをしっかり示すことが大切です。
また、事業計画書は、希望する融資額が現実的かどうかを示す裏付け資料にもなります。
資金の用途については、設備投資と日常の運転資金に分けて記載すると明確です。
例えば、新しい機器の導入や支店の開設を目的とする場合は、必要となる設備やその規模を明示することで、融資希望額の合理性を伝えやすくなります。
説得力ある計画書を作成するには、市場分析や競合の状況、ターゲットとなる顧客層を明確にし、将来のビジョンを具体的に描くことが重要です。
さらに、現実的な収益と支出の見通しを立て、緻密な収支計画を盛り込むことで、信頼性の高い事業計画書を作成することにつながります。
決算書を良くする
銀行が融資判断をおこなう際には、決算書の内容も厳しく確認されます。
特に、貸借対照表については、企業の資産と負債のバランスが重要視され、債務超過に陥っていないかどうかがチェックポイントとなります。
実際に、純資産がプラスであるかどうかが健全性の指標のひとつです。
また、損益計算書も同様に審査の対象となり、売上高から原価を差し引いた売上総利益、企業の本業から得られる営業利益、さらに営業外の収益・費用も加味した経常利益といった指標は、企業の稼ぐ力を判断する上で重要です。
根拠ある返済計画を作成する
融資審査では、資金の返済計画がどれだけ現実的かという点も大きな評価基準となります。
金融機関としては、貸し付けた資金がきちんと返済されるかどうかを最も重視しているので、根拠のある見通しが必要です。
そのため、希望的な数字や楽観的な想定に頼るのではなく、これまでの業績や市場の動向、競合との位置づけなど信頼性の高いデータを元に、収益見通しを立てることが求められます。
それに基づいて返済のスケジュールを慎重に設計し、無理のない範囲で余裕を持たせた計画を提示すれば、金融機関からの信頼性も高まります。
リスクを見越した柔軟性のある返済プランがあれば、予期せぬ事態にも対応可能であることを示せるので、審査通過の可能性も高くなります。
銀行と良好な関係を築く
銀行からの融資をスムーズに受けるためには、日頃から信頼関係を築いておくことが欠かせません。
企業の経営状態や取り組みについて、定期的に報告を行ったり、課題に対して相談を持ちかけることで、企業の誠実さや透明性が伝わりやすくなります。
また、金融機関からの資料提出依頼や問い合わせに対しては、迅速で丁寧な対応を心がけるようにしましょう。
情報開示に前向きな姿勢を示すことが、結果的に企業としての信頼度を高めることにつながり、融資の可否にも良い影響を与える可能性があります。
必要書類を不備なく揃えよう!

今回は、銀行融資の必要書類について紹介しました。
銀行融資を受ける際には、必要書類を正確かつ漏れなく用意することが最初のステップとなります。
また、銀行の融資審査では、企業の財務健全性や事業の将来性、返済の確実性などさまざまな観点から総合的に評価がおこなわれます。
そのため、スムーズに審査を通過するためには、日々の財務管理を強化し、誠実な銀行対応を心がけるとともに、実現可能性の高い事業計画を事前に整えておくことが不可欠です。
今回の記事を参考にして、必要書類を不備なく揃えてスムーズに融資を受けましょう。
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この記事の監修者
税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

