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創業融資
融資を断られたらどうする?断られる主な原因や断られないコツについても徹底解説
読了目安時間:約 7分
融資を断られてしまった場合、事業の継続や拡大に大きな支障が生じるおそれがあります。
特に中小企業・個人事業主にとって、外部資金の確保は容易ではなく、そのハードルの高さに不安を感じる方も少なくありません。
こうした状況に直面した際には、まず融資が通らなかった原因を明確にすることが、今後の改善策を見出す上で欠かせません。
本記事では、融資を断られたときにどのように対応すべきかを、具体的な手順とともに解説します。さらに、審査で否決される主な要因や、再申請に向けて押さえておきたい改善のポイントについても触れていきます。
融資の壁に直面した際のヒントとして、お役立ていただければ幸いです。
目次
融資を断られたらどうする?

融資を断られた場合の対処方法については、以下の4つが挙げられます。
- 断られた理由を明確にする
- 不足点を改善・修正する
- 専門家に相談する
- 資金調達の方向性を検討する
それぞれの対処方法について解説していきます。
断られた理由を明確にする
金融機関は審査の具体的な理由を明確には開示しませんが、その裏には財務や事業計画における懸念点が存在します。この懸念点が不明確なままでは、いくら再申請しても同じ結果を招く可能性が高いと言えます。
金融機関の意図を読み解き、真の原因を特定するには、提出資料や面談内容を深く分析するようにしましょう。
不足点を改善・修正する
融資審査で指摘された課題や担当者からの助言を参考にしながらその不足点を改善・修正することが重要です。
例えば、自己資金の不足に懸念がありそうであれば、今後のために貯蓄を増やしたり、家族や親族からの援助を受けて資本金を増やすなどの対策が考えられます。
また、提出した創業計画書の内容が不十分であった場合には、専門家の意見を取り入れて内容をブラッシュアップすることが大切です。
売上や支出の見通し、ターゲット市場の分析、資金の使い道などを具体的に記載することで、説得力のある計画書へと仕上がります。
こうした改善策には時間と労力が必要ですが、一度否決された理由を着実に解消してから再申請をおこなえば、融資を受けられる可能性が高くなります。
専門家に相談する
融資を断られた際は、専門家のサポートを活用することが効果的です。
例えば、税理士や中小企業診断士、公認会計士といった専門職は、事業計画の精度を高めるアドバイスや、資金計画の見直し、自己資金の構成についての具体的な提案など実務的で実行可能な支援を提供してくれます。
また、地域の商工会議所や自治体が設置している創業支援窓口では、専門家による相談を無料、もしくは低コストで受けられる場合があります。
さらに、日本政策金融公庫では、創業を考えている方向けの相談会や個別サポートの機会も定期的に設けられており、場合によっては審査担当者から直接助言を受けられることもあります。
このように、再申請の準備を一人で進めるよりも、第三者の知見や経験を取り入れることで、融資の通過率は確実に向上すると言えます。
資金調達の方向性を検討する
融資を断られた際には、これまでの分析結果を元に、これからの資金調達の方向性を検討するようにしましょう。
再び融資を申し込むのであれば、以前に指摘された問題点を丁寧に修正し、改善を図ることが前提となります。
一方、融資以外の選択肢にも目を向けることも重要です。
例えば、クラウドファンディングや各種助成金といった代替的な資金調達方法について積極的に調べて、自社の状況に最も適した資金調達方法を見つけることで、効率的に資金調達することにもつながります。
しかし、どの資金調達方法を選ぶにしても、事前の準備と入念な計画が必要になるので、しっかりと戦略を立てて、資金確保の可能性を大きく高めるようにしましょう。
融資を断られる主な原因

融資を断られる主な原因については、以下の8つが挙げられます。
- 未納や滞納がある
- 自己資金が不足している
- 事業計画書や創業計画書に不備がある
- 短期間で再申請している
- 個人信用情報に傷がある
- 提出書類に不備がある
- 決算書が赤字になっている
- 格付けが低い
それぞれの原因について解説していきます。
未納や滞納がある
税金を期限までに納めていない場合、金融機関からの融資が難しくなります。
実際に、税の滞納は返済能力に不安があると判断されやすく、貸し手側にとって大きなリスクと捉えられてしまいます。
特に、注意が必要なのが、事業活動に直結する主要な税目です。
- 法人税
- 所得税
- 事業税
- 住民税
- 消費税
これらの支払い状況は、審査時に厳しく確認されます。
また、電気・ガス・水道といった公共料金や健康保険・年金といった社会保険料の滞納も資金管理の不備として不利な評価につながる場合があります。
公共料金をクレジットカードで支払っている場合、支払いの遅延が信用情報に記録される恐れもあるので、支払い状況の管理には十分な注意が必要です。
自己資金が不足している
自己資金が不足している場合、資金を管理する能力や計画性に対して疑問を持たれ、融資審査を通過することが難しくなります。
一般的には、創業時に必要な資金のうち、少なくとも3割程度は自ら用意しておくのが望ましいとされています。
自己資金として認められる主な例として、以下が挙げられます。
- 本人または配偶者名義の預貯金
- 退職金として受け取った資金
- 保険契約の解約によって得た返戻金
- 保有する株式や投資信託などの金融資産
- 家族や親族から正式に贈与された資金
- 本人の資産とみなされる「みなし自己資金」
一方で、一時的に口座へ入金しただけの資金や、すぐに返金を前提とした資金は、金融機関から「見せ金」と判断され、自己資金として認められない点に注意が必要です。
関連記事:自己資金とは?認められる資金から貯めるコツについて徹底解説 | 会社設立専門の税理士・社労士・行政書士がフルサポート | 税理士法人松本
事業計画書や創業計画書に不備がある
創業時に提出する事業計画書や創業計画書は、融資審査を左右する大切な資料になるので、その資料に不備があると融資を断られる原因となります。
具体的には、事業の概要や今後の展望、売上や利益の見込みについて具体的かつ現実的に記載されていなければ、金融機関から「本当に返済できるのか」という懸念を抱かれる可能性があります。
また、数値の根拠が不明確だったり、市場動向の分析が不十分だったりすると、信頼性に欠けると判断され、審査においてマイナス要素となってしまいます。
短期間で再申請している
銀行などの金融機関では、前回の融資申請から短い期間で再度申し込むことに対して慎重な姿勢を取る傾向があり、短期間で再申請することも融資を断られる原因となります。
実際に、短期間では財務状況や経営体制の改善が十分に進んでいるとは考えにくく、前回の審査で挙げられた課題がそのまま残っている可能性が高いと見なされてしまいます。
特に、前回の申請から半年以内の再申請については、特別な事情がない限り慎重な判断をされる傾向があります。
そのため、融資を一度断られた場合には、まず何が問題とされたのかを明確に把握し、それを解決するための具体的な行動に取り組むことが求められます。
少なくとも6か月程度の準備期間を設け、その間に業績の改善や財務の健全化を図った上で、再申請時には前回からの進展を具体的に示すことが重要となります。
個人信用情報に傷がある
融資の審査では、個人の信用情報が返済能力を測るための重要な参考材料になるので、個人信用情報に傷があると融資を断られる原因の一つになります。
例えば、クレジットカードの支払いの遅れや契約の強制終了、住宅ローンの延滞などの金融トラブルは、信用情報機関に履歴として記録され、それらの情報は複数の金融機関で共有される仕組みになっています。
個人信用情報に関するネガティブな記録が一度ついてしまうと、その内容によっては5年から10年もの間、情報が保持され続けてしまうので、その間に新たな融資を受けるのは難しくなります。
自分の信用情報について確認したい場合は、信用情報機関へ開示請求をおこなえば内容を確認することが可能です。
万が一、信用情報に問題がある場合でも、現在の借入をきちんと返済し続けることで、徐々に信用の回復を目指すことができます。
また、借り入れやクレジットカードの新規申請は必要最低限にとどめて、安定した返済実績を積み上げることが、信頼回復への近道となります。
提出書類に不備がある
提出書類や面談時の発言に事実と異なる内容が含まれていると、融資審査において不利な判断を受ける可能性が高くなります。
金融機関は、融資資金の使い道について「運転資金」や「設備投資」といった正当な目的に限定しており、それ以外の用途に充てることは認めていません。
万が一、申請時に伝えた目的とは異なる使い方をしてしまうと、「資金使途違反」と見なされ、借入金の一括返済を求められる事態に発展するケースもあるので注意が必要です。
決算書が赤字になっている
決算書が赤字になっている企業は、融資の審査において不利な立場に置かれることが多くなります。
特に、2期・3期と連続して赤字を計上している場合には、収益構造や経営戦略に根本的な課題があると判断される恐れがあります。
金融機関では、融資申請時に過去の決算書の提出が求められ、提出された決算内容をもとに、財務状況や収益性を分析し、数値が悪化していると、返済能力が十分ではないと判断されやすくなるのも事実です。
また、債務超過に陥っている場合も、融資を受けるのは難しくなります。
しかし、赤字の要因がコロナ禍や災害など明確な一時的要因によるものであると説明できる場合は、その影響度合いや今後の改善見込みを丁寧に説明することで、融資の可能性が残されるケースもあります。
格付けが低い
金融機関が融資の可否を判断する際には、企業に対する「格付け」が影響を与えることがあります。
この格付けとは、提出された決算書などをもとに企業の財務状態を数値化し、その結果に応じて「債務者区分」が決められる仕組みです。
これにより、金融機関は融資を実行するかどうか、または条件をどう設定するかを判断します。
業績や財務内容を改善することで格付けが向上し、融資の審査が通りやすくなる可能性も十分にあると言えます。
融資を断られないコツ

融資を断られないコツについては、以下の5つが挙げられます。
- 経営が安定していることを示す
- 自己資金を増やす
- 面接対策を入念におこなう
- 返済計画を明確にする
- 自社の将来性を説明する
それぞれのコツについて解説していきます。
経営が安定していることを示す
融資を断られないコツとして、経営が安定していることを示すことが挙げられます。
実際に、金融機関は、安定した経営基盤を持つ企業に対して融資をおこないたいと考える傾向があるので、企業の健全性を数字で明確に示すことが求められます。
具体的には、以下のような書類を整えておくようにしましょう。
- 財務諸表(決算書)
- 貸借対照表
- 事業計画書
- 月次の試算表
- 資金繰り表
- 納税証明書
- 銀行との取引履歴を記した一覧表
特に、財務諸表は、企業の経営状況を判断する上で非常に重視されるので、正確かつ整然としたものを準備することが重要です。
こうした情報を含めて丁寧に準備しておくことが、融資成功につながります。
自己資金を増やす
金融機関からの信頼を得るためには、可能な限り自己資金を積み増していくことが大切です。
単に金額を増やすだけでなく、調達総額に占める自己資金の割合「自己資金比率」を意識して高めることもポイントになります。
自己資金を充実させる方法としては、「出資を受ける」「保有資産を換金する」といった手段が考えられます。
例えば、保有している他社株や遊休資産を売却して現金化することも有効な方法と言えます。
このように、返済義務のない資金を増やして、結果的に信用力の向上につながることが重要です。
面接対策を入念におこなう
融資に関する面談では、さまざまな質問を受けることが想定されるので、事前にしっかりと回答を用意しておくことが不可欠です。
準備が不十分なまま場当たり的に返答してしまうと、信頼を損ない、審査に悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、売上や利益など経営に関する基本的な数字を誤って伝えてしまえば、「経営者が自社の状況を正しく理解していない」と判断されてしまうリスクがあります。
また、経営方針や理念が曖昧だと、「どのような目的で事業を行っているのか」が伝わらず、事業の将来性に疑念を抱かれることもあります。
そのため、あらかじめ想定して回答を準備しておくことが、面談を成功させることにつながります。
返済計画を明確にする
融資を断られないコツとして、返済に関する具体的な計画を明確に示すことが重要です。
どのような目的で資金を調達するのか、いくら必要なのか、そしてその返済原資をどう確保するのかといった点を、しっかりと説明できる準備が求められます。
また、返済までのプロセスを論理的に整理し、実現可能性のある計画として提示することで、金融機関からの信頼を得ることができます。
このように、説得力のある返済プランを伝えることが、融資を成功させる上で重要な要素になります。
自社の将来性を説明する
融資の審査を有利に進めるためには、担当者の立場を意識して自社の将来性を伝えることが効果的です。
実際に、自社がどれだけ成長の可能性を持っているかを具体的に示すことができれば、長期的な返済能力があると判断されやすくなります。
融資担当者は、融資件数や口座開設数といった目標を持っていますが、最終的には「貸した資金が確実に回収できるかどうか」が重視されるので、単に契約を結ぶことではなく、その後の返済見込みまでが評価の対象になります。
そのため、自社の商品やサービスがどのように市場で成長していくのか、将来的な収益性がどう見込めるのかを、担当者の視点に立って丁寧に説明できるように準備することが重要です。
このように、数字や実績に裏付けされた資料を用いて説明することで、説得力もさらに増し、融資審査を通過することにつながります。
まずは断られた理由を把握しよう!

今回は、融資を断られたらどうするのかについて紹介しました。
融資を断られてしまった場合には、まずその原因を正確に理解することが大切です。
その上で、指摘された課題に対して具体的な対応策を講じ、状況の改善に努めることが重要です。
実際に、抱えている問題を解決できたと判断できれば、改めて融資を申請することも可能です。
しかし、再申請しても審査通過が難しいと見込まれる場合には、融資以外の資金調達手段を検討することも一つの選択肢と言えます。
今回の記事を参考にして、融資を成功させましょう。
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この記事の監修者
税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

