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起業・開業
脱毛サロンを開業する流れとは?開業を成功させるコツについても紹介

読了目安時間:約 7分
脱毛サロンの開業を成功させるには、開業までの流れをしっかりと把握し、準備を整えることが必要です。
また、経営を安定させるには、開業を成功させるためのコツを事前に把握しておくようにしましょう。
本記事では、脱毛サロン開業までの流れをご紹介します。
他にも「脱毛サロン開業に必要な資金や免許・資格」や「脱毛サロン開業を成功させるコツ」についても解説していきます。
ぜひこの記事を参考にして、脱毛サロンを開業する流れについて理解を深めてみてください。
目次
脱毛サロン開業が注目される理由

脱毛サロンは、一般的に初期費用が他の美容業種に比べて抑えやすい傾向にあるため、新規参入者から注目されています。
近年は性別に関わらず美に対する意識が高まっており、美容業界全体が活気づいているのも事実です。
脱毛サロン開業が注目されている具体的な理由は、以下の2つが挙げられます。
- 脱毛のニーズが高まっている
- 未経験者でも参入しやすい
それぞれの理由について解説していきます。
脱毛のニーズが高まっている
脱毛のニーズが高まっていることが、脱毛サロン開業が注目されている主な理由です。
最近では、男性も美容や清潔感を意識してヒゲや体毛の脱毛を積極的に行う傾向が強まっています。
こうした行動は、ビジネスマナーや身だしなみの一環としても受け入れられつつあります。
今や脱毛は広く普及し、多様なニーズに応えるサービスとして社会に定着しつつあります。
未経験者でも参入しやすい
開業に必要な設備としては、脱毛機器や施術ベッド、衛生管理用品などがあります。適切な準備があれば、専用店舗を借りずに開業する選択肢も現実的ではありますが、開業前には、法令順守や事業計画の観点から慎重な判断が求められます。
また、一般的に美容ライト脱毛(エステ脱毛)と呼ばれるサービスについては、国家資格が必須ではないとされていますが、提供できる施術の範囲には制限があります。医療行為とみなされる「医療脱毛」は、医師や医療機関でのみ行うことが法律で定められており、無資格者が提供することは認められていません。
そのため、開業前には施術内容が法的に問題ないかどうか、所轄の保健所や自治体等へ確認することが重要です。また、顧客に安心して利用してもらうために、施術者としての知識と技術を習得し、必要に応じて民間資格の取得を検討することが望ましいでしょう。
脱毛サロンを開業する流れ

脱毛サロンを開業する流れを把握しておくことによって、スムーズに開業を成功させることにもつながります。
具体的に、脱毛サロンを開業する流れについては、以下のとおりです。
- コンセプトの決定
- 事業計画書の作成
- 開業場所の選定
- 資金調達を行う
- 設備と備品の調達
- 開業の手続き
- 集客や宣伝の実施
それぞれの項目について解説していきます。
コンセプトの決定
脱毛サロンを開業する際には、まず「どのようなお店にしたいか」という明確なイメージを描いて、コンセプトを決めることが大切です。
例えば、若年層の女性をメインにするのか、落ち着いた雰囲気を求める大人の女性向けにするのかなどによってお店のスタイルは大きく変わります。
また、店舗を構える場所選びや外観・内装のデザイン、使用するインテリアなどにも大きく関わってきます。
このように、魅力的なサロンを実現するためには、開業前にしっかりとコンセプトを決めることが重要です。
事業計画書の作成
事業計画書とは、ビジネスの全体像や今後の見通しを体系的にまとめた書類で、以下のような内容を含むのが一般的です。
- 事業の基本情報
- 事業のコンセプトや独自性
- スタッフの体制や役割
- 想定する顧客層
- 必要な資金額とその調達方法
- 将来的な展望
- 起業者のこれまでの経歴
- 市場へのアプローチ方法(販売戦略)
また、経営方針を明確にするだけでなく、金融機関から融資を受ける際にも重要な資料となります。
事業計画書をまとめるのが難しい場合は、行政書士や中小企業診断士などの専門家からサポートを受けることで、確実に準備を進めることにもつながります。
開業場所の選定
次に行うべきこととして、開業する場所の選定です。
物件の契約から内装の工事完了までには時間を要するため、脱毛サロンの開業を考え始めた時点で、早めに物件探しを始めることをおすすめします。
理想の物件を見つけるためには、ターゲットとなる顧客層やサロンの方向性を踏まえた上で立地を絞り込むことがポイントになります。
例えば、想定するお客様がアクセスしやすいエリアに焦点を当てれば、選択肢を絞ることができます。
また、近隣に同業の店舗があるかどうかも重要な確認事項になるので、事前のリサーチが大切です。
さらに、賃貸物件を利用する場合は、営業許可の可否を事前に確認することが不可欠です。
自宅を活用する場合でも、特にマンションなどの集合住宅の場合、管理規約によって営業行為が禁止されていることもあるため必ず事前に確認してください。
資金調達を行う
次は開業資金の準備に取りかかるようにしましょう。
資金調達方法として、大きく分けて以下の3つが考えられます:
- 自己資金
- 金融機関からの借入
- 各種の補助金・助成金制度
銀行や信用金庫、日本政策金融公庫などから融資を受ける場合は、審査から資金の受け取りまで1か月以上かかることがあるので、開業スケジュールに合わせて、資金調達の流れを計画的に進めることが重要です。
また、補助金や助成金を活用する場合は、手続きには一定の期間が必要になるので、早めの情報収集と申請準備が重要です。
設備と備品の調達
脱毛サロンを運営する上で欠かせない設備と備品には、以下が挙げられます。
- 施術ベッド
- 脱毛機器
- 予約システム
- シーツ類
- 施術時に使うガウン
- 使い捨ての紙ショーツ
- 脱毛用ジェル
- シェービング用のカミソリ
- 施術者・利用者用ゴーグル など
備品を選ぶ際には、価格だけでなく、デザインや品質にも配慮することが大切です。
お店のコンセプトに沿ったものを選ぶことで、内装との一体感を生み出し、サロン全体の印象を良くすることにつながります。
開業の手続き
個人でサロンを始める場合は、所轄の税務署へ「個人事業の開業届出書」を提出する必要があります。
個人事業の開業届出書は、実際に事業をスタートさせた日から1ヶ月以内に提出することが求められています。
また、青色申告による所得税の申告を希望する方は、「所得税の青色申告承認申請書」も一緒に提出するようにしましょう。
青色申告承認申請書は、事業開始日の属する年の3月15日までに提出が必要ですが、1月16日以降に新規開業した場合は開業日から2か月以内が期限となりますので注意してください。
参考:個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁/青色申告制度|国税庁
集客や宣伝の実施
店舗の開業が決定した段階で、効果的な集客やプロモーション活動が必要です。
顧客にお店の存在を知ってもらい、関心を持ってもらうための手段として、以下のような方法が挙げられます。
- 口コミや地域情報を掲載するサイトへの掲載
- 自社ホームページの立ち上げ
- 各種SNSのアカウント開設と運用
SNSを活用した情報発信は、コストをかけずに始められるので、出費を抑えたい場合には、SNSによる集客活動が有効な選択肢と言えます。
脱毛サロン開業に必要な資金

脱毛サロン開業に必要な資金については、以下の2つが挙げられます。
- 初期費用
- 運転資金
それぞれの資金について解説していきます。
初期費用
脱毛サロンを開業する際に必要となる初期費用については、主に以下が挙げられます。
- 業務用脱毛機(レンタルも可能)
- 店舗内のインテリアや電化製品
- 日々の営業で使用する消耗品や備品類
- 集客のための広告・販促活動費
- 業務用のパソコンやプリンターなどの機器
上記を含め、開業にかかる費用は一般的に200万〜300万円程度の初期費用を見込んでおくとよいでしょう。
特に業務用脱毛機は、導入コストの幅が広く、性能によって価格差が大きいのが特徴です。また、価格だけで選ぶのではなく、搭載機能や効果などを十分に検討してから導入を決めることが大切です。
購入が難しい場合には、レンタルの選択肢を活用することもおすすめです。
運転資金
脱毛サロンを開業しても、すぐに黒字化するとは限らないので、開業時には初期費用だけでなく、運営資金も確保しておくことが重要です。
必要な運転資金の内訳として、以下の費用が必要となります。
- 物件の賃料
- スタッフへの給与
- 脱毛機器のランプなどの部品交換費用
- 電気・水道・インターネットなどのインフラ費用
- 税務処理のための顧問税理士費用
- タオルや施術用具などの消耗品
- 広告や集客にかかる宣伝費
また、運転資金にかかる費用はサロンの運営体制や規模によって大きく変わるので、サロンの方向性や提供するサービスの内容を明確にし、それに応じた資金計画を立てることが重要です。
脱毛サロン開業に必要な免許や資格

脱毛サロンの開業に際して国家資格は必要ないとされていますが、施術内容によっては資格が必要なものもあります。
例えば、医療用のレーザー機器を使用する医療脱毛に関しては、医師免許を持つ医師のみが施術を行うことが認められています。
また、専門的な認定資格を取得しているスタッフが在籍していることで、顧客からの信頼が高まり、結果として集客力の向上に繋がる可能性もあります。
脱毛サロンを運営するうえで役立つ資格は、以下が挙げられます。
- 認定脱毛セラピスト検定
- 脱毛士検定
- 認定美容ライト脱毛エステティシャン
- 認定電気脱毛士(CPE)
- 美容脱毛士
これから脱毛サロンの開業を目指している方は、こうした資格取得を前向きに検討することをおすすめします。
また、都道府県によって規制や届出が異なる場合もあるため、地域の行政機関に確認するようにしましょう。
脱毛サロン開業を成功させるコツ

脱毛サロン開業を成功させるコツについては、以下の4つが挙げられます。
- 他店との差別化を図る
- ターゲットを明確にする
- 収入と支出のバランスをチェックする
- 最適な脱毛器を選ぶ
それぞれのコツについて解説していきます。
他店との差別化を図る
他のサロンと明確な違いを打ち出すことは、顧客を引きつけるために欠かせない戦略です。例えば、予算にある程度の余裕がある場合は、最新の高機能脱毛機器の導入を検討するのも一つの方法です。
また、施術の質が高く、利用者が満足できる対応を提供できれば、価格設定がやや高めでも来店を促すことが可能です。
さらに、サロンとしてのコンセプトをしっかり定め、それに基づいて独自性や強みを磨くことも、他店との差別化を図る手段の一つと言えます。
ターゲットを明確にする
脱毛サロン開業を成功させるコツとして、ターゲットを明確にすることが挙げられます。
ターゲットを明確にする際に意識すべきなのは、「誰に向けたお店なのか」を明確にすることです。
実際に、ターゲットが定まらないまま漠然とお店を運営してしまうと、他店との差が見えにくくなり、結果として顧客に選ばれにくくなってしまうのも事実です。
そのため、ターゲットを明確にすることで、個性や魅力が伝わりやすくなります。
また、対象となる顧客の知人や友人も似た嗜好を持っている可能性が高く、口コミでさらに集客が広がることも期待できます。
このように、「どのようなユーザーに足を運んでもらいたいか」を具体的に考え、そのニーズに応える特長を形にすることで、魅力的なお店づくりに繋がります。
効果的な集客の実施
脱毛サロン開業を成功させるコツとして、まずターゲットとなる顧客層を明確に設定し、効果的な集客を行うことが挙げられます。
効果的な集客は、オンラインとオフラインをバランスよく活用したアプローチが重要です。
オンラインでは、SEOを意識したサイト構築やSNSでの情報発信、Google広告などさまざまな手段が考えられます。
特に若年層をメインターゲットとする場合には、InstagramやTikTokなどのSNSが強力なツールになります。
一方、オフラインにおいても、地域密着型の広告媒体や口コミによる集客、紹介制度の導入なども集客で大きな効果を発揮します。
また、店舗オープン時のキャンペーンや、季節限定のお得なプランを用意することにより、新規顧客の獲得にもつながります。
最適な脱毛器を選ぶ
脱毛機の選び方は、サロン経営において重要な要素の一つです。
脱毛機は、施術の質や運営の効率に直結する中核的な設備であるため、価格や基本性能だけでなく、さまざまな観点から検討することが重要です。
例えば、最新技術を搭載し、異なる肌タイプや毛質に柔軟に対応できる機種を導入すれば、多様なニーズに応える施術が可能となり、幅広い顧客層にアプローチすることができます。
また、痛みが少なく肌への刺激を抑えた仕様の脱毛機は、施術中の快適さや安心感を提供することができます。ターゲットとしているユーザーに合わせて、最適な脱毛器を選ぶようにしましょう。
ただし、脱毛機によって痛みや肌刺激の程度は異なるため、ターゲットの肌質や施術部位に適した機種を選び、事前に施術方法や安全性を顧客に説明しましょう。そして導入にあたっては、信頼できる業者から十分な説明を受け、必要に応じて第三者機関の認証を確認するなど慎重に検討しましょう。
念入りに開業準備をしよう!

今回は、脱毛サロンを開業する流れを紹介しました。
脱毛サロンを開業する際には、明確なビジョンを持ち、導入機器や内装などの計画を丁寧に練ることが重要です。
準備が不十分なまま開業してしまうと、開業後のトラブルの原因となってしまうので、情報収集と準備には十分な時間をかけるようにしましょう。
今回の記事を参考にして、これから脱毛サロン開業を検討している方は、念入りに開業準備をするようにしましょう。
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この記事の監修者

税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。