2025.06.4

創業融資

日本政策金融公庫(旧称:国金)の借り方とは?融資審査に通るコツについても紹介

国金 借り方

読了目安時間:約 6分

国金(国民生活金融公庫)とは、中小企業金融公庫などと並ぶ政府系金融機関でしたが、現在は日本政策金融公庫に引き継がれています。

また、日本政策金融公庫の借り方を把握しておくことで、スムーズに融資を受けることにもつながります。

本記事では、日本政策金融公庫の借り方について解説していきます。

他にも「日本政策金融公庫の融資審査に通るコツ」や「日本政策金融公庫の融資を受ける際の注意点」についても解説していきます。

ぜひこの記事を参考にして、日本政策金融公庫の借り方について理解を深めてみてください。

日本政策金融公庫(旧称:国金)の借り方

日本政策金融公庫(旧称:国金)の借り方

日本政策金融公庫の借り方については、以下のとおりです。

  • 窓口や電話で相談
  • 必要書類の準備
  • 融資申し込み
  • 担当者との面談
  • 融資手続き

それぞれの項目について解説していきます。

窓口や電話で相談

日本政策金融公庫の融資を検討する際は、まず公庫へ直接相談するようにしましょう。

平日の午前9時から午後7時まで、専用の電話相談窓口が設けられており、気軽に問い合わせることが可能です。

全国ほとんどの都道府県に支店があるので、地域に応じた対応を受けることができます。

万が一、住んでいる地域に公庫の支店がない場合や来店が難しい場合でも、オンライン面談を利用することができます。

さらに、商工会議所や商工会、生活衛生同業組合、都道府県の生活衛生営業指導センターなどでも相談対応が行われており、日本政策金融公庫と連携したサポートを受けることができます。

参考:日本政策金融公庫

必要書類の準備

日本政策金融公庫の融資を申し込む際には、事前に必要な書類をしっかりと準備することが大切です。

具体的に、提出が必要な書類は、申込内容や申込者の状況によって異なりますが、主に以下が挙げられます。

  • 借入申込書
  • 見積書
  • 決算書
  • 確定申告書
  • 企業概要書
  • 創業計画書

上記の書類は、法人か個人事業主かといった申込者の立場によっても異なるので、自身の状況を踏まえたうえで準備を進めるようにしましょう

不明点がある場合は、日本政策金融公庫の窓口に相談することをおすすめします。

融資申し込み

融資の申し込みは、オンライン申請や郵送によって行うことができます。

オンラインから申請する場合、借入申込書の提出が省略できるケースがありますが、制度や申し込み内容によって異なるため、詳細は公庫へ確認してください。

融資を受けるためには、単に書類を形式的に整えるだけでは不十分で、資金の使途が適切であるかどうかや、借入後にしっかりと返済していける能力があるかといった点が慎重に見られます。

資金を必要とする理由、その資金をどのように活用するのか、また将来的な収益の見通しをどれだけ明確に伝えられるかが、審査通過のためには重要です。

そのため、事業計画や財務状況を明確に示す資料を丁寧に作成し、自社の信頼性や成長性がしっかりと伝わるように記載することが重要です。

担当者との面談

融資申し込み後は、担当者との面談が実施されます。

面談では、資金が必要な理由やその使途、将来の事業展開に関する方針について具体的に説明する必要があります。

面談の際に十分な説明ができないと、事業計画に説得力が欠けると判断され、融資が通らない可能性もあります。

そのため、事前に自社のビジョンや事業運営の方向性を明確に整理しておくことが重要です。

また、自社の強みや競合他社との差別化戦略についても問われる可能性もあるので、事前に想定問答を準備しておくことで、融資担当者に良い印象を与えることができます。

融資手続き

融資の審査に合格すると、次のステップとして正式な契約や手続きを行います。

審査結果は一人ひとりの状況によって異なりますが、一般的には2週間から1カ月程度で通知が届き、多くの場合は郵送にて受け取ります。

手続きには借用書などの必要書類をきちんと提出することが求められます。

万が一、手続きを怠ると、せっかく審査を通っていても実際の融資が受けられない可能性があるので、必ず所定の申し込みを行うようにしましょう。

申し込み手続きが完了すると、指定した銀行口座に融資金額が振り込まれます。

日本政策金融公庫の融資実行までの期間

日本政策金融公庫(旧称:国金)の融資実行までの期間

日本政策金融公庫の融資実行までの期間については、一般的に申し込みから実際に資金が振り込まれるまで、およそ1か月ほどかかるとされています。

申込書類を提出してから最初の面談が行われるまで、平均して1週間程度が見込まれます。

時期や混雑状況によっては多少前後することがありますが、面談のスケジュール調整を早めに意識しておくとスムーズです。

面談後には、内容をもとにした審査が行われ、審査期間は一般的に2週間ほどとされていますが、提出書類の内容や審査状況により前後する可能性があります。

また、融資が決定された後は、契約手続きなどを経て資金が振り込まれるまでには、さらに1週間程度かかるのが一般的です。

しかし、申込者の状況によって所要日数が変わるケースがあるのであらかじめ注意が必要です。

このように、これから日本政策金融公庫から融資を受けたいと考えている方は、申請から融資実行までにどの程度の時間がかかるかを把握しておくことは、資金計画を立てる上で重要です。

日本政策金融公庫の融資審査に通るコツ

日本政策金融公庫(旧称:国金)の融資審査に通るコツ

日本政策金融公庫の融資審査に通るコツについては、以下の6つが挙げられます。

  • 説得力のある事業計画書を作成する
  • 根拠のある返済計画書にする
  • 滞納や支払い遅延をしない
  • 専門家に相談する
  • 自己資金比率を上げる
  • 面談で審査担当者にアピールする

それぞれのコツについて解説していきます。

説得力のある事業計画書を作成する

事業計画書にしっかりとした根拠を記載することで、融資担当者に対して融資希望額の妥当性を理解してもらいやすくなります。

具体的には、なぜその資金が必要なのかを論理的に説明することが重要です。

特に、資金の使途については、計画書の中でも要となる部分ですので、設備投資と運転資金の二つに分類し、それぞれの目的と詳細を明記することが求められます。

例えば、設備投資に関しては、導入を予定している機器の種類や規模、設置数など具体的な内容を含めることで信頼性を高めることができます

また、マーケットリサーチの結果や競合との比較分析などを盛り込むことで、事業が実際に成長する可能性を示す材料として活用できます。

参考:創業の手引|日本政策金融公庫

根拠のある返済計画書にする

日本政策金融公庫の融資審査に通るコツとして、根拠ある返済計画書にすることが重要です。

日本政策金融公庫の融資は返済が前提であり、採択・給付を目的とした補助金制度とは性質が異なります。そのため、返済可能性や資金使途の妥当性が審査で重要視されます。

返済に関する説明は抽象的ではなく、どのような収益で、どのようなスケジュールで返済していくのかを具体的に示す必要があります。

例えば、事業上のリスクを踏まえた上で、どの時期にどれだけの金額を返済できるのかなどの実現可能性の高い、根拠のある返済計画が求められます

滞納や支払い遅延をしない

日本政策金融公庫が融資を検討する際には、申込者の信用情報が確認されるので、滞納や支払い遅延はしないようにしましょう。

万が一、これまでに支払い履歴に遅れや未払いがあると、返済能力に疑問を持たれ、審査が不利になる可能性が高くなります。

税金や公共料金、クレジットカードの延滞・未払いなどの記録は信用情報に影響し、融資審査にも影響を与える可能性があります。

現在も支払いの遅れがある場合は、申し込みをする前にその問題を解消することが重要です。

専門家に相談する

日本政策金融公庫の融資審査に通るコツとして、経済産業省が認定する「認定経営革新等支援機関」に登録されている会計士や税理士の事務所に相談することが有効です。

こうした専門家は、融資の仕組みに精通しており、申請書類の準備や審査における留意点などを丁寧にサポートしてくれます。

実際に、個人で融資申請を進める場合、数字の裏付けや事業計画の説得力に限界があり、結果として審査が通らない可能性が高まります。

このように、無理なく進めるためにも、早い段階で専門的な支援を受けることをおすすめします。

自己資金比率を上げる

審査を通過するコツとして、事前に可能な限り自己資金を確保しておき、融資の申請額を現実的な水準に設定することが重要です。

一般的に、自己資金の比率が高いと融資後の返済も安定して行えると評価されやすくなり、審査において好印象を与える要素となります。

しかし、審査直前に急激に預金が増えると、不自然な資金の動きとみなされ、見せ金と疑われる可能性があるので、資金形成は日常的かつ計画的に行うことが重要です。

面談で融資担当者にアピールする

日本政策金融公庫の融資を受けるには、融資担当者との個別面談が必要になるので、しっかりとアピールすることが重要です。

面談では、事業計画や自身の経験など、融資を前向きに検討してもらえるような要素を伝えることが重要です。

担当者からの質問には誠意をもって対応して、自分のビジネスに関する内容を具体的かつ明確に説明するようにしましょう。

日本政策金融公庫の融資を受ける際の注意点

日本政策金融公庫(旧称:国金)の融資を受ける際の注意点

日本政策金融公庫の融資を受ける際の注意点については、以下の2つが挙げられます。

  • 再審査の申し込みには一定の期間を空ける
  • 申し込みから融資実行まで期間がかかる

それぞれの注意点について解説していきます。

再審査の申し込みには一定の期間を空ける

日本政策金融公庫の融資審査に通らず再審査を希望する場合、ある程度の期間を空けることが望ましいとされています。

審査に落ちた場合、すぐに再申請すること自体は可能ですが、前回と同じ計画内容のままでは再度否決される可能性があります。公庫側が特定の再申請までの期間を設けているわけではありませんが、内容の改善が見られない申請は通過しにくいため、計画の見直しや準備期間として、一定の時間を空けることが望ましいです。

また、事業計画の不備などが原因だった場合は、計画内容の見直しや補足資料の準備などをしっかり行うことで、再申請時に良い結果が得られる可能性があります。

このように、再度の申し込みを検討する際には、前回の結果を踏まえて改善点を明確にし、準備を整えてから臨むことが大切です。

申し込みから融資実行まで期間がかかる

日本政策金融公庫の融資を利用する場合、申し込みから融資までに時間がかかってしまうので注意が必要です。

特に、創業時や開業初期で初めて申し込む場合は、信用情報の確認などが一から行われるので、審査に時間がかかる傾向があります。

申請内容や利用する融資制度によって異なりますが、申し込みから資金が手元に届くまでには、3週間から1か月程度を見込んでおくようにしましょう。

そのため、日本政策金融公庫を利用する場合は、資金が必要となる時期をあらかじめ見越して手続きを進めるようにしましょう。

借り方を把握してスムーズに融資を受けよう!

日本政策金融公庫(旧称:国金)の融資を受ける際の注意点

今回は、日本政策金融公庫の借り方について紹介しました。

日本政策金融公庫では、個人事業主をはじめ、中小企業や小規模事業者への融資などさまざまな支援を行っています。

審査にあたり、事業計画書の内容を明確にする、ある程度の自己資金を用意するなどポイントを押さえて準備するようにしましょう

今回の記事を参考にして、日本政策金融公庫の借り方を把握してスムーズに融資を受けるようにしましょう。


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この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

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