2026.01.12

起業・開業

開業資金を調達する際に利用できる融資とは?融資を受けるポイントや注意点も紹介

開業資金 融資

読了目安時間:約 7分

事業を新たに開始するためには、設備投資費用をはじめとしたさまざまな初期費用をまかなう「開業資金」の確保が欠かせません。

スムーズな開業をするには、どのような資金調達方法が自分に最適かをあらかじめ把握し、計画的に準備を進めることが大切です。

本記事では、開業資金を調達する際に利用できる融資について紹介します。

他にも「開業資金の融資を受けるポイント」や「開業資金の融資を受ける際の注意点」についても解説していきます。

ぜひこの記事を参考にして、自社の状況に合った融資方法を見つけてみてください。

開業資金を調達する際に利用できる融資

開業資金を調達する際に利用できる融資

開業資金を調達する際に利用できる融資については、以下の4つが挙げられます。

  • 融資①:日本政策金融公庫
  • 融資②:制度融資
  • 融資③:プロパー融資
  • 融資④:ノンバンク融資

それぞれの融資について解説していきます。

融資①:日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、国が出資して運営している公的な金融機関の一つで、事業者を対象とした各種融資制度を提供しています。

個人事業主・法人いずれも利用可能で、創業資金や運転資金の調達において代表的な選択肢の一つです。

民間金融機関と比べると融資申請のハードルが比較的低く、低金利で保証人不要の制度も整備されている点が大きな特徴です。融資メニューも多岐にわたり、事業の目的に応じて適切な制度を選択できます。

具体的な日本政策金融公庫の融資種類については、以下の3つが挙げられます。

  • 新規開業資金
  • 中小企業経営力強化資金
  • 挑戦支援資本強化特別貸付

それぞれの融資について解説していきます。

新規開業資金

新規開業資金とは、新たにビジネスを始めようとする方や開業からおおよそ7年以内の事業者を対象に提供されている融資制度です。

最大7,200万円(うち4,800万円までが運転資金として利用可能)を上限に、設備投資や運転資金の融資を受けることができます。

適用される金利は、担保の有無や返済期間などの条件によって変動しますが、特定の条件を満たす場合には金利の優遇措置があります。

参考:新規開業・スタートアップ支援資金|日本政策金融公庫

中小企業経営力強化資金

中小企業経営力強化資金は、新たな事業分野に挑戦する中小企業や小規模事業者を後押しするための融資制度です。

最大で7億2,000万円までの借入が可能となっており、資金の使途に応じて活用できます。

また、融資にあたって自己資金の保有が必須条件とはなっていませんが、利用するためには一定の要件を満たす必要があります。

例えば、他業種との連携や事業革新を通じて新たな市場を創出・開拓する計画を有していることが求められます。

さらに、事業計画書の作成に加えて、「中小企業経営強化法」に基づく認定支援機関からの助言・支援を受けていることも、申請時の重要なポイントとなります。

参考:中小企業経営力強化資金|日本政策金融

挑戦支援資本強化特別貸付

挑戦支援資本強化特別貸付は、主に新たに事業を始める方やスタートアップ企業を対象とした資金支援制度です。

最大で7,200万円までの融資が可能で、創業や成長段階の資金ニーズに対応する内容となっています。

申請時に自己資金の保有が必須とされておらず、資金面でのハードルが比較的低く設定されています。

しかし、利用する際には、地域経済の活性化に資する事業であることや既に1期以上の税務申告をおこなっている場合は、原則として所得税などの納税義務をきちんと果たしていることが求められます

これらの要件を両方満たすことが、制度利用の前提となるのであらかじめ注意が必要です。

参考:挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン)|日本政策金融

融資②:制度融資

制度融資とは、事業の開業準備段階でまだ申告実績がない状況でも比較的利用しやすい融資制度です。

具体的には、自治体・信用保証協会・指定された金融機関が連携して提供する公的支援制度で、新規開業者が融資を受けやすくなるよう設計されています。

特徴として、信用保証協会が借入者の債務を保証することで、金融機関にとってのリスクを軽減し、事業主が融資を受けやすくする仕組みになります。

また、自治体が窓口となって相談を受け付けているので、初めての方でも安心してサポートを受けられるのもメリットの一つです。

参考:東京都中小企業制度融資

融資③:プロパー融資

プロパー融資とは、信用金庫、信用組合、銀行などが信用保証協会の保証をつけずに、独自の判断と責任で行う融資のことです。

金融機関自身がリスクを負うため、申込者に対して厳格な審査がおこなわれる特徴があります。

融資にあたっては、事業内容や財務状況、経営者の信用情報などを総合的に評価した上で、融資の可否や金額が判断されます。

場合によっては、信用保証協会の保証を求められることもあります。

その場合は「信用保証付き融資」となり、万が一返済が滞った際には、信用保証協会が代位弁済をおこなう仕組みとなります。

参考:プロパー融資借換 特別保証制度のご案内|東京信用保証協会

融資④:ノンバンク融資

ノンバンクとは、預金を取り扱わない金融業者の総称であり、銀行以外の貸金業者やクレジット会社などが該当します。

これらの機関は、銀行のプロパー融資と比べて審査基準が比較的緩やかな傾向があるので、融資を受けやすい場合があります。

また、返済計画も柔軟に組めることが多く、資金繰りに合わせた対応が可能です。

参考:ノンバンクの業務運営のあり方、資金調達の多様化等|金融庁

開業資金の融資を受けるポイント

開業資金の融資を受けるポイント

開業資金の融資を受けるポイントについては、以下の6つが挙げられます。

  • 実現性のある事業計画書を作成する
  • 説得力のある資金計画を立てる
  • 自己資金を用意する
  • 事業経験をアピールする
  • 支払遅延や滞納をしない
  • 面接対策を入念におこなう

それぞれのポイントについて解説していきます。

実現性のある事業計画書を作成する

開業資金の融資を受けるポイントとして、実現性のある事業計画書を作成することが挙げられます。

実際に、融資審査の際に融資担当者が注目するのは、事業計画書の内容です。

事業計画書のビジネスモデルに対して「現実性があるか」「十分な収益が見込めるか」を見極めようとします。

そのため、事業の概要や狙っている市場、競合他社の状況、売上と経費の見通しなどといった各項目を具体的に整理し、信頼性のある根拠やデータを添えて説明することが大切です。

また、なぜその事業を始めるのかといった動機や顧客ニーズとの適合性を明確に示すことができれば、融資担当者からの信頼を得やすく融資を成功させることにもつながります

参考:創業の手引|日本政策金融公庫

説得力のある資金計画を立てる

融資を受ける際には、資金の使い道を具体的に説明し、納得感のある資金計画を立てることが重要です。

万が一、融資の目的やその詳細な使用先が曖昧であれば、融資の必要性自体が伝わりづらくなり、審査に通らなかったり、希望額よりも少ない金額しか借りられないことがあります。

そのため、融資の目的や具体的な支出内容について、見積書や資金繰り表などの資料を使って明確に提示する必要があります。

自己資金を用意する

希望する融資額に見合った自己資金をしっかり準備することは、融資審査をクリアするための重要な要素です。

一般的には、自己資金の3〜4倍程度までが融資の目安とされており、特に高額な融資を希望する場合、その分だけ自己資金の額も多く必要とされます。

現時点で資金に余裕がない場合でも、無理のない範囲で積み立てたり、支出を見直すなどして、少しでも自己資金を増やす努力が求められます

このように、自己資金を要することで、審査の信頼性向上につながります。

事業経験をアピールする

これまでに培ってきた事業経験を積極的に伝えることは、審査を有利に進めるうえでの大切なポイントです。

例えば、過去にその業界で勤務した経験がある場合や業務に関わっていた経歴がある場合には、事業計画に現実味と信頼性が生まれ、審査担当者に好印象を与える材料になります。

特に、初めての分野に挑戦する場合と比べて、経験がある分野での起業は成功の可能性が高いと見なされやすいのも事実です。

また、これまで実際に経営の実績がなかったとしても、同業種での勤務経験や専門的なスキルの習得、関連資格の保有といった要素は融資審査において前向きな評価を得られる可能性があります。

支払遅延や滞納をしない

融資を受ける際には、日頃から支払いに遅れがないかどうかが重要な判断材料の一つとなります。

実際に、融資の審査では、申込者本人の信用情報も確認されるので、過去の支払い履歴に問題があると、審査に不利に働く可能性があります。

税金の未納や公共料金の滞納、ローン・クレジットカードの支払い遅延といった記録が信用情報に残っている場合、融資を断られることもあるので注意が必要です。

万が一、支払いに不安がある場合は、自身の信用情報を事前にチェックしておくことをおすすめします

信用情報は、以下の信用情報機関で開示請求をおこなうことで確認可能です。

  • CIC(株式会社シー・アイ・シー)
  • JICC(日本信用情報機構)
  • KSC(全国銀行個人信用情報センター)

しかし、情報開示には一定の費用がかかってしまうので、各機関の公式サイトで開示手続きや必要書類をよく確認した上で、手続きすることをおすすめします。

参考:CICJICC本人開示の手続き | 全国銀行個人信用情報センター

面接対策を入念におこなう

融資の申し込み後に実施される面談では、事業に対する想いや将来的にどのように社会に貢献していくかなどを説明することが重要です。

実際に、抽象的で曖昧な説明では、融資担当者に不安や疑念を抱かせてしまい、結果として審査を通過できない可能性もあります。

具体的に、面接時には、これまでの経歴や起業・開業に至った背景、事業の内容と特徴、将来的な売上や利益の見込みなど幅広い質問がされることが一般的です。

これらの質問に対し、具体性と現実性のある回答を用意しておくことで、融資を成功させることにもつながります。

開業資金の融資を受ける際の注意点

開業資金の融資を受ける際の注意点

開業資金の融資を受ける際の注意点については、以下の3つが挙げられます。

  • 融資実行までの期間を把握する
  • 過剰な借り入れは避ける
  • 提出書類に不備がないか確認しておく

それぞれの注意点について解説していきます。

融資実行までの期間を把握する

開業資金の融資を受ける際には、融資実行までの機関を把握するようにしましょう。

実際に、創業融資を申請しても、すぐに資金が振り込まれるわけではありません。

申請から実際に融資が実行されるまでには、一般的に1か月から数か月程度の期間がかかることもあります。

融資を受けるには、事業計画書の作成や必要な書類の準備、そして金融機関との面談といった手続きが順を追って求められるので、資金が実際に必要となるタイミングを見越して、あらかじめ余裕を持ったスケジューリングで準備を進めることが重要です。

このように、開業のタイミングと資金調達計画をしっかりと連動させることが、スムーズな事業スタートにつながります。

過剰な借り入れは避ける

融資を受ける際には、必要な金額以上は借りないように注意が必要です。

万が一、余分に資金を調達すると、返済負担が重くなり、結果として経営に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、資金繰りが厳しくなれば、事業の継続性にも関わってくるのも事実です。

そのため、融資を受ける際は、まずどの程度の資金が事業に必要なのかを具体的に計算し、返済可能な範囲での計画を立てるようにしましょう。

さらに、将来の売上見通しや資金の回収時期なども踏まえて借入額を慎重に決定することが、安定した経営を実現することにもつながります

提出書類に不備がないか確認しておく

融資を申し込む際に注意すべき点の一つとして、事前に提出書類の内容を丁寧に確認しておくことが挙げられます。

申請には、確定申告書や決算書、事業計画書など複数の書類が必要になることが一般的です。

万が一、記入ミスや添付忘れがあると、審査手続きが遅れる原因となったり、場合によっては融資が否決されるケースもあります。

特に、初めての融資申請では、求められる書類の種類やフォーマットに不慣れな場合が多いので、あらかじめ必要書類をリストアップし、内容や添付資料に間違いがないか入念に確認しておくことが不可欠です。

このように、提出書類に不備がないか確認しておくことで、申請後の審査をスムーズに進めることにもつながります

融資を受けて計画的に開業準備を進めよう!

融資を受けて計画的に開業準備を進めよう!

今回は、開業資金を調達する際に利用できる融資について紹介しました。

融資を活用することで、必要な開業資金を確保し、段階的かつ計画的に準備を進めることが可能になります。

また、新たに事業を始める際には、業種や事業規模によって、まとまった初期費用が求められるケースも少なくありません。

さらに、開業時に必要な設備資金だけでなく、しばらくの間の運転資金や生活費も含めて、資金計画を立てておくことが重要です。

今回の記事を参考にして、融資を受けて計画的に開業準備を進めるようにしましょう。


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この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

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