2026.01.30

創業融資

【経営者必見】ブラック融資とは?利用の落とし穴と安全な対策を解説

ブラック融資

読了目安時間:約 5分

「銀行の審査に落ちてしまった。もはやブラック融資を頼るしかないのか……」。このように、一人で頭を抱えていませんか?資金繰りが限界に達した時、いわゆる金融ブラックの状態にある経営者にとって、融資の選択肢は極めて限定的だと考えてしまいやすくなります。しかし、焦りから実態の不透明な業者に手を出すのは非常に危険です。ブラック融資には、法外な利息や強引な取り立てなど、会社だけでなく経営者自身の生活を壊しかねないリスクが潜んでいます

そこで本記事では、「ブラック融資とは」をテーマに、「ブラック融資の基礎知識」や「ブラック融資以外の資金調達方法」、「融資事業者を見極めるポイント」を解説します。資金繰りで困っている方は、ぜひ参考にしてください。

ブラック融資とは?金融ブラックの経営者が知るべき基礎知識

ブラック融資

ブラック融資という言葉は知っていても、どのような融資なのか、ぼんやりとしかイメージを持っていない方も多いでしょう。まずは以下にわけて、ブラック融資とはどのような融資なのかを詳しく解説します。

  • ブラック融資の定義と一般的な融資の違い
  • 金融ブラックになる原因と信用情報への影響
  • ブラック融資を利用する際の法的リスクと注意点

ブラック融資の定義と一般的な融資の違い

ブラック融資とは、一般的に信用情報に傷がある人でも受けられる融資のことを指します。例えば、利用されることが多い銀行などの一般的な融資は、過去の返済実績や信用情報を非常に重視するため、一度でも事故情報が載ると審査になかなか通りません。

一方でブラック融資をうたう業者は、信用情報よりも現在の事業状況や独自の基準で審査をします。そのため、信用情報に傷があったとしても融資を受けられる可能性があります。ただし、その分だけ利息が高く設定されていたり、厳しい条件がついたりすることが多いため注意が必要です。

金融ブラックになる原因と信用情報への影響

金融ブラックとは、信用情報機関に延滞や債務整理などの記録が残っている状態を指します。原因として多いのは、以下のとおりです。

  • 借入金の返済遅滞
  • クレジットカードの支払漏れ
  • 自己破産

こうした情報は5年から10年ほど保存され、その間は新規のローンやクレジットカードの作成が難しくなります。経営者の場合、個人でのつまずきが法人としての融資審査にまで波及し、会社全体の資金調達にブレーキをかけてしまいます

参考:CICが保有する信用情報

ブラック融資を利用する際の法的リスクと注意点

ブラック融資の中には、法律を守らない闇金やソフト闇金(表向きは優しい対応をする闇金)と呼ばれる違法業者が多く混ざっています。こうした業者を利用すると、出資法という法律で定められた上限をはるかに超える利息を請求されたり、威圧的な取り立てを受けたりするリスクがあります。

また、一度でも違法業者と関わると、その後の正規の融資審査に悪影響を及ぼす可能性もあるため、利用は避けた方が良いでしょう。安易な借入が、会社の存続を脅かす法的トラブルにまで発展してしまうのです。

参考:出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律

ブラック融資以外で資金調達ができる3つの方法

ブラック融資 資金調達

ブラック融資以外でも資金を調達できる方法はあります。中でも以下の3つは代表的なものです。

  • ファクタリングで売掛金を早期資金化する
  • ビジネスローンで法人の信用力を活用する
  • 公的融資制度や補助金の利用を検討する

ファクタリングで売掛金を早期資金化する

ファクタリングは、まだ手元に入っていない売掛金(請求書)を専門業者に売却して現金化する仕組みです。借金ではないため、経営者の信用情報は審査に影響しにくいのがメリットになります。審査の対象は主に取引先の支払い能力なのも特徴で、自社が金融ブラックの状態でも利用できる可能性は高いでしょう。最短即日で現金を確保できるため、急ぎの支払いに対応する際、安全かつ確実な選択肢として検討したい方法です。

参考:ファクタリングの利用に関する注意喚起|金融庁

ビジネスローンで法人の信用力を活用する

ビジネスローンは、銀行よりも審査基準が柔軟なノンバンクが提供する融資です。独自の審査モデルを持っているため、過去の延滞歴があっても現在の事業収益が安定していれば、貸し出しに応じてくれる場合があります。ただし、銀行融資に比べると金利は高めです。その代わりに無担保・無保証で借りられる商品も多く、スピード感を持って資金を確保できます。提供している企業が非常に多いため、銀行や信頼できる正規の貸金業者が提供するローンを検討すると良いでしょう。

公的融資制度や補助金の利用を検討する

日本政策金融公庫や地方自治体が提供する公的融資を利用する方法もあります。中小企業の支援を目的としているため、条件によっては融資を受けられるでしょう。返済不要な補助金や助成金を活用するのも有効です。手続きに時間がかかるデメリットはありますが、金利負担が少なく、会社の信用回復にも繋げられます。こうした制度は自分から動かないと受けられないものも多いため、まずは商工会議所や専門の窓口で、今の状況でも利用できる公的な支援策がないか相談してみましょう

参考:融資をご希望のお客様へ | 日本政策金融公庫

ブラック状態でも利用できる融資事業者を見極める3つのポイント

ブラック融資 見極めるポイント

ブラック状態でも利用できる融資事業者を選ぶ際には、確認したいポイントがあります。特に以下の3点は重要なので、必ず確認するようにしましょう。

  • 貸金業登録番号の有無を必ず確認する
  • 金利や手数料が法定範囲内かを確認する
  • 契約内容の透明性と説明の丁寧さを確認する

貸金業登録番号の有無を必ず確認する

正規の貸金業者は、必ず国や都道府県に届け出をしており、登録番号を持っています。業者の公式サイトの最下部などに、「東京都知事(○)第○○○号」といった記載があるかを確認してください。番号が記載されていない、あるいは番号を偽っている業者は違法な闇金です。金融庁の公式サイトにある登録貸金業者情報検索サービスを使えば、その番号が本物かどうかを誰でも簡単に確かめられるので、利用前に必ず調べておきましょう。

参考:登録貸金業者情報検索サービス | 金融庁

金利や手数料が法定範囲内かを確認する

日本の法律では、貸付金額に応じて年利15%~20%が上限と定められています。ブラック融資をうたう業者が、10日で1割といった法外な利息を提示してきた場合は間違いなく違法業者です。また、契約時の手数料や保証料という名目で、実質的な利息を跳ね上げる手口にも注意しましょう。以下の表を参考に、提示された条件が法律の範囲内にあるかをチェックしてみてください。

借入金額法定上限金利(年率)
10万円未満20%
10万円~100万円未満18%
100万円以上15%

上限金利を超える金利は、超過部分が無効・行政処分の対象となります。出資法の上限金利(年20%)を超える金利は刑事罰の対象にもなるため、利用前に確認しておきましょう。

参考:利息制限法

契約内容の透明性と説明の丁寧さを確認する

優良な事業者は、契約前にメリットだけでなくリスクや返済の仕組みを丁寧に説明してくれます。逆に、契約書を作成しなかったり、内容を詳しく説明せずに判を押させようとしたりする業者は危険です。利用はやめた方が良いでしょう。住所が携帯電話番号だけだったり、事務所の実態がなかったりする場合も要注意です。少しでも不審な点を感じたら、その場ですぐに契約せず、一度持ち帰って信頼できる知人や専門家に相談してください。

ブラック融資のリスクを回避して資金調達する手順

手順

ブラック融資のリスクを回避して資金調達をする場合、以下の手順で進めてみましょう。

  1. 自社の信用状況を確認して落ちる理由を把握する
  2. 複数の正規金融機関に相談して可能性を探る
  3. 返済計画を立て直して無理のない範囲で資金を調達する

Step1.自社の信用状況を確認して落ちる理由を把握する

まずは自社の信用情報が現在どのような状態にあるのかを、以下の機関に開示請求して正確に把握しましょう。手数料はかかりますが、1,000円程度です。

個人信用情報機関保有している情報
全国銀行個人信用情報センター(KSC)・奨学金
・銀行のローン商品
株式会社シー・アイ・シー(CIC)・クレジットカード
・スマホ本体代の分割払い
株式会社日本信用情報機構(JICC)・消費者金融のローン商品

どの支払いが原因で審査に落ちているのかを知れば、対策を立てやすくなります。原因が分かれば、あと何年で情報が消えるのかも判明するため、それまでの期間をどう凌ぐかの戦略を練れるようになります。まずは曖昧な記憶に頼らず、正確なデータに基づいて次の行動を決めるところから始めましょう

Step2.複数の正規金融機関に相談して可能性を探る

銀行に一度断られたからといって、全ての正規ルートが閉ざされたわけではありません。以下のルートもあります。

  • 信用金庫
  • 独自の審査基準を持つ中小規模の消費者金融
  • 商工中金

各社で審査のポイントが異なるため、現在の経営努力や将来性を評価してくれる担当者に出会えるまで、粘り強く足を運んでみると良いでしょう。一箇所に絞らず、複数の正規ルートを並行して当たることで、借入の成功率を高められます

Step3.返済計画を立て直して無理のない範囲で資金を調達する

資金を調達することばかりに意識が向きがちですが、最も大切なのはその後の返済です。貸す側としても返済できるかどうかを確認するため、現状の収支を徹底的に見直し、無理のない返済計画を立てましょう。背伸びをした高額な借入は、さらなる資金繰りの悪化を招くだけです。まずは必要最小限の金額にとどめ、着実に返済実績を積み上げ、社会的な信用を取り戻すところから始めてください。時間はかかっても身の丈に合った再出発をできるかが、会社を存続させる道です。

ブラック融資に頼らない資金調達で自社の未来を守ろう

ブラック融資

資金調達が難しくなるとブラック融資を検討したくなりますが、リスクと隣り合わせの方法です。まずは今回紹介したような、ファクタリングや正規のビジネスローン、公的支援など、法的にクリーンな手段の利用を検討しましょう。大切なのは、焦って危険な道を選ばない冷静さです。過去の信用情報の傷は、これからの誠実な経営と正しい資金調達によって回復できます。自社の未来を守るためにも、安全で確実な方法を選びましょう。


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この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

お客様からの税務調査相談実績は、累計1,000件以上。
国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。

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