メニュー
読了目安時間:約 6分
確定申告の時期が近づくと、めんどくさいと感じる方も多いのではないでしょうか。確定申告がめんどくさいと感じていると、ついつい申告書の作成が後回しになり、確定申告期限のギリギリとなり焦ってしまうケースも少なくないようです。
では、なぜ、確定申告をめんどくさいと感じる方が多いのでしょうか。
今回は、確定申告をめんどくさいと感じる理由や手間をかけずに確定申告を行うポイント、確定申告を怠った場合のリスクなどについて解説します。
目次
確定申告がめんどくさいと感じる理由には、次のような原因が関係していると考えられます。
確定申告をめんどくさいと思う理由の一つが、確定申告の仕組みがよく分からないことに関係していると考えられます。特に、会社員として働いてきた方は、会社が年末調整をしているため、確定申告を行う機会は原則としてありません。そのため、確定申告をしなければならない、または控除を受けるためにした方がよいと分かっていても、確定申告の仕組み自体が分からないために、めんどくさいと感じてしまうケースが多いようです。
確定申告では、経理に詳しい人でなければ日常的には使用しない専門的な用語が出てきます。分からない単語が出てくれば、その都度調べなければならず、確定申告書を作成するまでには手間と時間がかかります。
インターネットで分からないことを調べていても、サイトによって表現が異なっていたり、用語の解説にも分からない言葉が含まれていたりすると、確定申告は難解でめんどくさいものだと思ってしまうようです。
確定申告では、普段は行わない処理を行い、確定申告書を作成しなければなりません。確定申告の時期は決まっているため、仕事が忙しい時期と確定申告の時期が重なると、確定申告書を作成するための時間を確保できず、確定申告書を作成するのが億劫になってしまうケースが多く見られます。
個人事業主が確定申告を行う際には、収入から経費を差し引き、課税対象となる所得額を算出しなければなりません。経費を正しく処理しなければ、課税所得額が高くなってしまうので税金の負担額も高くなります。しかし、1年間の領収書を整理し、入力していくことは簡単な作業ではありません。
また、会社員の方でも確定申告で医療費控除を受けたい場合には、世帯全員分の医療機関の領収書や医薬品の領収書などをまとめ、医療費の総額を計算する必要があります。
膨大な数の領収書を前に、入力が手間だと感じ、確定申告の作業が面倒だと感じるケースも少なくないようです。
最近では、電子帳簿保存法が改正されたり、インボイス制度がスタートしたり、税制は頻繁に変わっています。また、基礎控除や配偶者特別控除の仕組みも頻繁に変更されており、確定申告の度に、最新の税制について調べなければなりません。毎年のように変更される税制に対応することがストレスと感じ、確定申告が苦痛になってしまうケースも見られます。
確定申告は確かに面倒な作業でもあります。しかし、確定申告が必要な場合は必ず行わなければなりません。確定申告を怠った場合、次のようなリスクが生じる可能性があります。
確定申告をし、税金を納めなければならないにも関わらず、確定申告をしていない状態は無申告に該当します。無申告の状態は、納税の義務を怠っている状態であり、税務署では確定申告をしていない人に対し税務調査を実施し、正しく納税を行うよう指導を行っています。
税務署はさまざまな情報を入手しており、事業所得の状況や相続の状況、インターネットを使った副収入の状況などについても把握しています。そのため、収入があったにもかかわらず確定申告をしていなければ、税務調査の対象になる可能性が高くなるのです。
税務調査によって、確定申告をしていないことが発覚すれば、追徴課税がなされます。追徴課税は、不足分の税金の納付だけが求められるわけではありません。不足分の税金に加え、確定申告を期限内に行わなかったことに対するペナルティである無申告加算税、納税が遅れたことに対するペナルティである延滞税の納税も求められます。
無申告加算税の税率は、納税額が50万円以下の部分については15%、50万円を超え300万円以下の部分は20%、300万円を超える部分については30%です。さらに、所得を隠蔽するなど、悪質な行為が見られた場合は、無申告加算税に代えてより税率の重い重加算税が課されることもあります。無申告時の重加算税の税率は、原則40%です。
つまり、確定申告をしなければならない人が確定申告をしない場合、税務調査の対象となり、本来よりも多額の税金を納めなければならなくなる可能性があるのです。特に、延滞税は日割りで計算される性質があるため、確定申告をしていない期間が長くなれば長くなるほど、課される延滞税の額は大きくなります。
確定申告をしなければならない人は、次の条件に該当する人です。
・個人事業主として年間95万円以上の所得を得ている人
・給与所得者で年収が2,000万円以上の人
・副業をしており、副業所得が年間20万円を超える人
・2ヶ所以上から給与を受け取っていて、年末調整を受けていない給与所得がある人
一方で、以下の条件に当てはまる場合は、確定申告が義務付けられているわけではありません。そのため、確定申告をしなかった場合に罰せられることはありませんが、税金の還付を受けることができません。反対に言えば、面倒でも確定申告をすると、税金の一部が戻ってくるというメリットを得られます。
・住宅を取得し、住宅ローン控除を適用させたい人
・年の途中で退職をして年末調整を受けていない人
・世帯の年間医療費が10万円以上になる人
・個人事業主で事業が赤字になった人
・寄附や6ヶ所以上へのふるさと納税をした人
個人事業主が確定申告をしない場合、所得額を証明することができません。会社員の場合は、住宅ローンを申し込む際や賃貸住宅への転居を行う際などに、源泉徴収票を提出し、支払い能力を証明します。しかし、個人事業主の場合、給与所得を受け取っていないため源泉徴収票が発行されることはありません。そのため、収入を証明する書類として納税証明書を求められるケースが多くなっています。事業のための資金調達に向け、金融機関に対して融資の申請を行う際も、納税証明書の提出を求められる可能性があります。
納税証明書は、確定申告を行うことで発行される書類です。確定申告を行わなければ、納税証明書の交付を受けられないため、収入の証明が必要になるシーンにおいて不都合が生じてしまいます。
確定申告が必要であることは理解していても、どうしても確定申告書を作成する作業がめんどくさいと思うケースもあるでしょう。ここでは、確定申告の作業負担を軽減するポイントを4つご紹介します。
税理士は税務の専門家であり、確定申告書の作成や提出を代行できます。業務が忙しすぎて確定申告書の作成に手が回らない場合や手間をかけずに確定申告書を作成した場合、ミスのない正しい確定申告書を作成したい場合などは、税理士への依頼を検討してみるとよいでしょう。
税理士に確定申告業務を依頼した場合、税理士報酬の支払いが必要です。しかし、税理士に対応を依頼すれば、毎年の税制改正を把握しなくても間違いのない、正しい確定申告書を作成できるようになります。また、個人事業主の場合は、節税や資金繰りなどについてのアドバイスを受けることも可能です。さらに、正確な確定申告書を提出できるため、税務調査の対象となるリスクを抑えることもできます。何より、確定申告に関する煩雑な作業を税理士に依頼することで、作業の負担や精神的負担を軽減できることは大きなメリットとなるはずです。
確定申告がめんどくさい場合は、税理士への依頼も検討してみましょう。
確定申告書の作成方法には、税務署や国税庁のホームページから確定申告書の書式を入手し、手書きで作成する方法とパソコンやスマートフォンから作成する方法があります。手書きの場合は、納税額も全て自分で計算をしなければなりませんが、パソコンやスマートフォンを使って確定申告書を作成する場合は、自動的に計算してもらえるため、計算の手間を省けます。
国税庁では、ホームページ上に確定申告書作成コーナーを用意しており、必要事項を入力していくことで確定申告書を作成することが可能です。医療費控除や住宅ローン控除などの還付申告をする場合であれば、確定申告書作成コーナーを使用すると、比較的簡単に確定申告書を作成することができます。
しかし、青色申告をする個人事業主の方が確定申告書作成コーナーで申告書を作成する場合、ある程度、経理や税務に関する知識が必要です。そのため、個人事業主の方がより簡単に確定申告書を作成するのであれば、市販の会計ソフトを活用した方がよいでしょう。
市販のソフトの中には、銀行口座やクレジットカードと連携させることで、取引内容を自動的に入力できるものがあります。また、領収書の写真データをアップロードすることで自動的に仕訳を行えるような機能を備えたソフトを選べば、経費の入力にかかる手間を大幅に軽減できるでしょう。また、スマートフォンだけで確定申告書を作成できる確定申告アプリを使えば、より簡単に手続きを行うことができます。
確定申告期間に入ってから請求書や領収書、レシートを整理し、入力をしようとするとその負担は大きくなります。確定申告がめんどくさい場合は、日頃から書類を整理し、こまめに入力を行うことが大切です。特に事業を行っている人の場合、領収書やレシートの管理がしっかり行われていない場合、何のための支出であったのか、記憶が曖昧となり、正しい処理が難しくなる可能性もあります。
忙しい業務の中でこまめに入力をすることは簡単ではありませんが、毎月月末には入力するなど、ルールを決めて処理することで、確定申告時期の作業をぐっと楽にできます。
確定申告には、青色申告と白色申告の2種類の申告方法があります。
青色申告は複式簿記での記帳をし、申告をする方法です。記帳方法が複雑になるため、申告書作成時の負担は大きくなります。しかし、所得金額から最大65万円を差し引くことができる青色申告特別控除の適用や3年間の赤字額の繰り越しなどが認められるなど、大きな節税効果を得られるといったメリットがあります。
一方、白色申告の場合は単式簿記での記帳が認められるため、比較的手間をかけずに確定申告を行うことが可能です。しかし、白色申告の場合は、青色申告に認められている青色申告特別控除をはじめとした、さまざまな節税効果を得ることはできません。
個人事業主の方の場合は、青色申告を行った方がさまざまなメリットを得られますが、どうしても確定申告の作業がめんどくさいと思う場合は、白色申告を選択することも検討してみた方がよいかもしれません。
また、青色申告をする場合であっても、簡易簿記での帳簿付けを行い、青色申告決算書(損益計算書)を添付して申告を行うことも可能です。その場合は、10万円の青色申告特別控除を適用させることができます。白色申告を検討する前には、同じ簡易簿記での記帳で10万円の特別控除を受けられる青色申告には対応できるかも検討することをおすすめします。
確定申告を行うためには、必要書類を整理し、集計をしなければなりません。また、申告書の作成時には専門用語も出てくること、税制が頻繁に変わることなどから、確定申告がめんどくさいと思う方は少なくないようです。
確定申告が必要な人が申告を怠った場合、税務調査の対象となり、ペナルティが科される恐れがあります。税理士に依頼すれば、確定申告を簡単に済ませることが可能です。個人事業主として事業を営んでいる場合は、税理士への相談も検討してみるとよいでしょう。
-免責事項-
当ブログのコンテンツ・情報について、できる限り正確な情報を提供するように努めておりますが、正確性や安全性を保証するものではありません。内容は記事作成時点の法律に基づいています。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
この記事の監修者
税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
登録者20万人以上のYouTubeチャンネル「税理士法人松本〜税金の裏のウラ〜」を運営。 代表を務める税理士法人松本では、これまでに累計5,000件を超える税務調査のご相談・対応実績があり、国税局査察部、税務署長歴任者・税務調査一筋の現場に強い国税出身のOB税理士が現在14名常駐。国税当局側の視点を踏まえて、お客様の立場を尊重し、税務調査でお悩みのお客様に適切かつ迅速に対応。また、調査前・調査中に関わらず、あらゆる状況から最善のサポートが可能。なお、調査結果が追徴税額なしとなる実績も多数取得。税務調査における専門性・経験則・折衝力から最善の結果を導き、お客様の笑顔とありがとうを励みに成長し続けている。
税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。
全国からの税務調査相談実績 年間1,000件以上
税理士法人松本の強み
30秒で完了かんたん税務調査リスク診断
←前の記事
ダブルワークをしている人は確定申告が必要?年末調整はどうなる?
次の記事→
確定申告は給与明細でもできる?源泉徴収票がないときの対処法とは
あわせて読みたい記事
税務調査
税務調査は対応次第で結果が大きく変わります!
専門家があなたの税務調査に関する不安を一つ一つ丁寧に解決。初回有料相談は返金保証付きで、どんな小さなご相談も全国から承ります。