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税務調査が10年以上来ない会社・個人の共通点|来ないと安心してよいか

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読了目安時間:約 9分

法人に税務調査が10年以上来ていなくても、申告内容に誤りがないことの証明にはなりません。過去の申告が正しかったかは、調査の有無ではなく、帳簿・証憑と申告書の内容から確認する必要があります。

税務署は、すべての法人や個人事業主を一定年数ごとに順番に調査する仕組みではありません。申告書、過去の調査履歴、取引先から提出される資料、法定調書、銀行情報などを分析し、調査の必要性が高いと判断した先を選定します。国税庁はAIも用いて対象候補を抽出し、最終的には調査官が判断すると公表しています。国税庁の法人税等の調査事績

長期間にわたり実地調査がない理由としては、期限内の申告・納付や帳簿保存が比較的整っていること、取引規模や内容から見て優先順位が相対的に高くないことが考えられます。加えて、税務署の人員や管轄内で重点的に確認する対象との兼ね合いも、実地調査の時期に影響します。

また、訪問を伴う調査だけが税務署からの確認ではありません。電話、書面照会、来署依頼などの簡易な接触で申告内容を確認している場合もあります。長年連絡がないことに不安を感じる場合は、売上・経費・役員報酬・消費税などについて、帳簿と証憑、申告書が一致しているかを確認し、判断に迷う処理は税理士へ相談することをおすすめします。

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税務調査が来ない法人・個人に共通しやすい特徴

法人で税務調査が10年以上来ていない場合、申告内容や取引に目立った不自然さがなく、税務署側で実地調査の優先度が相対的に上がっていない可能性があります。ただし、無調査の期間だけで申告に誤りがないとは判断できません。

国税庁は申告書や第三者資料などを分析して調査先を選定しています。長期間調査を受けていない場合も、日頃の申告内容と保存書類を確認しておくことが大切です。

売上・利益率・経費率に不自然な変動が少ない

売上、利益率、経費率が毎年の事業実態に沿って推移し、同業種や事業規模と比べて極端でなければ、申告書上の疑問点は生じにくくなります。役員報酬も利益水準や会社の状況とかけ離れていないことが一つの目安です。

反対に、赤字が長く続く一方で役員報酬や私的な支出が多い場合は、経費の内容を確認される契機になり得ます。売上や経費が大きく変動した年は、契約変更、設備購入、取引先の増減など、理由を説明できる資料を残しておくとよいでしょう。

期限内の申告・納付と帳簿保存を続けている

期限内の申告・納付を継続し、帳簿と申告書の数字が整合していることも、無調査が長い事業者に見られやすい事情です。法人税や消費税の申告書、決算書、会計帳簿の間に説明できない差額がないかを確認します。

  • 請求書、領収書、契約書
  • 預金通帳や決済サービスの取引記録
  • 会計ソフトのデータ、総勘定元帳、決算書
  • 法人税・消費税などの申告書控え

これらを事業年度ごとに整理して保存しておけば、取引の根拠を確認しやすくなります。法人の帳簿書類は原則7年、青色繰越欠損金がある事業年度などは10年の保存が必要です。詳しくは国税庁の帳簿書類の保存に関する案内をご確認ください。

取引構造が比較的シンプルである

国内取引が中心で、多額の現金取引、海外取引、複雑な関連会社間取引、多額の消費税還付などが少ない事業者は、個別に確認を要する論点が比較的限られます。こうした事情により、実地調査の優先順位が相対的に上がりにくい場合があります。

一方で、仮想通貨、ネット販売、副業収入、決済サービスを介した取引は、取引記録や第三者資料との照合が行われる可能性があります。取引の記録が残る収入は、規模にかかわらず申告の要否を早めに確認することが必要です。

当事務所に寄せられるご相談の傾向として、フリマ、転売、配信、投資などのネット取引について、税務署に把握されるか不安を抱える方が増えています。売上の入金記録、販売サイトの明細、必要経費の資料をそろえ、申告漏れがないか税理士に確認すると安心です。

小規模法人・個人事業主でも調査対象になり得ます

会社の売上規模が小さいことや個人事業であることだけを理由に、税務調査の対象外になるわけではありません。無申告、売上除外、架空経費などの疑いがあれば、規模にかかわらず確認される可能性があります。

ネット取引、決済サービス、取引先が保有する資料などから取引実態を把握されることもあります。長年調査が来ていない場合ほど、過去の申告書と帳簿、入金記録を照合し、気になる点があれば税務調査に詳しい税理士へ相談してください。

税務調査の優先度が上がりにくい事業者の特徴をまとめたチェックリスト
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10年以上無調査でも安心できないケースと調査のきっかけ

法人に税務調査が10年以上来ていなくても、申告内容や外部資料に新たな不自然さが生じれば、調査対象となる可能性があります。税務署は申告書や第三者資料などを分析し、調査の必要性が高い先を選定しています。

無調査の期間ではなく、現在の申告内容と取引記録に説明できない差がないかを確認することが大切です。国税庁は消費税還付申告法人や無申告法人などを重点課題としており、取引内容の変化も確認対象になり得ます。国税庁の法人税等の調査事績も確認しておくとよいでしょう。

売上・利益・経費率が大きく変わった場合

売上や利益率が前年までと大きく変動した場合は、その理由を帳簿や資料で説明できる状態にしておく必要があります。売上が急増しているのに利益が不自然に少ないケースや、売上減少の一方で役員報酬・交際費が増えているケースは確認を受ける契機になり得ます。

原価率、外注費率、利益率が大きく変わったときは、契約書、請求書、発注書、作業記録などを取引ごとに確認してください。単なる入力漏れや売上計上時期のずれでも、申告書上では不自然な数値に見えることがあります。

消費税還付・設備投資・不動産取引がある場合

消費税の還付申告、多額の設備投資、不動産の売買がある年は、取引内容を確認されやすい傾向があります。経費にした支出が資産計上すべきものではないか、消費税区分が正しいかが確認事項になり得ます。

インボイス制度への対応後は、仕入税額控除の要件を満たす請求書等が保存されているかも確認が必要です。設備や不動産の契約書、請求書、支払記録、固定資産台帳を対応づけ、判断に迷う取引は税理士に確認しましょう。

取引先や外部資料と数字が一致しない場合

申告した売上と外部資料の数字が大きく異なる場合は、調査や照会につながるおそれがあります。支払調書や法定調書、取引先への反面調査、決済事業者の情報などと、申告内容が照合される可能性があるためです。

請求書の発行状況、売上の計上時期、銀行口座への入金額と売上計上額を月ごとに照合してください。差額がある場合は、前受金、立替金、借入金などの内容を示す資料を残しておく必要があります。

無申告・申告漏れ・名義の使い分けがある場合

本業以外の収入を申告していない場合や、売上の受取名義を使い分けている場合は、長期間調査がなかったとしてもリスクがあります。副業、ネット販売、賃貸収入、暗号資産取引などの申告漏れは、規模だけで判断されるものではありません。

法人売上を個人名義の口座で受け取っている場合や、複数法人・親族名義を利用して実質的に所得を分散している場合も、取引実態の確認が必要になります。未申告や申告漏れに心当たりがあるときは、資料を破棄せず、申告内容を税理士と確認したうえで対応を検討してください。

税務調査の対象になりやすい変化を示す注意喚起図
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税務調査が来ない間に確認したい帳簿・書類の保存期間

長年、税務調査の連絡がない法人でも、帳簿や証憑は法定保存期間に従って残しておく必要があります。法人の帳簿書類は原則7年保存で、青色申告の繰越欠損金がある事業年度などは10年保存が必要になる場合があります。

調査が来てから資料を探し始めると、過去のデータや担当者が保管していた書類を集め切れないことがあります。無調査の期間こそ、年度ごとに資料がそろっているかを確認しておくと安心です。

法人は原則7年、欠損金がある年度などは10年保存します

法人は、総勘定元帳や仕訳帳などの帳簿、請求書・領収書などの取引関係書類を原則7年間保存します。青色申告の繰越欠損金がある事業年度などでは、10年間の保存が必要となるため、赤字年度の資料を早期に処分しないよう注意が必要です。

国税庁の案内も確認し、自社の申告内容と照らして保存期間を判定してください。保存期間の起算や対象書類に迷う場合は、申告書控えを用意したうえで税理士に確認することをおすすめします。

  • 総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳
  • 請求書、領収書、見積書、納品書、契約書
  • 決算書、法人税・消費税などの申告書控え
  • 銀行通帳、インターネットバンキングの取引明細
  • クレジットカード明細、会計ソフトのデータ

電子で受け取った取引データも確認します

メール添付で受け取った請求書、ECサイトの注文履歴、クラウド会計のデータなども、電子取引に関する保存対象となり得ます。紙のファイルだけを確認しても、電子データが担当者のパソコンや退職者のメールアカウントにしか残っていなければ、必要なときに提示できません。

電子データの保管場所と閲覧権限を確認し、会社として取り出せる状態にしておくことが必要です。クラウドサービスの契約変更、PCの故障、メールアカウントの削除によってデータが失われないよう、年度別・取引先別などの管理方法も見直しましょう。

当事務所に寄せられるご相談の傾向として、調査の連絡から実際の調査日までの限られた期間に、何を準備すべきか分からないまま当日を迎えてしまう方が多くいます。帳簿、証憑、電子データの保管場所を平時に一覧化しておくと、準備の段取りを決めやすくなります。

書類を処分しても取引が分からなくなるわけではありません

帳簿や売上資料を処分すれば取引を確認されない、という考え方は危険です。税務署は、取引先への反面調査や金融機関、決済サービスなどの資料から、取引内容を把握する可能性があります。

意図的な書類破棄は、隠蔽行為と判断されて重加算税につながるおそれがあります。また、保存資料が不足すると、経費の支出や取引内容を説明できず、法人側に不利な判断が及ぶ原因にもなります。

保存期間が経過した書類を処分する場合も、欠損金の繰越状況や電子データの保存状況を確認してから判断してください。過去の申告内容に不安があるときは、資料を廃棄せず、税務調査に詳しい税理士へ相談することが適切です。

法人と個人事業主の保存書類および保存期間を整理した表
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10年以上税務調査が来ない法人が今やるべき自主点検

長期間、実地調査を受けていない法人は、調査を待つのではなく、保存書類と申告内容を自社で確認しておくことが大切です。帳簿がそろっているか、過去の申告に見直すべき点がないかによって、取るべき対応は異なります。

誤りや書類不足に気付いた段階で内容を整理しておくと、税務署から連絡を受けた際にも、事実関係を説明しやすくなります。

まずは帳簿・申告書がそろっているかを確認します

帳簿、証憑、申告書がそろっている法人は、過去3年分の法人税申告書と決算書を並べ、数字の推移と帳簿との一致を確認してください。売上、粗利率、経費率、役員報酬に大きな変動がある場合は、理由を説明できる資料も残します。

法人の帳簿書類は原則7年、青色繰越欠損金がある事業年度などは10年の保存が必要です。保存期間内の請求書、領収書、契約書、総勘定元帳などに不足がないかも点検します。保存期間の詳細は、国税庁の案内で確認できます。

書類が不足している場合は、取引記録から復元します

一部の帳簿や証憑が見当たらない場合は、通帳、クレジットカード明細、請求書控え、取引先とのやり取りを基に、入出金と取引内容を確認します。会計ソフトのバックアップ、電子メールで受領した請求書、電子取引データも対象です。

不足分を推測だけで補うと、申告内容とのずれが広がるおそれがあります。取引の復元が必要なときは、資料を廃棄せず、早めに税理士へ確認を依頼することをおすすめします。

自主点検で確認したい5項目

帳簿がある場合も、数字がつながっているかを確認する必要があります。とくに次の項目は、決算書だけで判断せず、根拠資料まで確認してください。

  • 請求書、売上台帳、入金記録にある売上がすべて計上されているか
  • 個人的な支出が会議費、旅費交通費、消耗品費などに含まれていないか
  • 役員報酬、交際費、外注費に実態と合わない処理がないか
  • 消費税の課税区分やインボイスに関する処理に誤りがないか
  • 預金口座、カード明細、会計帳簿の入出金が対応しているか

税理士法人松本の見解では、調査当日の受け答え以上に、帳簿・領収書の整理と取引内容を説明する筋道を事前に作っておくことが、結果の大半を左右します。

誤りが見つかった場合は、年度・金額・原因を整理します

売上漏れや経費の誤計上が疑われる場合は、該当する年度、金額、発生した原因を資料に基づいて特定します。そのうえで、修正申告または期限後申告が必要かを検討します。

税務署から調査の連絡を受ける前に、申告内容の誤りに気付いた時点で税理士へ相談してください。追加で納める税額には、事情により加算税や延滞税が生じる可能性があり、延滞税は法定納期限の翌日から完納日までの日数に応じてかかります。

海外取引・還付申告・現金取引がある法人は重点確認が必要です

海外取引、消費税の還付申告、多額の現金取引がある法人は、通常の取引より確認事項が増えます。契約書、送金記録、請求書、輸出入関連書類を取引ごとにまとめ、消費税区分や国外関連取引の処理を見直してください。

国税庁は、消費税還付申告法人や海外取引法人などを重点課題として公表しています。該当する場合は、自社だけで結論を出さず、税理士による確認を受けることが望まれます。

税理士へ相談するタイミング

次の状況では、資料を持参して税理士へ相談してください。税務署からの連絡後に慌てて資料を集めるよりも、事前に申告内容と証憑を確認しておくほうが、対応方針を検討しやすくなります。

  • 過去の申告内容に明らかな誤りがあると分かったとき
  • 保存書類が不足し、通帳や取引先資料から復元が必要なとき
  • 税務署から電話、書面照会、来署依頼が届いたとき
  • 税務調査の事前通知を受けたとき
税務調査が10年以上来ていない法人向けの状況別自主点検フローチャート
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税務調査で誤りが見つかったら追徴課税はいくらかかる?

税務調査で申告漏れや経費の誤りが認められると、本来納めるべき税金だけでなく、加算税や延滞税も負担する可能性があります。長年調査がなかった法人でも、誤りが後から判明した場合は、過去年分の本税と附帯税をまとめて納付することになり得ます。

追徴額は、本税だけで終わるとは限りません。延滞税は原則として法定納期限の翌日から完納日までの日数に応じてかかるため、誤りの判明まで時間が経過しているほど、資金負担が大きくなりやすい点に注意が必要です。

追加で負担する可能性がある税金

負担の内容は、申告していたか、誤りが単純な計算違いか、隠蔽や仮装があったかなどによって異なります。加算税・延滞税の制度は、国税庁の加算税に関する案内や延滞税の案内で確認できます。

税目 主な内容
本税 本来納めるべき税額
過少申告加算税 申告額が少なかった場合
無申告加算税 申告をしていなかった場合
重加算税 隠蔽・仮装がある場合
延滞税 納付遅れの日数に応じる税

過少申告加算税は、期限内に申告したものの税額が少なかった場合に課され得ます。申告自体をしていなかった場合には、無申告加算税が問題となり、所得税については、令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来するものから、帳簿の提示・提出をしない場合などに加重される仕組みがあります。

意図的な隠蔽や仮装が認められると、過少申告加算税や無申告加算税に代えて重加算税が課されるおそれがあります。税率や適用関係は事案や年分で異なるため、2026年時点の制度と対象年分を確認したうえで、税理士に個別判断を依頼してください。

売上除外や架空経費は重加算税につながるおそれがあります

売上の除外、架空経費の計上、二重帳簿の作成、資料の破棄などは、隠蔽・仮装と判断される可能性があります。過去の資料が手元にないからといって、税務上の確認ができなくなるわけではありません。

国税庁は、転売収入に関する売上資料を破棄した事案で、取引先への反面調査などにより収入を把握し、書類破棄を隠蔽行為として重加算税を賦課した事例を公表しています。

「昔の取引だから証拠がない」「書類を処分したから大丈夫」と考えるのは避けるべきです。取引先資料や金融機関の記録など、事業者が保管していない情報から取引関係が確認されることもあります。

調査の連絡を受けたら、納付額を見積もってから対応します

税務署から連絡を受けた場合は、対象となる年分、指摘内容、帳簿・請求書・通帳などの資料を確認し、本税と附帯税を含めた納付見込み額を整理する必要があります。長期間無調査だった法人ほど、複数年分を同時に確認する場面を想定し、資金繰りも含めて準備することが大切です。

税理士法人松本の見解では、税務署からの電話や書面を「様子を見よう」と置いてしまう方が少なくありませんが、連絡への応答が早いほど、その後の進め方に選択肢が残ります。申告内容に不安がある場合は、回答や書類提出の前に、税務調査に詳しい税理士へ相談することをおすすめします。

本税、加算税、延滞税の関係を示す追徴課税の図解
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よくある質問

Q. 法人で10年以上、税務調査が来ないのは珍しいですか?小さい会社や赤字の会社なら来ませんか?

10年以上実地調査がない法人もあり、一律に珍しいとはいえません。税務調査は定期的に全法人を回る仕組みではなく、申告書や第三者資料などを分析し、調査の必要性が高い先を選定しています。

ただし、無調査は適正申告の保証ではありません。小規模・赤字という事情だけで対象外になるわけではなく、無申告、売上漏れ、不自然な経費、還付申告などがあれば確認される可能性があります。国税庁の法人税等の調査事績も確認し、申告内容を見直しておくとよいでしょう。

Q. 税務調査では、何年分までさかのぼって確認されますか?

確認対象となる期間は、事案、税目、申告状況、調査内容によって異なります。申告漏れや不正が疑われる事情がある場合には、確認対象が広がる可能性があります。

長期間調査がなかったとしても、過去年分を確認されないとは限りません。法人の帳簿書類は原則7年、青色繰越欠損金がある事業年度などは10年の保存が必要ですので、国税庁の保存期間の案内に沿って保管状況を確認してください。

Q. 税務署から電話があっただけでも税務調査ですか?連絡後に税理士へ依頼して間に合いますか?

電話照会、書面照会、来署依頼と実地調査は区別されます。ただし、回答内容や資料の提出状況によっては追加確認や実地調査につながる場合があるため、連絡の内容と期限を正確に確認することが必要です。

連絡後に税理士へ依頼しても間に合うケースはありますが、帳簿や請求書、領収書などが散在していると確認に時間を要します。長年実地調査がない場合ほど、連絡前から書類を年度ごとにそろえ、判断に迷う点は税理士へ相談しておくことが望まれます。

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まとめ

10年以上にわたって税務調査が来ていないとしても、税務上の誤りがないことを証明するものではありません。税務調査は順番に行われるのではなく、申告内容、第三者から得られる資料、取引内容などを分析し、調査の必要性が高い先から選定されます。

期限内の申告・納付を続け、帳簿や証憑を保存しており、取引構造や数値の変動が比較的シンプルな法人は、実地調査の優先度が相対的に上がりにくい場合があります。ただし、無調査である理由は事業規模や取引内容などにも左右されるため、調査がないことだけで判断しないことが必要です。

今後、売上が急増した場合、利益率が大きく変動した場合、多額の消費税還付申告をした場合、海外取引を始めた場合、取引先資料と申告内容に不一致が生じた場合には、調査対象となる可能性があります。過去に調査を受けていないことは、将来の調査がない保証にはなりません。

長期間調査が来ていない法人や個人事業主は、調査連絡を待つのではなく、申告内容と保存資料を確認しておくことが大切です。特に、次の資料に不足や記載漏れがないかを見直してください。

  • 法人税・消費税などの申告書と決算書
  • 総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳などの帳簿
  • 請求書、領収書、契約書、通帳、カード明細などの証憑
  • 電子メールやECサイトの取引履歴を含む電子取引データ
  • 売上の計上時期、経費の内容、役員報酬などに関する根拠資料

法人の帳簿書類は原則として7年保存し、青色繰越欠損金がある事業年度などでは10年保存が必要です。保存期間や対象書類については、国税庁の案内も確認しておくとよいでしょう。

税務調査への対応は、連絡を受けた直後の確認と準備で変わります。帳簿や申告内容に不安がある場合、あるいは税務署から連絡を受けた場合には、税務調査に強い税理士へ早めに相談することをおすすめします。

お電話をいただいた後の流れ

税務署から調査の連絡が届いている方は、日程が決まる前のご相談をおすすめしています。

  1. お電話でお状況をお聞きします税務調査の対応を担当する者が直接お話をうかがいます。いつ・どこから連絡が来たか、申告の状況はどうかなど、分かる範囲でお答えいただければ大丈夫です。資料が手元に揃っていなくても構いません。
  2. 今の状況でできることをお伝えしますお聞きした内容から、まず何をすべきか、どのような進め方が考えられるかをご説明します。お電話の段階で費用が発生することはありません。
  3. ご依頼いただくかは、後日あらためてご判断くださいその場でお決めいただく必要はありません。ご相談の進め方や費用のご案内は、内容をうかがったうえで書面にてお示しします。

受付時間外やお電話が難しい場合は、LINE・メール相談もご利用いただけます。

この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

登録者30万人以上のYouTubeチャンネル「税理士法人松本〜税金の裏のウラ〜」を運営。 代表を務める税理士法人松本では、これまでに累計5,000件を超える税務調査のご相談・対応実績があり、国税局査察部、税務署長歴任者・税務調査一筋の現場に強い国税出身のOB税理士が現在15名常駐。
国税当局側の視点を踏まえて、お客様の立場を尊重し、税務調査でお悩みのお客様に適切かつ迅速に対応。また、調査前・調査中に関わらず、あらゆる状況から最善のサポートが可能。
なお、調査結果が追徴税額なしとなる実績も多数取得。税務調査における専門性・経験則・折衝力から最善の結果を導き、お客様の笑顔とありがとうを励みに成長し続けている。

税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。

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