メニュー
読了目安時間:約 12分
税務調査が入らないための対策について知りたいと悩んでいませんか?
本記事では、税務調査が入らないための対策から税務調査が決まった場合の対策について紹介します。
ほかにも税務調査に入られやすい個人事業主・法人の特徴や税務調査を税理士に相談すべき理由についても解説していきます。
ぜひこの記事を参考にして、税務調査の対策をしましょう。
目次
税務調査とは、国税庁や税務署が、納税者が税法を遵守し、適切に税金を納付しているかを確認するためにおこなう調査です。
調査結果によって、法に違反した処理が発見された場合、税務当局は税法に基づいて、申告内容の修正や不足分の納税を求める措置をおこないます。
また、税務調査の対象については、所得税や法人税に限らず、消費税や源泉徴収税、固定資産税など事業に関連するすべての税金が含まれます。
具体的な税務調査の種類は、以下の2つです。
それぞれの調査について解説していきます。
強制調査とは、納税者の同意なしに強制的におこなわれる税務調査の方法です。
悪質で多額な不正が発覚し、刑事事件に発展することが予想される場合に実施されます。
基本的に、強制調査の場合には、国税局の査察部が捜査令状を持って実行されるので、税務調査を拒否することはできません。
また、悪質な脱税行為に対する犯罪捜査として扱われるケースも多く、国税局の職員が関係資料の捜索や差し押さえをおこないます。
さらに、刑事処分を前提としているので、修正申告などによって追徴課税が発生するだけではなく、刑事裁判となり「脱税犯」として刑罰が課される可能性も高くなります。
任意調査とは、納税者の合意のもとで実施される調査のことを指します。
多くの場合、地元の税務署が担当しますが、状況によっては国税局の「調査部」や「資料調査課」などの専門部署が担当するケースもあります。
この調査は「任意」という形式を取っているので、納税者の同意が必要ですが、万が一、納税者が調査に非協力的であったり、虚偽の情報を提供したりすると、罰則が科されてしまう可能性があります。
このように、任意調査とはいえ、実質的には強制的な側面を持っています。
税務調査では見られる範囲は「すべて」です。
税務調査官には「質問検査権」という強い権限が与えられており、納税者側には「受忍義務(調査に応じる義務)」があります。
そのため、調査官が必要と判断した場合は、パソコン内のデータや書類など、あらゆる資料を確認できます。
一方で納税者側は、税務調査に必要とされる書類やデータの提出や質疑に対して答える義務があり、拒否することはできません。
また、調査への協力を拒んだり情報の開示を渋ったりすると、調査官に不信感を抱かれる要因となるため、求められた情報をできる限り素直に提示することが重要です。
関連記事:税務調査の受忍義務とは?任意なら拒否できる?罰則なども解説
税務調査の対象にならないための対策については、以下の4つが挙げられます。
それぞれの対策について解説していきます。
税務調査が入らないための対策として、まず適切な経費計上を心がけることが重要です。
申告に関連するすべての領収書や証拠資料は、確実に保存しておくように注意してください。
万が一税務調査が実施された場合でも、申告書類や日々の会計記録について税務署からの指摘があった際でも、資料が手元にあれば、適切な説明をおこなうことが可能です。
特に税務調査で重点的にチェックされる売上原価、人件費、外注費などの項目については、決算時に税理士に十分な確認を依頼することをおすすめします。
税務署の元職員が在籍している事務所であれば、税務調査で問題になりやすい点を熟知しており、より的確なアドバイスを受けられます。
税務調査を避けるには、申告内容に誤りがないように細心の注意を払い、適切に対応することが重要です。
申告書類に不備があると、税務署が疑念を抱き、調査の対象となる可能性が高くなってしまいます。
正確な申告をおこなうには、日々の会計処理をミスなくおこなうことが必要です。
例えば、決算を年に一度だけでなく、月次決算を導入し、毎月の数字を確定することなどが挙げられます。
また、税理士による定期的な監査を受けることもおすすめです。
年に一度の決算だけでは、12か月分の会計データを確認・修正するのに多くの時間がかかるうえ、税理士でさえもミスを犯すリスクが増えてしまうためです。
顧問税理士をつけることで、申告内容に誤りや漏れが少なく、意図的な脱税の可能性が低いと判断されやすく、税務調査の対策につながります。
また、税理士を利用することで、税務調査時の専門的なサポートや経理業務の効率化による業務集中の向上などのメリットも得られます。
法人の場合は顧問税理士をつけていることがほとんどですが、税理士を利用していない個人事業主の方は、顧問税理士の導入を検討してみるとよいでしょう。
経理体制を整えることで、税務調査が入ってしまうのを防ぐことにもつながります。
万が一、税務調査が入ってしまい、資料をすぐに提示できない場合、調査員からの信頼を損なってしまうリスクがあります。
一方で、整然とした資料を見せることで、管理能力の高さをアピールできるでしょう。
税務調査においては、過去7年分の資料が求められる場合があるので、情報を適切に保存し、迅速に取り出せるようにしておくことが重要です。
特に、電子帳簿保存法の改正やインボイス制度に対応した形で資料を保存することが、今後の調査においても有効といえます。
税務調査が入りやすい個人事業主の特徴については、以下の6つが挙げられます。
それぞれの特徴について解説していきます。
確定申告をおこなわない個人事業主は、税務調査の対象となるリスクが高くなります。
実際に、取引先がおこなう税務申告や税務調査によって、取引している個人事業主の売り上げを把握できることから、無申告がバレるケースも少なくありません。
また、一定の売り上げがあるにもかかわらず、所得税や消費税を支払っていない場合、税務調査の対象となる可能性はさらに高くなってしまいます。
近年では、各種のデータがビッグデータとして蓄積されており、そのデータとAIの技術を組み合わせることで、所得隠しや申告漏れが簡単に特定されるようになっているのも事実です。
このように、確定申告を怠ることが大きなリスクとなるので、注意が必要です。
税務調査が実施される件数は限られているので、申告漏れのリスクが高いとされる業種に焦点を当てて調査がおこなわれる可能性が高くなります。
具体的に、以下に該当する業種で働く個人事業主は、税務調査を受ける可能性が相対的に高いといえます。
年度によって上位に該当する業種が一部変わりますが、年度が変わっても一度該当した業種はほかの業種と比べて税務調査の対象となるリスクが高くなるでしょう。
参照:国税庁|令和5年事務年度 所得税及び消費税調査等の状況
確定申告において、毎年の売り上げが900万円台の金額で申告している個人事業主は、税務調査の対象となる可能性が高まります。
年間の売上高が1,000万円を超えると、翌々年から消費税の課税対象となり、消費税の納付が義務付けられます。
そのため、課税対象になるのを避けるために、実際の売り上げを過少に申告しているのではないかという疑念が生じてしまい、税務調査の対象になってしまうケースも少なくありません。
万が一、意図的に売り上げを過少申告していることが発覚した場合、重加算税が課される可能性があり、最大で過去7年間の修正申告が求められることがあります。
このように、意図的に売り上げを改ざんしてしまうと、多額の追徴課税が発生する恐れがあるので、必ずに避けるようにしましょう。
事業活動とは無関係に見える経費が多く計上されていたり、逆に事業に必須と思われる経費がまったく見当たらない場合、税務調査に入る可能性が高くなります。
特に事業に関連しないような経費が多額に計上されていると、個人的な支出を経費として処理しているのではないかと疑われ、税務調査が入ることがあります。
個人事業主にとって、プライベートとビジネスの支出を明確に区別することが重要です。
現金取引をおこなっている個人事業主は、税務調査が入ってしまう可能性が高くなります。
実際に、銀行口座を経由しない取引は、記録が残りにくく脱税の疑いを持たれやすくなるためです。
税務調査では「売り上げが正確に計上されているか」「領収書が正当なものか」など詳細なチェックがおこなわれます。
特に、架空の領収書を用いて経費を偽装していないかが厳しく確認される場合があります。
このように、現金取引をおこなう場合には、必ず領収書を保管し、正確な帳簿管理を徹底することが重要です。
税理士に依頼せずに確定申告をおこなっている個人事業主は、税務調査の対象になりやすい傾向があります。
税理士が申告書を作成した場合、誤った経費の計上などの基本的なミスは少なく、意図的な脱税のリスクも低くなります。
顧問税理士がついていると、脱税などの不正が疑われにくく、その結果として税務調査の優先度が低くなるでしょう。
前年と比較して、売り上げや利益に大幅な増減がある場合は、税務調査の対象となる可能性が高くなります。
変動自体は違法ではありませんが、裏付けとなる契約書・見積書・取引記録などの提出が必要になるケースが一般的です。
急に黒字に転換したり、利益が大幅に増減したりしている場合などは、疑われやすくなるので注意しましょう。
以下のような非経常的な経費がある場合は、税務調査で調べられるケースがあります。
飲食代や交通費などプライベートと混同されやすい費用なので、領収書や請求書などを必ず保管し、支出の内容や目的、参加者名などもメモしておきましょう。
事業規模が大きい法人は、取引件数や金額が多く、資金の流れも複雑になりやすいため、経理ミスが発生するリスクが高まります。
こうしたミスが納税額に与える影響も大きいため、中小企業に比べて税務調査の対象となる頻度が高くなる傾向にあります。
課税売上高が1,000万円を超える課税事業者は、仕入れにかかる消費税の額のほうが売り上げにかかる消費税より大きい場合、その差額が還付されます。
そのなかでも、高額な還付を受けるケースでは、不正の有無を確認するために税務調査に入るケースも少なくありません。
国税庁が発表している「不正発見割合の高い業種」に該当している場合は、注目されやすいため、税務調査の対象となる可能性が高くなります。
参照:国税庁|令和5事務年度法人税等の調査事績の概要
開業から3年以上が経過している法人は、税務調査の対象になりやすい傾向にあります。
事業が軌道に乗り始める時期と、税務調査で確認される「過去3期分」という調査対象期間が重なるためです。
ただし、開業から3年未満であっても、不自然な取引や申告内容があれば調査対象となる可能性があります。
開業して間もないからといって油断せず、正確な帳簿管理と申告を心がけましょう。
過去に税務調査を受けていても、前回から5年以上経過している場合は、再度調査がおこなわれる可能性があります。
明確な問題がなくても、定期的な確認を目的とした「定期調査」として実施されるケースも少なくありません。
過去に税務調査で指摘を受けたことがある場合は、再調査の対象となる可能性が高くなります。
同様の誤りを繰り返していないか、新たな問題が発生していないかといった点を確認するため、税務署が継続的に注視する傾向にあります。
税務調査の流れは主に6ステップです。
任意調査であれば原則、税務調査がおこなわれる旨の連絡が入ります。
テレビドラマで見るような突然の訪問は、強制調査(査察)に該当し、一般的な事業者が対象となることは稀です。
ただし、現金取引が多い業種などは、証拠隠滅を防ぐ目的で予告なしに調査がおこなわれるケースもあります。
しかし、ほとんどの場合は事前通知があり、前もって準備できるので安心してください。
税務調査は一方的におこなわれるものではなく、納税者側の事情も一定程度考慮されるため、理由によっては日程の調整が可能です。
また、税理士に立ち会ってもらうこともできるため、事前に税理士の日程を確認し、調査日を確定させましょう。
事前通知で指定された書類は、漏れなく整理して提出できるよう準備しておきましょう。
また、税務調査では事業内容や取引の詳細について、さまざまな質問が投げかけられます。
よくある質問や回答例については税理士に確認し、あらかじめ質疑応答の準備をしておくことで、当日の対応がスムーズになります。
実地調査は通常1~2日程度、朝の10時から17時ごろまで実施されます。
しかし、大企業や悪質な脱税の疑いがある場合は、2日以上かかることもあります。
質問への受け答えも重要となるため、落ち着いて丁寧に対応しましょう。
実地調査の終了後、税務署から追加の資料提出や説明を求められることがあります。
税理士が立ち会っていた場合は、税務署からの連絡は原則として税理士に入るため、対応の一任が可能です。
いずれにせよ、追加の要請には迅速かつ誠実に対応することが重要で、対応が遅れると調査が長引いたり不利な判断につながったりする恐れもあるので、注意しましょう。
すべての調査が完了したら、税務調査の結果が通知されます。
それぞれの結果に応じて、速やかに必要な対応を取りましょう。税理士のサポートを受けることで、適切かつ効率的な処理が可能となります。
事前通知が届いたあと、実地調査がおこなわれるまでにするべき対策を4つ紹介します。
事前に準備するかどうかで、税務調査の結果が変わることもあるため、しっかりと準備をしておきましょう。
税務調査で主に確認されるポイントを把握しておくと、無知の状態よりも対応がスムーズに進みます。
【税務調査で確認されるポイント(法人)】
【税務調査で確認されるポイント(個人)】
関連記事:税務調査で調査官がチェックするポイントと対応策|何をどう準備すべきか
事前通知の際に、用意してほしい資料やデータを指定されることが一般的です。
そのため、求められている資料は必ず準備するようにしましょう。
もし資料を指定されなかった場合は、以下の項目を参考に用意してください。
SNS運用画面や自宅兼事務所の按分資料など
税務調査当日は、提出資料の内容をある程度把握しておくことで、調査官からの質問にスムーズに対応でき、不要な混乱を避けられます。
わからない点があれば、事前に税理士に相談しておきましょう。
また、提出書類に「支払い日」や「振込方法」などのメモ書きや付箋が残っていないかも事前に確認します。
これらの書き込みがきっかけで質問が増えたり、思わぬ点が問題視されたりする可能性があるためです。
付箋は外しておくか、税理士にメモの内容を事前に確認してもらうことで、当日のリスクを軽減できるでしょう。
税務署からの事前通知が納税者本人に届いた場合は、まず顧問税理士へ速やかに連絡しましょう。
対応が遅れると、調査当日の準備や交渉に支障をきたす恐れがあります。
顧問税理士がいない場合でも、事前通知後から対応可能な税理士に依頼することは可能です。
税理士法人松本では、税務調査に特化したスポット対応も承っております。
国税OBを含む10名以上の調査経験豊富な税理士が在籍しており、実務に即した的確なサポートを提供します。
税務調査に不安がある方は、どうぞ気軽にご相談ください。
税務調査は税理士に相談すべき理由については、以下の3つが挙げられます。
それぞれの理由について解説していきます。
税理士を顧問にしておけば、税理士からサポートを受けられるので、税務調査が入った場合でも安心して対応できます。
税務調査が予定される前に、必要な書類の準備をアドバイスしてもらったり、予想される質問に対する答えをシミュレーションしたりと、事前の対策をしっかりと整えることが可能です。
また、税理士によっては、税務調査の当日に立ち会いを依頼できる場合もあります。
実際に、税務調査では、追加の税金を徴収するために、さまざまな質問を投げかけてきますが、焦って不用意なことを回答してしまうと、思わぬ追加課税が発生するリスクがあるのも事実です。
経験豊富な税理士であれば、調査官の不当な要求を拒否したり、過去の事例を引き合いに出して反論したりすることで、不要な課税を回避することにつながります。
具体的な統計データはありませんが、顧問税理士がついている個人事業主や法人は、自分で申告をおこなっている場合よりも税務調査を受ける可能性が低い傾向にあります。
顧問税理士がいることで、税務調査がおこなわれにくくなる理由については、以下の2つが挙げられます。
このように、税務署から見て、税理士が関与している場合は税務調査の必要性が低いと判断されることが多いです。
税理士に相談することで、税務調査の対策だけではなく、ほかにも多くのメリットが挙げられます。
具体的なメリットについては、以下の6つが挙げられます。
上記のように、税理士は法律に基づいて税負担を適切に軽減する方法に精通しており、業種や状況に応じた最適な節税策を提案できます。
また、資金繰りや経営全般に関するアドバイス、法人化を進める際の支援も期待できます。
このように、顧問税理士との契約は非常に有益であるといえるでしょう。
税務調査が入らないための対策については、以下の4つが挙げられます。
また、税理士を顧問にしておけば、税理士からサポートを受けられるので、税務調査が入った場合でも安心して対応できます。
今回の記事を参考にして、税務調査対策について税理士に相談してみましょう。
免責事項
当ブログのコンテンツ・情報について、できる限り正確な情報を提供するように努めておりますが、正確性や安全性を保証するものではありません。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
この記事の監修者
税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
お客様からの税務調査相談実績は、累計5,000件以上。国税局査察部、税務署のOB税理士が所属し、税務署目線から視点も取り入れ税務調査の専門家として活動。多数の追徴課税ゼロ(いわゆる申告是認)の実績も数多く取得。
税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。
全国からの税務調査相談実績 年間1,000件以上
税理士法人松本の強み
30秒で完了かんたん税務調査リスク診断
←前の記事
確定申告を忘れたときは期限後申告を!やり方やルールを徹底解説
次の記事→
税務調査の流れ|確認されるポイントや対策など徹底解説
あわせて読みたい記事
税務調査
税務調査は対応次第で結果が大きく変わります!
専門家があなたの税務調査に関する不安を一つ一つ丁寧に解決。初回有料相談は返金保証付きで、どんな小さなご相談も全国から承ります。