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税務署で納税証明書を請求する方法とは?種類や請求時の注意点を解説

読了目安時間:約 6分

会社を設立する際や金融機関に融資の申請をする際、国や自治体に補助金や助成金の申請をする際などに、納税証明書の提出を求められる場合があります。納税証明書は、国税の納付状況を証明する公的書類です。納税証明書は税務署に請求することができるものと自治体に請求するものがあります。したがって、納税証明書を請求する際には証明書の種類ごとに請求先が異なることを把握しておく必要があります。では、税務署に請求できる納税証明書にはどのようなものがあり、どのように請求することができるのでしょうか。

今回は、税務署で納税証明書を請求する方法や税務署に請求できる納税証明書の種類、請求時の注意点などについて解説します。

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税務署に請求できる納税証明書とは

税務署に請求できる納税証明書は、国税に関する証明書です。具体的には、法人税、所得税、消費税に係る納税証明書となります。

税務署で発行される納税証明書の種類

税務署で発行される納税証明書は以下の6種類です。目的に応じて必要となる納税証明書の種類が異なるため、納税証明書を請求する際には必要な納税証明書の種類を予め確認しておかなければなりません。

  • 納税証明書(その1)
  • 納税証明書(その2)
  • 納税証明書(その3)
  • 納税証明書(その3の2)
  • 納税証明書(その3の3)
  • 納税証明書(その4)

それぞれの証明内容の違いは以下のとおりです。

・納税証明書(その1)

納付すべき税額や納付した税額、未納の税額などを証明する書類です。基本的には税金を滞納しておらず、納税義務を果たしていることを証明するために提出を求められることが多くなっています。

納税証明書(その1)が必要となるケースとしては、以下のような場合が考えられます。

・事業用の資金調達のため、金融機関に融資の申請をする場合

・金融機関に住宅ローンの申し込みをする場合

・ビザの申請や更新の申請を行う場合

・許認可事業の登録申請や更新を行う場合

・公共事業に入札をする場合

・納税証明書(その2)

個人の場合は、所得税及び復興特別所得税の所得金額、法人の場合は法人税の所得金額を証明する書類です。納税証明書(その2)は、税額ではなく、所得金額を証明する内容となります。所得額は事業規模や経営状況、返済能力を証明する書類となることから、融資審査や住宅ローンの審査、公共事業の入札、給付金や補助金などの申請の際などに提出を求められることが多くなっています。

・納税証明書(その3)

未納の税額がないことを証明する書類で、単一の税目について未納がないことを証明するものです。特定技能1号ビザの申請時や永住許可申請などに提出を求められることが多くなっています。

・納税証明書(その3の2)

個人用の納税証明書であり、申告所得税及び復興特別所得税と消費税及び地方消費税に未納の税額がないことを証明する書類です。融資申請やローンの審査、許認可事業、補助金や助成金の申請などに必要となるケースがあります。

・納税証明書(その3の3)

法人用の納税証明書であり、法人税と消費税及び地方消費税に未納の税額がないことを証明する書類です。金融機関への融資申請、公共事業の入札、外国人の雇用や在留資格の申請などの際に必要となるケースが多くなっています。

・納税証明書(その4)

証明を受けようとする期間に、滞納処分を受けたことがないことを証明する書類です。それほど提出を求められる頻度は多くないものの、金融機関に高額な融資を申請する場合や特定の許認可を申請する際などに求められる場合があります。

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税務署に納税証明書を請求する方法

納税証明書を税務署に請求する方法には、オンラインで請求する方法と書面で請求する方法があります。

オンラインでの請求

インターネットを使って納税証明書を請求する場合は、e-Taxソフト(WEB版)を利用します。オンライン請求の場合、e-Taxにある「納税証明書交付請求」を選択し、必要事項を入力し、送信するだけで納税証明書の交付を受けることができます。パソコンのほか、スマートフォンやタブレットからも申請が可能です。

ただし、交付の申請をしてからすぐに納税証明書が交付されるわけではありません。準備が整い次第の交付になる点に注意が必要です。

手数料

オンライン請求をした場合の発行手数料は1通あたり370円です。ただし、納税証明書(その1)と納税証明書(その2)については、年度ごとの内容の記載も可能であり、年度ごとの納税証明書を請求する場合は、年度分の手数料が発生します。さらに、納税証明書(その1)については、一つの税目ごとの書類となるため、必要な税目の分だけ、手数料も発生することとなります。手数料は、Pay-easy対応のインターネットバンキングやATMなどで納付します。

受領方法

e-Taxで納税証明書を請求する場合でも、受け取り方法は紙で受け取る方法と電子データで受け取る方法が選択できます。紙の納税証明書の発行を希望する場合は、税務署の窓口または郵送で書類を受け取れます。

窓口で受領する場合

窓口での受領を希望する場合は、e-Taxで「納税証明書の交付請求(署名省略分)」を選択します。この際、電子証明書等は不要です。

郵送で受領する場合

郵送での受領を希望する場合は、電子証明書等が必要になります。申請時には「納税証明書の交付請求(書面交付用)」を選択し、交付手数料に加え、郵送料を支払わなければなりません。

電子データで受領する場合

電子データで受け取る場合は、e-Taxで「納税証明書の交付請求(電子交付用)」を選択し、申請時には電子証明書が必要です。納税証明書は、e-Tax上でダウンロードでき、期限内であれば何度も利用することが可能です。

ただし、電子データでの受け取りを希望する場合は、納税証明書の提出先が電子データでの提出を認めているかどうかも確認しておかなければなりません。

書面での請求

納税証明書は、税務署の窓口に納税証明書交付請求書を提出し、請求することも可能です。納税証明書の交付請求書は、国税庁のWEBサイトからダウンロードが可能です。

国税庁「納税証明書交付請求書

窓口で申請する場合

直接窓口に足を運ぶ場合は、納税証明書交付請求書と手数料、マイナンバーカードが必要です。代理人が請求をする場合は委任状や代理人の本人確認書類も持参しなければなりません。

郵送で申請する場合

郵送で納税証明書交付請求書を提出して、窓口で受領することも、郵送で受領することもできます。郵送の場合は、納税証明書交付請求書に手数料相当額の収入印紙を貼付したうえで切手を貼った返信用封筒を同封して、税務署に送付します。個人の場合は、マイナンバーが記載された番号確認書類と本人確認書類の写しの提出が必要です。

手数料

書面で納税証明書の交付を依頼する場合の手数料は1通あたり400円です。書面で請求する場合も、申請当日に納税証明書が発行できない場合があります。特に確定申告の直後などは当日中の交付が難しいため、急ぎの場合などは税務署に確認をしておくと安心です。

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納税証明書交付請求書の記載方法

納税証明書の交付を請求する際には、e-Taxから申請する場合も書面で申請する場合も納税証明書交付請求書の提出が必要になります。ここでは納税証明書交付請求書の書き方について具体的にご説明します。

  • 宛名

宛名の欄には、納税証明書を請求する税務署名を記載します。

  • 住所・氏名(法人名)・個人番号(法人番号)

納税地の住所と氏名、個人番号または法人番号を記載します。個人事業主の場合は、個人の名前とマイナンバーを記載し、法人の場合は法人名と代表者名、法人番号を記載します。

代理人が提出する際には、左側の【代理人記入欄】に代理人の住所と氏名を記載しなければなりません。

  • 納税証明書の種類と税目

必要な証明書の種類にチェックを入れ、さらに証明を受けようとする税目もチェックします。

  • 証明の年度

証明を受けようとする国税の年度を記入します。納税証明書(その3)、(その3の2)、(その3の3)、(その4)に関しては年度の選択は不要です。

  • 証明を受けようとする事項

証明を希望する項目についてチェックを入れます。納税証明書(その4)には、滞納処分を受けたことがないことを証明したい期間について記載します。

  • 証明書の請求枚数

それぞれの証明書の請求枚数を記載します。複数年度分、複数税目分をまとめて記載した証明書を希望する場合は原則として1枚、年度ごとや税目ごとの証明書を請求する場合は各〇枚と記載します。

  • 証明書の使用目的

証明書を使用する目的にチェックを入れます。記載項目に該当するものがない場合は、その他をチェックし、具体的な内容を記載します。

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納税証明書を税務署に請求する際の注意点

納税証明書を税務署に請求する際にはいくつか注意しなければならない点があります。

原則として本人または法人の住所への送付となる

納税証明書の交付申請時には、郵送による受領を希望することも可能です。しかし、郵送で受け取れる住所は原則として納税者本人の住所または法人の本店所在地のみとなります。納税者が交付申請を行い、納税者以外の住所に納税証明書を送付することはできないのです。したがって、書面で納税証明書の交付申請書を提出し、郵送での受領を希望する場合には、返信用封筒には、必ず納税者本人の住所または法人の本店所在地を記載しなければならない点に注意しなければなりません。

ただし、e-Taxによる交付申請をする際、電子委任状を添付して代理人が交付請求を行うときには、代理人の住所を選択することができます。融資や助成金・補助金などの申請を代理人に依頼している場合などは、電子委任状を作成したうえで、代理人に交付申請の手続きから代行を依頼するとよいでしょう。

申請してもすぐに交付されない場合がある

申告書を提出してすぐの場合や納税を済ませた直後などは、税務署内での処理が完了していないために、納税証明書の交付を求めてもすぐに証明書が交付されないケースがあります。補助金や助成金の申請などに必要な場合は、締め切りもあるため、納税証明書は余裕をもって申請しておくようにしましょう。

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納税証明書の添付が不要になったケースも

納税証明書は、金融機関への融資申請の際などに提出を求められるケースが多い書類ですが、国や自治体への申請を行う際に必要だった納税証明書の添付が不要となる仕組みがスタートしています。

納税情報の添付自動化

納税証明書を取得する際には、e-Taxで申請をしたり、窓口に紙の申請書を提出したりといった手間がかかります。納税情報の添付自動化は、納税証明書の添付が必要な特定の申請手続きにおいて、納税情報を取得することで納税証明書の提出を不要とするシステムです。納税証明書の取得には手数料が発生しますが、納税情報の取得に手数料は発生しません。

2025年6月時点において納税情報の添付自動化を利用できる申請システムと手続きは以下のとおりです。

・電子調達システム(政府電子調達(GEPS))

物品の製造・販売等の入札参加に係る統一資格審査とは、各省庁の物品の製造・販売等に係る一般競争の入札参加資格を審査するものです。審査には納税証明書の添付が必要でしたが、電子調達システム(政府電子調達(GEPS))を使用して申請をする場合は、添付書類情報の取得対象に納税情報を選択することで、納税証明書の添付が省略できるようになりました。ただし、建設工事、測量・建設コンサルタントなどの競争参加資格、地方公共団体の入札参加資格は添付自動化の対象外となっています。

・建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)

建設業許可や経営事項審査に関する申請においても、建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)を使用して申請を行う際に納税情報を取得することで、納税証明書の添付を省略できます。取得可能な納税情報は、国土交通大臣許可の申請の場合は法人税または申告所得税、経営事項審査の場合は消費税及び地方消費税に関するものです。

参照元:国税庁「納税情報の添付自動化について

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まとめ

納税証明書は、税金の納付状況を証明する書類で、金融機関への融資の申請や補助金・助成金などの交付申請、在留資格の申請などの際に提出が求められることが多くなっています。税務署では、国税に係る納税証明書の交付が可能であり、6種類の納税証明書があります。

納税証明書は、スマホやパソコンからe-Taxを介して交付を申請することが可能です。また、納税証明書交付請求書の書面を税務署に提出して申請することもできます。

申告や納税を済ませたばかりのタイミングでは交付を申請してもすぐに納税証明書が発行されないケースもあります。大切な期日に納税証明書の準備が間に合わないといったことがないよう、スケジュールには余裕をもって申請を行うことが大切です。


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この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

登録者20万人以上のYouTubeチャンネル「税理士法人松本〜税金の裏のウラ〜」を運営。 代表を務める税理士法人松本では、これまでに累計5,000件を超える税務調査のご相談・対応実績があり、国税局査察部、税務署長歴任者・税務調査一筋の現場に強い国税出身のOB税理士が現在14名常駐。
国税当局側の視点を踏まえて、お客様の立場を尊重し、税務調査でお悩みのお客様に適切かつ迅速に対応。また、調査前・調査中に関わらず、あらゆる状況から最善のサポートが可能。
なお、調査結果が追徴税額なしとなる実績も多数取得。税務調査における専門性・経験則・折衝力から最善の結果を導き、お客様の笑顔とありがとうを励みに成長し続けている。

税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。

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