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税務調査後に確定した追加の国税を一括で納められないときは、納期限前または直後に所轄税務署へ相談することが先決です。事情によっては、納税の猶予や換価の猶予が認められ、資力に応じた分割納付を検討できる場合があります。
ここでいう追徴金とは、税務調査後の修正申告や更正などで確定した国税の追加納付を指します。不足していた本税だけでなく、状況により加算税や延滞税が含まれることがあります。交通違反の反則金などとは手続が異なります。
資金繰りや生活費、事業資金への影響が心配な方もいるでしょう。相談せずに納期限を過ぎると督促や財産調査、差押えに進む可能性があるため、実行可能な納付計画を示す必要があります。
この記事では、納付が難しいときの流れ、税務署に相談する際の準備、猶予制度や分割納付が認められる条件、差押えの対象について説明します。個別の事情で判断が分かれるため、納付額や資産状況に不安がある場合は税理士への相談もご検討ください。
目次
追徴金を一括で納められない場合は、まず納付書や通知書の内容を確認し、納期限前または納期限直後に所轄税務署の徴収担当へ相談してください。資金が不足していても、通知を放置したり連絡を無視したりすると、延滞税の負担や滞納処分につながるおそれがあります。
税理士に税務調査の対応を依頼していた場合も、納付相談や猶予申請を誰が進めているかを確認しましょう。申告内容の対応と、確定した税額をどのように納めるかの相談は、別途必要になることがあります。
最初に、納期限と税額の内訳を確認してください。所得税、法人税、消費税などの税目によって納付書が分かれている場合もあるため、合計額だけでなく、何の税金をいつまでに納めるのかを把握する必要があります。
国税を納期限までに完納しない場合は督促の対象となります。督促状が届いているときは、すでに滞納として扱われているため、特に早めに事情を説明し、納付の見通しを伝えることが大切です。
追徴金には、本来納めるべきだった税金に加え、状況に応じて加算税や延滞税が含まれます。すべてが罰金というわけではなく、税務調査後に不足が判明した本税が金額の中心となるケースもあります。
加算税には、過少申告加算税、無申告加算税、重加算税などがあります。延滞税は、原則として法定納期限の翌日から納付日までの日数に応じてかかるため、支払いが難しい場合でも連絡を先延ばしにしないほうがよいでしょう。
納付相談では、「払えない」という事情だけでなく、現在どの程度なら納められるのかを具体的に説明します。電話だけで分割納付が自動的に決まるわけではないため、収入・支出・財産の状況を整理しておきましょう。
一時に納めると生活や事業の維持が難しい事情がある場合、納税の猶予や換価の猶予を申請できる可能性があります。制度の利用には条件や申請期限があるため、国税庁の納税に関する案内も確認し、税理士にも自社・自身の状況で利用できるか相談してください。
税務調査後に確定した追加納付額を期限までに払えない場合でも、納期限当日に差押えを受けるわけではありません。ただし、連絡も納付もない状態を続けると、延滞税の発生、督促、財産調査を経て、差押えに進むおそれがあります。
一括納付が難しいと分かった時点で、所轄税務署の徴収担当へ納付の相談をすることが必要です。実際の進み方は、納付意思を示しているか、資力があるか、税務署との約束を守っているかなどによって異なります。
納期限を過ぎると、原則として法定納期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて延滞税がかかります。追加で納める本税や加算税とは別に負担が増えるため、支払いを先延ばしにするほど納付額が大きくなります。
延滞税の税率は年度により変動します。納付額を見積もる際は、国税庁の納税に関する案内で、その時点の取扱いを確認してください。
国税を納期限までに完納しない場合、税務署から督促状が送付されます。国税庁は、督促状が発付された状態を滞納として整理しています。
督促状を受け取った後でも、納付相談や猶予申請を検討する余地はあります。書面を放置せず、記載内容を確認したうえで、早めに税務署へ事情を伝える必要があります。
一括で納めると生活の維持や事業の継続が難しい場合は、収支、預金、借入、生活費や事業資金を説明し、実行可能な納付計画を示して相談します。事情によっては、納税の猶予または換価の猶予を申請できる場合があります。
少額を納付していても、税務署と納付計画を共有していなければ、滞納処分が進まないとは限りません。連絡なし・納付なしの状態が続くほど、財産調査や差押えに進む可能性が高まります。
納付が見込めない場合、税務署は滞納税額を回収するため、保有財産を調査します。対象となり得るのは、預貯金、給与、売掛金や請求代金、不動産、自動車、生命保険の解約返戻金などです。
金融機関、勤務先、取引先などに照会が行われる場合があります。事案によっては、居宅や事務所の捜索が行われることもあるため、財産を隠すのではなく、資力と納付方針を正確に説明することが求められます。
督促を受け、督促状または納付催告書を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しない場合、税務署は差押えを行えます。ただし、実際に差押えが行われる時期は、滞納額、資力、相談状況、納付約束の履行状況などで異なります。
預金や売掛金などの債権は取立てにより回収され、不動産や動産は公売により売却される場合があります。納付が難しい段階で税理士にも相談し、税務署へ提出する事情説明や納付計画を整理しておくことが大切です。
追徴税額を一括で納められない場合でも、事情によっては税務署への相談や猶予の申請により、資力に応じた分割納付が認められる可能性があります。ただし、申請すれば誰でも分割払いになるわけではなく、原則は一括納付です。
実務上は、納税の猶予や換価の猶予が認められ、その結果として分割納付となる場合があります。国税庁の納税案内でも、一時に納付すると生活や事業の維持が困難になる場合には、猶予制度を利用できる可能性が示されています。
税務署は、納税者の「払いたい」という意思だけでなく、実際に継続して納められる資力があるかを確認します。一時納付によって生活維持が難しくなるか、事業継続に重大な支障が出るかも判断材料です。
担保は原則として必要ですが、猶予額が100万円以下の場合、猶予期間が3か月以内の場合、または担保を提供できない事情がある場合には不要とされることがあります。猶予の可否や必要書類は個別事情で異なるため、所轄税務署の徴収担当へ早めに確認してください。
税務署には、無理のない金額と、その金額を納め続けられる根拠を具体的に伝えることが大切です。電話で「払えない」と伝えるだけでは、分割納付や猶予は自動的に決まりません。
実現できない金額を約束すると、その後に約束を守れなかった場合、納付意思を疑われるおそれがあります。収入・支出・預金・借入の状況を整理したうえで、現実的な納付計画を示しましょう。
当事務所に寄せられるご相談の傾向として、追徴税額そのものより「払えるかどうか」への不安が大きいです。税額が確定した後でも、納付方法について相談できる余地はあります。
猶予が認められていない単なる分割納付の相談では、納付までの期間に応じて延滞税が発生・増加する可能性があります。延滞税は、原則として法定納期限の翌日から実際に納付する日までの日数に応じてかかります。
一方、納税の猶予または換価の猶予が認められた場合は、延滞税の軽減または免除を受けられることがあります。猶予は原則として1年以内で、事情によってはさらに1年の延長が認められる場合もあるため、対象税目、申請内容、猶予の種類を税務署へ確認し、必要に応じて税理士へ相談してください。
追徴分を一度に納められないときは、納税の猶予または換価の猶予を申請できる可能性があります。どちらも納付を猶予し、状況に応じた分割納付につながり得る制度ですが、認められる事情や申請期限が異なります。
制度の利用には税務署の審査があり、申請すれば必ず認められるわけではありません。資金状況を示したうえで、納期限前または納期限直後に所轄税務署へ相談してください。
災害や盗難、病気・負傷など、納税者の責任だけでは対応が難しい事情により一時納付が困難になった場合に、納税の猶予を検討します。本来の納期限から1年以上後に、修正申告や更正などで税額が確定した場合も対象となり得ます。
猶予期間は原則として1年以内です。猶予期間内に完納できないやむを得ない事情がある場合には、さらに1年の延長が認められる可能性があります。国税庁も、事情に応じて納税の猶予を受けられることを案内しています。国税庁「納税の猶予制度」
換価の猶予は、追徴分を一時に納めることで事業の継続や生活の維持が難しくなる場合に検討する制度です。納税する意思があり、資力に応じた納付計画を実行できることが求められます。
換価の猶予は、原則として納期限から6か月以内に申請する必要があります。他の国税を滞納しているかどうかなども審査に影響するため、期限が近い場合は申請の可否を早めに確認しましょう。
猶予が認められると、原則1年以内の範囲で納付が猶予され、財産の差押えや売却も猶予されます。延滞税が軽減または免除される場合もありますが、具体的な取扱いは個別の事情によります。
猶予を受ける際には、原則として担保の提供を求められる可能性があります。ただし、猶予を受ける金額が100万円以下の場合、猶予期間が3か月以内の場合、または担保を提供できない事情がある場合は、担保が不要とされることがあります。
追徴額の内訳や手元資金が分からないまま相談を遅らせると、利用できる制度の検討も遅れます。税理士法人松本の見解では、本税・加算税・延滞税を分けて納付額の見通しを立てることが、不安を軽くし、現実的な納付計画を考える第一歩になります。
追加で納める税金を一度に払えない場合は、所轄税務署の徴収担当へ、現在の資金状況と実行できる納付計画を示して相談します。電話で支払えない事情だけを伝えるより、資料をそろえて具体的に説明したほうが、資力に応じた判断につながります。
初回に納められる額と、その後に確実に納め続けられる額を、根拠資料とともに示すことが大切です。法人、個人事業主、会社員では収入を示す資料が異なるため、ご自身の状況に合う書類を準備してください。
税務署は、収入、預金、借入、生活費や事業資金、保有財産などを確認します。持参する資料は個別の事情で異なりますが、まずは次の書類・情報を一覧にしておくと、相談時に説明しやすくなります。
資料に不足があっても、相談自体を先延ばしにする必要はありません。用意できているものを持参し、追加で必要な書類は税務署の案内に従って提出しましょう。
納付計画は、生活や事業を維持するために必要なお金を差し引いたうえで作成します。手元資金をすべて納付に回す計画ではなく、約束どおり納め続けられる金額と期限を記載する必要があります。
一時に納付すると生活の維持や事業継続が難しくなる事情がある場合、納税の猶予や換価の猶予を申請できることがあります。猶予中に分割納付となる場合もありますが、分割払いが自動的に認められるわけではなく、資力や納付意思、ほかの滞納状況などを踏まえて判断されます。詳細は国税庁の納税に関する案内も確認してください。
追徴税額が大きい場合や、税務調査の結論に争いがある場合は、納付計画だけで判断しないほうがよいことがあります。税理士は税務調査の内容と申告・納付の整理を、弁護士は法的な争点を含む対応を、それぞれ相談先として検討できます。
税務署との約束を守れない見込みが生じたときも、連絡を止めずに早めに事情を説明してください。個別の資産状況や税務調査の経緯によって対応は変わるため、判断に迷うときは税務調査に詳しい税理士へ相談することをおすすめします。
追加で納める税金を払えないまま放置すると、差押えは預金口座だけでなく、給与や取引先への売掛金、不動産などにも及ぶ可能性があります。生活費や事業資金に直結する財産が対象となり得るため、督促を受けた段階で納付相談を行うことが大切です。
税務署は金融機関や取引先などへの照会を通じて財産を調査し、滞納税額の回収に充てるため差押えを行うことがあります。個人名義の財産だけでなく、個人事業の事業用口座や、取引先から受け取る予定の代金も対象になり得ます。
預金や売掛金などの債権は取立ての対象となり、不動産や自動車などは公売による売却の対象となる場合があります。売掛金を差し押さえられると、取引先からの入金が税務署へ回るため、仕入れや給与の支払いに影響するおそれがあります。
給与や年金は、全額を無制限に差し押さえられるわけではありません。生活維持への配慮から差押禁止額が設けられている場合がありますが、具体的な金額や対象となる収入は状況により異なります。
そのため、給与や年金があるから差押えの心配がないとは判断できません。家族構成、収入の内容、ほかの財産の状況を踏まえ、徴収担当者または税理士に個別に確認してください。
差押えを受けた後でも、生活や事業の継続が難しい事情がある場合は、納付や猶予について相談できる余地があります。ただし、すでに取り立てられた預金や売掛金を取り戻せるとは限りません。
差押え前に収入・預金・借入・生活費・事業資金を整理し、実行できる納付計画を示して相談するほうが、選べる対応を確保しやすくなります。
国税庁の納税に関する案内では、一時に納付すると生活や事業の維持が困難となる場合、事情に応じて納税の猶予や換価の猶予を利用できる可能性が示されています。税理士法人松本の見解では、税務署から連絡が来た後でも、初動の対応次第で結果は大きく変わります。
納付資金が不足していることだけで、直ちに逮捕されるわけではありません。ただし、滞納を放置すると、財産調査や預金・売掛金などの差押えといった滞納処分に進む可能性があります。
仮装・隠蔽や財産隠しは別の問題になり得ます。自己判断で財産を動かすのではなく、納期限前または納期限直後に税務署へ事情を伝え、税理士にも相談してください。
分割納付の回数は一律に決まっていません。税務署は、納税者の資力、滞納額、収入・支出、納付計画、猶予制度の要件などを踏まえて判断します。
国税庁の案内では、猶予期間は原則として1年以内で、事情によってはさらに1年の延長があり得ます。実行できない計画では認められないおそれがあるため、現実的な金額を示す必要があります。
全額を納められなくても、税務署からの連絡は無視せず、事情と納付見込みを伝えてください。連絡が取れない状態は、納付意思がないと受け取られ、滞納処分が進むおそれがあります。
高金利の借入で無理に納付すると、生活や事業の立て直しが難しくなる場合があります。まずは税務署へ相談し、猶予制度や納付計画を検討したうえで、借入は返済可能性を踏まえて慎重に判断しましょう。
税務調査後に確定した追加納付を一括で用意できない場合でも、納付を放置しないことが最優先です。納期限を過ぎると延滞税がかかり、督促、財産調査、差押えへ進む可能性があります。
納期限前、または納期限を過ぎた直後に、所轄税務署の徴収担当へ納付の相談をしてください。収入、預金、借入、生活費、事業資金、保有財産を整理したうえで、無理なく継続できる納付計画を示すことが必要です。
生活や事業の維持が難しい事情がある場合は、納税の猶予・換価の猶予によって、資力に応じた分割納付や延滞税の軽減を受けられる可能性があります。ただし、分割納付は自動的に認められるものではないため、早めの相談と必要書類の準備が欠かせません。
督促状が届いてからも相談の余地はありますが、何も連絡せずにいると、預金や売掛金などの財産調査・差押えに進むおそれがあります。支払いが厳しいと感じた時点で行動を始め、納付意思と実行可能な計画を税務署へ伝えましょう。
税務調査後の納付額や税務署とのやり取りに不安がある場合、初動によって結果が変わることがあります。事情に合った対応を判断するためにも、税務調査に強い税理士へ早めに相談することをおすすめします。
税務署から調査の連絡が届いている方は、日程が決まる前のご相談をおすすめしています。
受付時間外やお電話が難しい場合は、LINE・メール相談もご利用いただけます。
この記事の監修者
税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
登録者30万人以上のYouTubeチャンネル「税理士法人松本〜税金の裏のウラ〜」を運営。 代表を務める税理士法人松本では、これまでに累計5,000件を超える税務調査のご相談・対応実績があり、国税局査察部、税務署長歴任者・税務調査一筋の現場に強い国税出身のOB税理士が現在15名常駐。国税当局側の視点を踏まえて、お客様の立場を尊重し、税務調査でお悩みのお客様に適切かつ迅速に対応。また、調査前・調査中に関わらず、あらゆる状況から最善のサポートが可能。なお、調査結果が追徴税額なしとなる実績も多数取得。税務調査における専門性・経験則・折衝力から最善の結果を導き、お客様の笑顔とありがとうを励みに成長し続けている。
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