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一般口座で株式を売却して利益が出ているにもかかわらず確定申告をしない場合、税務署に取引を把握される可能性があります。証券会社などが税務署へ提出する法定調書があり、一般口座だから取引情報が届かないわけではありません。
ただし、申告しなかった直後に必ず税務署から連絡が来るとは限りません。それでも、「一般口座なら分からないため申告しなくてよい」という考え方は誤りです。
申告漏れが判明した場合、税務署から文書や電話での照会、来署依頼を受けることがあります。本来納める税金に加え、無申告加算税や延滞税がかかる可能性もあるため、申告の要否を早めに確認することが大切です。
税務署から連絡を受ける前に自主的に期限後申告を行うほうが、調査後に申告漏れを指摘される場合より負担を抑えられることがあります。申告が必要か判断できない場合は、取引資料をそろえたうえで税理士に相談してください。
一般口座とは、証券会社が年間の譲渡損益を計算しない口座区分です。取得費や売却手数料をもとに、納税者自身が利益を計算して申告することが基本となります。
一方で、国内で株式等の譲渡対価を支払う証券会社などには、株式等の譲渡の対価等の支払調書を税務署へ提出する制度があります。一般口座であることは、税務上の情報提供が一切行われないことを意味しません。
税務署が確認し得るのは、主に株式を売却した事実や売却対価です。実際に課税される利益は、売却額から取得費と売却手数料等を差し引いて計算するため、売却額と利益額は同じではありません。
一般口座では、取引報告書、購入時の資料、売却時の明細などを保存し、取得費と手数料を自分で確認する必要があります。取得費が確認できない場合の取扱いもあるため、資料が不足しているときは、国税庁の案内を確認し、個別の判断は税理士へ相談することをおすすめします。
目次
一般口座で株式を売却して利益が出た場合は、自分で損益を計算し、原則として確定申告します。一般口座だから税務署に取引を把握されないわけではないため、まず利用している口座区分と年間の損益を確認してください。
特定口座でも、源泉徴収の有無によって申告の扱いが異なります。口座名が似ていても、「一般口座」と非上場株式などを指す税法上の「一般株式等」は別の言葉です。
一般口座では、売却した株式ごとに取得費と売却手数料を確認し、譲渡益を自分で集計する必要があります。譲渡益は、売却額から取得費と売却手数料等を差し引いて計算します。
特定口座のように、証券会社が作成する特定口座年間取引報告書は発行されません。上場株式等であっても一般口座を利用することがあるため、取引報告書や約定履歴を保管し、売却年ごとに集計しましょう。
「一般口座」は口座の区分であり、「一般株式等」という株式の税法上の区分とは異なります。名称が似ているため、申告書の作成時には取引した株式の区分も確認が必要です。
特定口座で源泉徴収を選んでいない場合、証券会社が特定口座年間取引報告書を作成します。そのため、年間の売却損益を一から計算する負担は軽くなりますが、原則として確定申告が必要です。
報告書の数字を確認したうえで、上場株式等の譲渡所得として申告します。国税庁も、特定口座の仕組みと上場株式等の申告方法を案内しています。国税庁「株式等の譲渡所得等」
特定口座で源泉徴収ありを選択している場合、その口座内の上場株式等の譲渡益については、確定申告をしない選択ができます。証券会社が損益を計算し、税額を源泉徴収しているためです。
ただし、他の口座で生じた損失と利益を通算したい場合や、損失を翌年以後へ繰り越すための控除を利用したい場合は、申告したほうが有利になることがあります。複数の証券口座を使っている場合は、口座ごとの年間取引報告書や取引履歴を並べて確認し、判断に迷うときは税理士に相談してください。
一般口座で株を売却して確定申告をしていない場合でも、税務署が取引の存在や売却対価を把握する可能性はあります。一般口座だから売却情報が税務署に伝わらない、とはいえません。
税務署が主に確認し得るのは、売却した事実と売却対価です。実際の利益額は取得費や手数料を確認して計算するため、取引記録を保管・確認することが必要になります。
国内で株式等の譲渡対価を支払う証券会社、銀行、法人には、「株式等の譲渡の対価等の支払調書」を税務署へ提出する制度があります。一般口座での取引も、制度上、確認資料となり得ます。
この調書には、売却の相手先、売却対価、住所、個人番号などが記載対象とされています。税務署は売却益そのものではなくても、誰がいつどの程度の対価で株式等を売却したかを確認する材料を持ち得ます。
税務署は、証券会社等から提出された法定調書などの資料情報と、確定申告の内容を照合します。売却情報がある一方で申告が見当たらない場合には、申告漏れがないか確認の対象となる可能性があります。
当事務所に寄せられるご相談の傾向として、取引記録が残る投資所得について「把握されるのか」という不安を抱く方が増えています。売却した年の取引明細を確認し、申告が必要だったかを早めに整理することが大切です。
確認が必要と判断された場合でも、最初から実地の税務調査になるとは限りません。税務署から文書で照会を受けるほか、電話での確認や税務署への来署依頼が行われることがあります。
連絡を受けた際は放置せず、売買報告書や取引履歴を確認したうえで回答を検討してください。申告の要否や利益計算に迷う場合は、税理士に資料を見せて確認する方法があります。
取得費が不明でも、売却代金の5%を取得費として扱える場合があります。これは取得費を全く確認できない場合の取扱いであり、実際に支払った取得費より低くなれば、課税される利益が大きくなるおそれがあります。
まずは証券会社の取引報告書、年間取引明細、過去の売買履歴を探してください。国税庁の取得費に関する案内も確認し、資料から取得費と売却手数料を整理したうえで、申告内容を判断することが重要です。
一般口座で株式を売却した場合は、まず売却益・売却損を計算し、他口座の取引や給与以外の所得も含めて申告要否を判断します。一般口座だから申告しなくてもよい、あるいは税務署に取引を把握されないと考えるのは適切ではありません。
売却した事実、損益、他の口座との通算予定、給与所得者の例外の有無を順に確認してください。取得費や手数料が分かる取引報告書も、この段階で集めておくと判断しやすくなります。
保有しているだけで値上がりしている含み益は、通常、株式の譲渡所得として申告する必要は生じません。売却して初めて、売却額から取得費や売却手数料等を差し引いて損益を計算します。
一般口座で売却益が出た場合は、原則として確定申告が必要です。売却損の場合でも、他の上場株式等の利益との損益通算や、損失の繰越控除を受けるなら申告が必要になります。
なお、口座の名称である一般口座と、税法上の「一般株式等」は別の用語です。上場株式等と一般株式等は損益通算の範囲が異なるため、取引した株式の区分も確認してください。
給与所得者の20万円以下の取扱いは、一定の要件を満たす場合に限られる所得税の確定申告の例外です。株の利益だけでなく、給与以外の所得を合算して判断する必要があります。
医療費控除や住宅ローン控除の初年度などで確定申告をする場合は、原則として株式の所得も申告書に含めます。所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があるため、自治体、税務署または税理士に確認してください。
給与所得者の申告要否は条件によって変わります。国税庁の給与所得者と確定申告に関する案内も確認し、自分の勤務先での年末調整の状況や副業所得を整理しましょう。
一般口座と特定口座を併用している場合、口座ごとに申告要否を切り分けるのではなく、同一年の取引を税区分ごとに集計します。一般口座の利益と、他の上場株式等の損失を通算する場合は、両方の取引を申告書に記載します。
特定口座(源泉徴収あり)の利益は申告不要を選べますが、他口座の損失と通算するために申告する場合は、申告内容を慎重に確認してください。特定口座年間取引報告書と、一般口座の取引報告書を並べ、売却日・取得費・手数料・損益を確認することが必要です。
申告期限内であれば通常の確定申告として提出します。すでに期限を過ぎている場合でも、申告が必要と分かった時点で期限後申告を検討し、取引資料をそろえて税理士へ相談してください。
一般口座で株式を売却した場合は、ご自身で売却額、取得費、手数料を集計して譲渡益を計算し、原則として確定申告します。売却代金だけで利益を判断せず、取引履歴に基づいて取得費を確認することが必要です。
一般口座の取引は証券会社が年間損益を計算しないため、資料をそろえて正確に申告額を算定します。
株式の譲渡益は、売却額から取得費と売却手数料等を差し引いて計算します。購入時の手数料など、株式を取得するために直接かかった費用は、取得費に含まれることがあります。
譲渡益=売却額-取得費-売却手数料等です。同じ銘柄を複数回に分けて購入している場合は、取得価額の計算方法を確認したうえで、売却分に対応する取得費を算定します。
取得費が不明なまま推測で計算すると、申告額を誤るおそれがあります。資料を確認しても取得費を把握できない場合には、売却代金の5%を取得費とする取扱いが認められる場合があります。詳しくは国税庁の案内を確認してください。
売却額が100万円、取得費が70万円、売却手数料等が1万円の場合、譲渡益は29万円です。この29万円が、株式の譲渡所得として課税対象となります。
上場株式等の譲渡益は、原則として申告分離課税です。2026年時点の税率は所得税15%、住民税5%に復興特別所得税が加わります。株式等の譲渡所得に関する取扱いは、国税庁の案内でも確認できます。
申告書を作る前に、売却した年の取引記録を集めます。売却の事実は資料で把握され得るため、申告していない取引がある場合も、まず取得費を含めた計算根拠を残すことが大切です。
損益通算や繰越控除の要件は、上場株式等と一般株式等で異なります。なお、一般口座は口座の区分であり、一般株式等という税法上の区分とは別の概念です。
一般口座の申告は、取引履歴を取得し、銘柄別・取引別に売却額と取得費を集計してから進めます。計算した譲渡益を、国税庁の確定申告書等作成コーナーまたはe-Taxで入力し、申告期限までに提出します。
当事務所に寄せられるご相談の傾向として、資料の準備方法が分からないまま時間が経過してしまう方が多くいます。取得費や取引区分に迷う場合、申告前に税理士へ資料を示して確認することをおすすめします。
一般口座で株式を売却した利益の申告漏れに気付いた場合は、放置せず、取引資料を確認して必要な申告を進めることが大切です。申告しないままにすると、本来の税金に加えて無申告加算税や延滞税が生じる可能性があります。
申告漏れがある場合は、株式の譲渡益に対する所得税・復興特別所得税と住民税に加え、無申告加算税や延滞税が課されることがあります。無申告加算税は期限後申告や税務署による決定等で問題となり、延滞税は納付が遅れた期間に応じて発生します。
税率や計算方法は年分や状況で異なるため、国税庁の無申告加算税に関する案内も確認してください。売上や取得費を意図的に隠すなど、仮装・隠蔽があると判断された場合には、より重いペナルティが問題となり得ます。
税務署からの文書や電話が届く前に気付いたなら、まず売却した年ごとに利益を計算し、期限後申告が必要か確認してください。必要な申告を早めに行うことで、資料が散逸する前に事実関係を整理できます。
取得費や手数料を確認してから、売却額だけで利益を判断しないことが必要です。税額が大きい場合、複数年にわたる場合、取得費が分からない場合は、申告前に税理士へ相談することも検討してください。
税務署から連絡を受けた場合は、無視せず、指定された期限と方法に従って対応してください。内容を十分に確認しないまま推測で回答せず、証券会社の資料で売却額、取得費、手数料を確認します。
取得費を示す取引報告書や購入時の資料がある場合は、提出を求められた際に示せるよう年ごとにまとめておきます。税理士法人松本の見解では、調査当日の受け答え以上に、資料を整理し、取引内容を説明できるよう準備することが結果に影響します。
過去数年分の申告漏れが疑われるときは、年ごとに売却取引と損益を集計する必要があります。ある年の利益と別の年の損失を混在させず、それぞれの年分について資料を確認してください。
古い取引履歴が手元にない場合は、証券会社に発行の可否を確認します。取得費が不明なまま申告内容を決めると税額に影響するため、自力での集計や判断が難しい場合は、税務調査や無申告に詳しい税理士へ相談するとよいでしょう。
原則として、売却額から取得費や売却手数料等を差し引いて譲渡益が出ていなければ、納税は発生しません。ただし、他の上場株式等の利益との損益通算や、損失の繰越控除を利用したい場合は、確定申告を検討する必要があります。
売却額が少額でも、税務署に把握されないとは言い切れません。証券会社などから売却対価に関する法定調書が提出される制度があるため、申告が必要かは金額だけでなく、給与や他の所得を含む所得状況に応じて判断します。国税庁の法定調書に関する案内も確認しておくとよいでしょう。
他の上場株式等の譲渡益や一定の配当所得と損益通算したい場合は、確定申告が必要です。また、損失を翌年以後に繰り越して控除したい場合も、損失が生じた年から継続して申告する必要があります。
まずは証券会社の取引履歴や取引報告書を確認し、購入時の価格や手数料を整理します。どうしても取得費が分からない場合には、一定の場合に売却代金の5%を取得費とする取扱いがあります。国税庁の取得費に関する案内を確認し、判断に迷う場合は税理士へ相談してください。
今後の取引については、証券会社で口座区分の変更手続ができる場合があります。ただし、すでに一般口座で行った売却について、口座を変更しても申告の要否は変わらないため、過去の取引は個別に確認する必要があります。
一般口座で株式を売却して利益が出た場合は、原則として取得費や手数料を自分で計算し、確定申告する必要があります。特定口座(源泉徴収あり)のように、口座内の譲渡益について申告不要を選べる仕組みとは異なります。
一般口座であっても、証券会社などから税務署へ提出される法定調書や資料情報により、売却の事実や売却対価を把握される可能性があります。申告していないから分からない、とは考えないほうがよいでしょう。
申告漏れに気付いたときは、取引履歴、取得費、売却手数料を確認し、できるだけ早く期限後申告などを検討してください。無申告のままにすると、本税に加えて無申告加算税や延滞税がかかる可能性があります。
取得費の計算や申告の要否に迷う場合、複数年の申告漏れが疑われる場合は、税務署・自治体窓口・税理士に確認することをおすすめします。税務調査への対応は初動で結果が変わるため、不安があるときは税務調査に強い税理士へ早めに相談してください。
税務署から調査の連絡が届いている方は、日程が決まる前のご相談をおすすめしています。
受付時間外やお電話が難しい場合は、LINE・メール相談もご利用いただけます。
この記事の監修者
税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
登録者30万人以上のYouTubeチャンネル「税理士法人松本〜税金の裏のウラ〜」を運営。 代表を務める税理士法人松本では、これまでに累計5,000件を超える税務調査のご相談・対応実績があり、国税局査察部、税務署長歴任者・税務調査一筋の現場に強い国税出身のOB税理士が現在15名常駐。国税当局側の視点を踏まえて、お客様の立場を尊重し、税務調査でお悩みのお客様に適切かつ迅速に対応。また、調査前・調査中に関わらず、あらゆる状況から最善のサポートが可能。なお、調査結果が追徴税額なしとなる実績も多数取得。税務調査における専門性・経験則・折衝力から最善の結果を導き、お客様の笑顔とありがとうを励みに成長し続けている。
税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。
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