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追徴額は、追加で納める本税に加算税と延滞税を加えて概算します。追加本税が分かっても、申告漏れの内容、税務署からの連絡や調査の前後、納付までの日数によって、最終的な負担額は変わります。
追徴課税とは、法律上の正式な税目名ではなく、不足していた税金に伴い追加で納める金額の総称です。通常は、次の式で捉えると内訳を確認しやすくなります。
追徴額=追加本税+加算税+延滞税加算税には無申告加算税や過少申告加算税、仮装・隠蔽がある場合の重加算税などがあり、延滞税は原則として納期限の翌日から完納日までの日数に応じてかかります。加算税の種類や税率は、国税庁の案内でも確認できます。
国税のほか、住民税、個人事業税、法人事業税などの地方税が別途発生する場合もあります。そのため、所得税や法人税だけで計算した金額が、実際に支払う総額と一致しないことがあります。
追徴額が生じやすいのは、売上・収入の申告漏れ、経費の過大計上、控除や特例の適用誤りがある場合です。副業、不動産収入、暗号資産(仮想通貨)取引による所得を申告していないケースや、法人の売上除外・架空経費も確認対象になり得ます。
この後は、追加本税の考え方、状況別の加算税、2026年時点の延滞税率を踏まえ、追加本税からおおよその納付額を見積もる方法を説明します。複数年分の漏れや不正の有無が関わる場合は計算が複雑になるため、申告・納付前に税理士へ相談することをご検討ください。
目次
追徴課税の金額を試算するときは、最初に追加本税を確定させます。追加本税が分かれば、加算税と延滞税を加えて、おおよその最終負担を計算できます。
追徴額は、追加本税を土台として加算税・延滞税が上乗せされる仕組みです。税務署から連絡を受けた場合も、指摘内容ごとに「本来いくら納めるべきだったか」を確認することが出発点になります。
追加本税は、本来納める税額から、すでに申告・納付した税額を差し引いた金額です。期限内に申告していたものの売上や所得の申告漏れがあった場合は、この差額が追加本税になります。
計算式は次のとおりです。申告をまったくしていない無申告の場合は、原則として本来納めるべき税額全額が追加本税です。
たとえば、本来の所得税額が80万円で、当初申告で50万円を納めていたなら、追加本税は30万円です。この30万円を基礎として、申告・調査の経緯に応じた加算税と、納付までの日数に応じた延滞税が計算されます。
所得税、法人税、消費税では、追加本税を求めるために確認する申告内容や計算方法が異なります。所得税は所得控除などを反映した税額、法人税は法人の所得金額を基にした税額、消費税は課税売上げ・仕入れなどを踏まえた税額との差額を確認します。
複数の税目や複数年に申告漏れがある場合は、年分・事業年度ごと、税目ごとに追加本税を分けて算定する必要があります。住民税や事業税などの地方税が別途発生する場合もあるため、国税だけで総負担を判断しないよう注意が必要です。
最終的な追徴額は、申告漏れの税額だけでは決まりません。自主的に修正した時期、税務署からの事前通知の有無、調査で指摘された後かどうか、不正の有無、完納までの日数によって加算税や延滞税が変わります。
2026年時点では、税務調査の事前通知前に自主修正した場合、過少申告加算税は原則としてかかりません。一方、無申告や調査後の修正、不正が認められる場合には加算税率が高くなるため、時期と経緯の確認が欠かせません。加算税の取扱いは国税庁の案内も確認できます。
税理士法人松本の見解では、国税局や業務センターからの手紙・電話に驚かれる方が非常に多いものの、行政指導か税務調査かによって確認すべき内容は異なります。通知文書の種類と対象年分を確認し、追加本税の根拠となる帳簿・申告書を整理したうえで、税理士に相談するとよいでしょう。
追徴額を試算するときは、追加本税に加えて、申告漏れの内容と税務署からの事前通知・調査の前後に応じた加算税を見込みます。2026年時点では、早期に自主修正・自主申告した場合ほど税率が低く、仮装・隠蔽がある場合は重加算税が課される可能性があります。
加算税は「いつ申告・修正したか」によって大きく変わるため、通知を受けた段階で放置しないことが大切です。
期限内に申告したものの税額が少なかった場合、税務署の事前通知前に修正申告すれば、過少申告加算税は原則0%です。事前通知後で調査による指摘前なら原則5%、調査後の修正申告または更正では原則10%となります。
ただし、増差税額のうち「当初申告税額」または50万円の多い方を超える部分は、事前通知後なら10%、調査後なら15%です。追加本税を計算した後、この区分ごとに税率を掛けると加算税の目安を出せます。税率の詳細は国税庁の案内も確認してください。
申告自体をしていなかった場合は、事前通知前に自主申告すると原則5%です。事前通知後から調査前までに申告する場合は、追加本税50万円まで10%、50万円超300万円まで15%、300万円超の部分は25%となります。
調査後または税務署の決定後では、50万円まで15%、50万円超300万円まで20%、300万円超は30%です。期限後1か月以内の自主申告など、法定申告期限内に納付する意思があったと認められることを含む一定要件を満たすと、無申告加算税がかからない場合があります。
税理士法人松本の見解では、無申告の期間が長い方ほど、何から手を付ければよいか分からない段階でご相談に来られます。売上、経費、口座記録などを年ごとに棚卸しし、申告すべき所得と税額を確認するところから始めるとよいでしょう。
売上隠し、架空経費、資料の仮装・隠蔽があると判断された場合は、通常の加算税に代えて重加算税が課されます。期限内申告をしていた場合は35%、無申告の場合は40%です。単純な計算ミスや記載ミスだけで、直ちに重加算税となるわけではありません。
また、帳簿を提示しない場合や売上の帳簿記載が著しく不十分な場合、加算税が5%または10%加重される制度があります。短期間に無申告や不正申告を繰り返す場合にも、原則10%の加重措置があり得るため、個別の経緯を税理士に確認することをおすすめします。
延滞税は、加算税とは別に、追加で納める本税に対して納付が遅れた日数分だけかかります。追徴額を見積もる際は、本税と加算税だけでなく、納付予定日までの延滞税も加えて確認します。
原則として、法定納期限の翌日から完納日まで日割りで増えるため、申告だけして納付を先延ばしにすると負担も増えます。加算税そのものには延滞税はかかりません。
2026年(令和8年)時点の延滞税率は、納期限の翌日から2か月を経過する日までが年2.8%、その後は年9.1%です。納付遅延が長引くほど、2か月経過後の高い税率が適用される日数が増えます。
延滞税率は毎年変動します。過去年分の申告漏れや将来の納付については、対象となる年の税率を国税庁の案内で確認してください。
延滞税の概算は、本税×年率×延滞日数÷365日で計算します。納期限から90日遅れた場合は、最初の2か月分と、その後の期間に分けて計算する必要があります。
たとえば、追加本税が100万円で、2026年中の延滞期間を最初の60日とその後30日に簡略化すると、概算は次のとおりです。
追徴額を試算するときは、追加本税に加算税と延滞税をそれぞれ加算します。ただし、実際には端数処理や期間計算の特例があり、年をまたぐ場合や複数年分の申告漏れでは年ごとの計算も必要です。
納期限や納付日、税務署からの通知時期によって最終額は変わります。金額が大きい場合や複数年分に及ぶ場合は、納付前に税理士へ計算内容を確認するとよいでしょう。
追加本税が100万円でも、無申告が税務調査後に判明した場合は、加算税と延滞税を合わせて約18万7,000円の負担が上乗せされる計算です。以下は2026年時点の税率を前提にした概算例であり、実際の金額は納期限や調査の経緯などで変わります。
本税100万円を無申告のままにし、税務調査後に申告・納付した場合の合計は、約118万7,000円です。延滞期間は90日間(最初の60日と、その後30日)として計算します。
延滞税は、100万円に対して最初の60日を年2.8%、その後30日を年9.1%として日割りで算出します。2026年中に納付する前提では、約1万2,000円が目安です。税率は国税庁の延滞税の案内で確認できます。
本税100万円の申告漏れでも、約18万7,000円の追加負担になり得ます。加算税の区分や延滞日数によって金額は変わるため、実際には納付予定日まで含めて確認が必要です。
申告額が少なかったことに気付き、税務署から調査の事前通知を受ける前に修正申告をする場合、過少申告加算税は原則としてかかりません。追加本税100万円と、納付が遅れた日数に応じた延滞税を納める形になります。
ただし、申告だけでは延滞税の増加は止まりません。延滞税は原則として完納日まで日割りでかかるため、修正申告とあわせて納付額を確認する必要があります。税務署からの事前通知後は加算税の区分が変わるため、自主修正のタイミングによって負担は大きく変わります。
2年分・3年分の無申告や申告漏れがある場合は、合計額にまとめて税率を掛けるのではなく、各年分の本税・加算税・延滞税を個別に計算します。古い年分ほど納期限からの日数が長くなるため、延滞税が増える可能性があります。
税目ごとの時効や実際の調査対象期間は一律ではありません。複数年分に心当たりがあるときは、申告書、帳簿、売上資料を年ごとに確認し、納付額の見通しを税理士に相談して判断することをおすすめします。
税務署から連絡を受けたら、連絡内容と期限を確認し、帳簿や請求書、領収書、通帳などをそろえて事実関係を確認してください。追加本税に加えて加算税・延滞税が見込まれるため、申告漏れの可能性がある場合は早めに対応方針を決めることが大切です。
税務調査の事前通知前に修正申告や期限後申告を行えば、過少申告加算税は原則不要となり、無申告加算税も自主申告として低い区分になる可能性があります。ただし、内容を確認しないまま急いで申告すると、別の誤りや申告漏れを残すおそれがあります。
自主的に申告する場合でも、申告内容の根拠となる帳簿・証憑をそろえてから提出することが必要です。延滞税は原則として完納日まで日割りで増えるため、内容を確認した後は納付時期も含めて速やかに判断しましょう。
税務調査の連絡後であっても、税務署から求められた資料を確認し、事実に沿って説明する必要があります。連絡を無視したり、資料を出さないまま放置したりすると、税務署が把握した資料を基にした推計課税や、不利な認定につながる可能性があります。
連絡を受けた日時、調査対象年、求められた資料、提出期限をメモし、不明な点は担当者に確認してください。調査後に申告漏れが判明した場合は加算税の負担が高くなり得るため、追加本税だけでなく、加算税・延滞税を含めた総額で資金計画を立てることが必要です。
一括で納付できない見込みでも、申告や税務署からの連絡を放置してはいけません。分割納付や猶予制度を利用できる場合があるため、資金状況を整理したうえで税務署へ早めに相談する選択肢があります。
当事務所に寄せられるご相談の傾向として、追徴税額そのものより「払えるかどうか」への不安が大きいです。税額が確定した後も納付について相談できる余地はあるため、手元資金と今後の入金予定を確認しておくとよいでしょう。
申告漏れの年数や税目が増えるほど、追加本税と付随する税金の見込み額は複雑になります。次のケースでは、調査対応や修正申告の前に税務調査に詳しい税理士へ相談することを検討してください。
加算税の区分は、申告や修正の時期、調査の進行状況によって異なります。無申告加算税・過少申告加算税の取扱いは、国税庁の案内も確認しながら、個別事情に応じて判断してください。
税務署から税務調査の事前通知を受ける前に修正申告をする場合、過少申告加算税は原則としてかかりません。ただし、追加で納める本税と、法定納期限の翌日から完納日までに応じた延滞税は必要です。国税庁の案内も確認し、申告内容に不安があれば税理士へ相談してください。
納付を放置すると、完納するまで延滞税が増え、財産の差押えに進む可能性があります。一括での納付が難しい場合は、早めに税務署へ事情を伝え、換価の猶予や納税の猶予を利用できるか確認することが必要です。
調査では原則的な対象期間が確認されますが、売上隠しや仮装・隠蔽などの不正が問題となる場合は、対象期間が延びる可能性があります。実際に何年分を確認されるかは税目や状況で異なるため、個別の資料を基に確認が必要です。
所得税や法人税などの修正に連動し、住民税や事業税などの地方税が別途発生する場合もあります。追加本税・加算税・延滞税だけでなく、地方税も含めて納付資金を見積もるとよいでしょう。
追徴課税の概算は、追加本税・加算税・延滞税を分けて確認すると把握しやすくなります。住民税や事業税などの地方税が別途かかる場合もあるため、国税分だけで判断しないことが必要です。
加算税の負担は、申告漏れに気付いて自主的に修正したのか、税務署から事前通知を受けた後なのか、税務調査後なのかによって変わります。無申告や仮装・隠蔽がある場合には、より高い加算税が課される可能性があります。加算税の取扱いは国税庁の案内も確認してください。
また、延滞税は納期限の翌日から完納日まで日数に応じてかかります。2026年時点の延滞税率は、納期限後2か月まで年2.8%、それ以後は年9.1%です。申告漏れや納付不足に気付いた場合は、放置せず、内容と納付額を早めに確認しましょう。
たとえば、追加本税100万円の無申告が税務調査後に判明し、2026年中に90日遅れて納付する前提では、無申告加算税と延滞税を含む追徴額は約118万7,000円となります。ただし、この金額はあくまで前提条件に基づく目安です。
実際の追徴額は、税目、対象年分、納期限、調査に至った経緯、地方税の有無、複数年分の申告漏れかどうかによって変動します。金額が大きい場合や複数年分に及ぶ場合は、税理士または税務署へ早めに相談し、申告内容と納付額を確認してください。
税務調査への対応は初動によって結果が変わります。税務署から連絡を受けた場合や、申告漏れに不安がある場合は、税務調査に強い税理士へ相談することをおすすめします。
申告をしていない期間がある方も、指摘を受ける前であれば取れる選択肢が多く残ります。
受付時間外やお電話が難しい場合は、LINE・メール相談もご利用いただけます。
この記事の監修者
税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
登録者30万人以上のYouTubeチャンネル「税理士法人松本〜税金の裏のウラ〜」を運営。 代表を務める税理士法人松本では、これまでに累計5,000件を超える税務調査のご相談・対応実績があり、国税局査察部、税務署長歴任者・税務調査一筋の現場に強い国税出身のOB税理士が現在15名常駐。国税当局側の視点を踏まえて、お客様の立場を尊重し、税務調査でお悩みのお客様に適切かつ迅速に対応。また、調査前・調査中に関わらず、あらゆる状況から最善のサポートが可能。なお、調査結果が追徴税額なしとなる実績も多数取得。税務調査における専門性・経験則・折衝力から最善の結果を導き、お客様の笑顔とありがとうを励みに成長し続けている。
税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。
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