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会社員であっても、税務署から連絡を受けたり、申告内容の確認や税務調査の対象になったりする可能性があります。副業、不動産収入、株式や暗号資産の取引など、給与以外の所得がある場合は特に確認が必要です。
会社員は通常、勤務先が年末調整を行うため、給与所得だけであれば原則として確定申告は不要です。しかし、年末調整で精算できない所得や控除があるときは、本人が確定申告を行う必要が生じる場合があります。
副業や投資をしていると、「会社に勤めているから申告は不要ではないか」と不安になることもあるでしょう。この記事では、会社員に税務署が連絡する主な場面、連絡を受けた際に確認すべきこと、申告漏れが判明した場合の影響を順に確認します。
税務署からの接触は、自宅を訪問する実地調査に限られません。申告内容や収入に確認事項がある場合、電話や文書を通じて連絡を受けることがあります。
連絡を受けたからといって、直ちに重い処分が決まったわけではありません。一方で、電話や文書を放置すると、事実関係を説明する機会を失い、確認が進みにくくなるため、担当者名、税務署名、用件、回答期限を確認したうえで対応を検討しましょう。
税務調査とは、税務署が質問検査権に基づき、申告内容や帳簿、取引資料などを確認する手続きです。実地調査を行う場合は、原則として日時、場所、対象税目、対象期間、調査の目的などが事前に通知されます。
これに対し行政指導は、申告内容に誤りや記載漏れの可能性がある場合に、税務署が自主的な見直しや修正申告を促す対応です。連絡の段階で混同しやすいため、税務署の担当者に税務調査なのか行政指導なのかを確認してください。
国税庁は、税務調査と行政指導を区別し、手続に入る前にそのいずれであるかを明示する取扱いを示しています。国税庁の案内も確認し、申告書控え、源泉徴収票、副業の売上記録、取引履歴など、連絡内容に関係する資料を早めに集めることが大切です。
目次
会社員でも、給与以外の所得や年末調整・確定申告の内容に確認事項があれば、税務署から照会や調査を受ける可能性があります。年末調整をしているから問題ないとは限らず、副業、投資、不動産収入などは個別に申告の要否を確認する必要があります。
国税庁は収集した資料情報を分析して対象を選定していますが、どの条件なら必ず調査されるかという基準は公表していません。国税庁の公表資料を踏まえ、自分の申告内容と収入記録に差異がないか確認しましょう。
給与以外の所得が年間20万円を超える給与所得者は、2026年時点で原則として所得税の確定申告が必要です。判定するのは売上ではなく、売上から必要経費を差し引いた所得である点に注意が必要です。
所得税の確定申告が不要となる場合でも、住民税の申告が必要になることがあります。副業の収入や経費を示す資料を残し、申告要否は国税庁の案内や税理士への相談で確認してください。
アルバイトや非常勤勤務など、副業先から給与を受けている場合も申告漏れに注意が必要です。主たる勤務先以外で年末調整されていない給与があるときは、確定申告が必要になる場合があります。
副業が給与なのか業務委託なのかで、源泉徴収票などの必要書類や所得の計算方法は異なります。契約書、支払明細、源泉徴収票を確認し、報酬の性質を取り違えないようにしましょう。
給与収入が年間2,000万円を超える人は、2026年時点で原則として確定申告が必要です。不動産所得、株式や投資信託の利益、暗号資産の売却・交換による利益、保険金・満期返戻金・資産売却に伴う収入も課税関係の確認が欠かせません。
ただし、特定口座の源泉徴収ありで行う株式取引など、申告不要となる場合もあります。給与以外の入金があれば、収入の種類ごとに申告要否を確認することが大切です。
扶養親族の所得要件や、配偶者控除・配偶者特別控除の適用条件に誤りがあると、年末調整の内容を確認される可能性があります。生命保険料控除証明書、医療費控除・寄附金控除の資料、住宅ローン控除の適用要件と必要書類も見直しましょう。
単純な転記ミスや書類の添付漏れであっても、税務署から確認や修正を求められることがあります。控除を受ける根拠資料と申告書の記載内容を照合しておくと安心です。
本来は申告が必要なのに申告していない無申告は、税務署が把握する資料情報と申告状況に差異が生じやすいケースです。国税庁は無申告者への対応を積極的に行う方針を示しています。
申告が必要だったと分かった場合は、税務署から連絡を受ける前であっても、自主的な申告や修正を検討してください。所得の種類や控除の扱いに迷うときは、資料をそろえたうえで税理士に相談することをおすすめします。
会社員に対する税務調査や照会は、税務署が個人の収入を無作為に調べて行うものではありません。勤務先や取引先などから提出される資料と申告内容を分析し、確認が必要と判断された場合に対象となる可能性があります。
ただし、選定の具体的な基準は公表されていません。「副業収入がこの金額なら必ず調査される」といった情報を鵜呑みにせず、収入と申告内容を照らし合わせることが大切です。
税務署は、勤務先・報酬の支払者・不動産取引の関係者などから法定調書を収集しています。これらの資料と本人の確定申告書を照合し、申告の有無や金額に確認すべき点がないかを分析します。
SNSやインターネット上の情報だけで調査対象が決まるとは断定できません。一方で、ネット販売や副業について発信している内容と申告した事業実態に差がある場合は、説明を求められる可能性があります。
税務署が保有する資料と申告内容に差がある場合、電話・文書などによる確認や調査につながることがあります。国税庁も、収集した資料情報を分析して調査対象を選定する方針を示しています。
もっとも、売上や入金があるだけで直ちに所得税がかかるわけではありません。副業の必要経費や所得区分によって課税関係は変わるため、売上記録、領収書、取引履歴を残し、収入と経費を分けて整理しておく必要があります。
給与以外の所得について申告が必要か迷う場合や、過去の申告に不安がある場合は、資料を確認したうえで税理士に相談するとよいでしょう。給与以外の所得がある会社員の確定申告については、国税庁の案内も確認できます。
税務署から連絡を受けたら、相手と連絡内容を確認し、期限までに資料をそろえて回答する流れで進めます。分からないことをその場で推測して答える必要はなく、「資料を確認して折り返します」と伝えて問題ない場合もあります。
税理士法人松本の見解では、税務署からの電話や書面を「様子を見よう」と置いてしまう方が少なくありませんが、連絡への応答が早いほど、その後の進め方に選択肢が残ります。
電話を受けたら、税務署名、部署名、担当者氏名、電話番号、対象税目・年度、連絡目的を確認してください。担当者から質問されても、内容を把握する前に収入や口座の情報を伝える必要はありません。
不審に感じる場合は、その場で個人情報や口座情報を伝えず、税務署の代表番号を自分で調べて確認します。確認できない事項は、資料を確認してから回答すると伝え、推測で説明しないことが大切です。
書面が届いた場合は、対象年分・対象税目、来署日時または調査予定日、提出を求められた資料、回答・提出期限を確認します。連絡が税務調査なのか、申告内容の見直しを求める行政指導なのかも、担当者に確認してください。
行政指導か税務調査かは、手続に入る前に明示される扱いです。期限までに準備が難しいときは無断で放置せず、事情を整理したうえで早めに担当者へ相談しましょう。
対象となった年分について、申告内容を裏付ける資料を収入の種類ごとに集めます。副業の業務委託やフリーランス収入は、契約書、請求書、支払明細、売上管理表、領収書、通帳履歴を準備してください。
経費として計上した支出は、仕事や賃貸に必要だった支出かを改めて確認します。私的な支出が含まれる可能性がある場合は、資料を分けたうえで税理士に相談する方法があります。
資料を確認して申告漏れや計算誤りが判明した場合は、状況に応じた手続を検討します。自ら申告書を提出する前に、資料一式を税理士に見せ、申告義務や計上内容を確認してもらう選択肢もあります。
税務署から指摘を受けた後の対応は、資料の内容や連絡の段階で変わります。事実関係を確認しないまま、安易に誤りを認める書面を提出しないよう注意が必要です。
面談や調査では、質問された内容と自分が回答した内容をメモに残してください。その場で判断できない事項は、「資料を確認して回答します」と伝え、後日、根拠資料とともに説明します。
面談後に追加資料を求められた場合は、提出物と期限を一覧にして漏れを防ぎます。誤りがなければ手続は終了し、修正申告や納付が必要になった場合は、税額に加えて延滞税や加算税が発生する可能性も担当者または税理士に確認しましょう。
申告漏れが確認されると、本来納めるべき税金に加え、納付の遅れや申告状況に応じた附帯税がかかる可能性があります。ただし、故意か単純な記載ミスか、期限内申告か無申告か、調査前に自主的に見直したかなどで取扱いは異なります。
副業、投資、不動産収入などの内容に不安がある場合は、収入や経費を裏付ける資料を確認し、個別の事情を税理士に相談したうえで対応を判断することが大切です。
追加納付では、本来納めるべきだった所得税などの本税に加え、延滞税や加算税が生じる場合があります。会社員でも給与以外の所得の申告漏れがあれば、所得税だけでなく住民税の金額にも影響する可能性があります。
加算税には、申告漏れに関するものや無申告の場合のものがあり、事実を隠したり仮装したりしたと判断される事情があると、重加算税が問題となる可能性もあります。税額や附帯税の取扱いは事案ごとに異なるため、通知を受けた段階で申告書、源泉徴収票、取引記録を確認しましょう。
個人に対する税務署からの連絡が、勤務先へ自動的に伝わるわけではありません。副業や投資に関する確認であれば、本人への電話や文書、来署依頼などで進む場合があります。
一方で、給与や年末調整の内容を確認する必要がある場合、住民税の徴収方法の変更で給与担当者が気付く場合、勤務先への照会が必要となる事情がある場合には、勤務先に影響が及ぶ可能性があります。
副業禁止規定や就業規則の問題と、税務上の申告義務は別の問題です。申告が必要な所得は、勤務先の規則とは分けて、税法上の要件に沿って確認する必要があります。
税務署からの電話や書面を無視すると、資料を十分に示せないまま判断されるリスクがあり、確認や手続きが長引くおそれがあります。不明な点があれば担当者に確認し、求められた期限までに回答や資料提出を行うことが重要です。
当事務所に寄せられるご相談の傾向として、税務署からの書面を放置し、事態が動いてから相談に来られる方が多く見られます。書面の段階で申告内容と資料を確認したほうが、説明や修正申告を含めて検討できる選択肢は多くなります。
税務調査への備えとして有効なのは、日々の収入・支出を記録し、申告が必要かを毎年確認することです。副業や投資の取引を後から思い出して集計しようとすると、売上や経費の漏れ、申告判断の誤りにつながるおそれがあります。
年末調整を受けている会社員でも、給与以外の所得や控除の状況によっては確定申告が必要になります。記録と資料を残しておけば、税務署から確認を受けた際にも、申告内容を説明しやすくなります。
副業の収支は、給与の生活費とは分けて管理してください。副業用の口座やクレジットカードを用意すると、入出金の内容を確認しやすくなり、年間の所得を集計する際の負担も減らせます。
売上は発生日だけでなく、入金日、取引先、金額も記録します。経費については、何に使ったか、どの仕事のために必要だったかを説明できる状態にしておくことが大切です。
家事にも使う支出を経費に含める場合は、仕事に必要な部分を説明できるよう、利用目的を記録しておくとよいでしょう。仕事のために必要だったと説明できない支出は、安易に経費へ入れないことが必要です。
確定申告の要否は、前年と同じとは限りません。副業、転職、投資、家族状況の変化があった年は、年末調整だけで手続が終わるかを確認してください。
給与所得者は、給与以外の所得が年間20万円を超える場合、原則として所得税の確定申告が必要です。また、給与収入が年間2,000万円を超える場合や、年末調整されなかった給与がある場合も申告要否を確認する必要があります。詳細は国税庁の案内で確認できます。
暗号資産の売却などによる利益は、一般に雑所得となります。株式や不動産も取引内容によって申告の扱いが異なるため、収入があったかだけで判断せず、国税庁の所得区分に関する案内を確認しましょう。
判断に迷う場合は、申告期限が近づく前に国税庁の確定申告情報を確認し、税理士または税務署へ相談してください。資料がそろっている段階で相談すると、申告漏れの有無や必要な手続を確認しやすくなります。
給与以外の所得が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告が不要となる場合があります。ただし、20万円は売上ではなく、必要経費を差し引いた後の所得で判定します。
所得税の確定申告をしない場合でも、住民税の申告が必要になるケースがあります。副業の内容や経費の扱いに迷うときは、税理士や自治体の窓口に確認するとよいでしょう。
電話があっただけで、直ちに税務調査と決まるわけではありません。申告内容についての照会、来署依頼、自主的な見直しを求める行政指導である場合もあります。
電話を受けた際は、連絡の目的、対象となる年分、用意すべき書類を確認してください。税務調査または行政指導のどちらに当たるかも、担当者に尋ねておくと準備しやすくなります。
確認される期間は一律ではなく、申告内容や税務署が確認する事項によって異なります。連絡を受けたときに、対象となる年分と所得の種類を確認してください。
対象期間が分かったら、申告書控え、源泉徴収票、通帳明細、副業の売上記録、領収書、取引履歴などを年分ごとにまとめます。資料の不足や内容の説明に不安があれば、早めに税理士へ相談することを検討してください。
申告していない年分がある場合、副業・投資・不動産などの所得区分や必要経費の判断が難しい場合は、相談を検討したほうがよいでしょう。給与以外の収入は内容によって申告の要否が変わるためです。
税務署から日程通知を受けた場合や、修正申告による納付額が大きくなりそうな場合も、資料を提出する前に相談する方法があります。事実関係と資料を整理したうえで、個別の状況に応じた判断を仰いでください。
会社員は勤務先で年末調整を受けていても、税務署から申告内容の照会や調査を受ける可能性があります。副業・ネット販売の所得、複数の勤務先からの給与、年収2,000万円超の給与、不動産・投資・暗号資産に関する所得などに申告漏れがないか、確認しておくことが大切です。
扶養控除や保険料控除の記載誤り、本来申告が必要であるにもかかわらず申告していないケースも、確認の対象となり得ます。給与以外の収入がある場合は、収入の種類や取引記録をもとに、確定申告が必要かを個別に確認しましょう。
税務署から電話や文書で連絡を受けたときは、無視せずに内容を確認することが必要です。対象となる年度、連絡の目的、行政指導か税務調査か、提出・持参を求められる資料を確認し、申告書控え、源泉徴収票、通帳明細、売上記録、取引履歴などを整理します。
申告漏れや記載誤りに心当たりがある場合は、連絡を待たずに資料を確認し、対応方針を検討することが大切です。所得の区分や申告の要否は取引内容によって異なるため、自己判断が難しい場合もあります。
税務調査への対応は初動で結果が変わることがあります。不安な場合は、税務調査に強い税理士へ早めに相談することをおすすめします。
税務署から調査の連絡が届いている方は、日程が決まる前のご相談をおすすめしています。
受付時間外やお電話が難しい場合は、LINE・メール相談もご利用いただけます。
この記事の監修者
税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
登録者30万人以上のYouTubeチャンネル「税理士法人松本〜税金の裏のウラ〜」を運営。 代表を務める税理士法人松本では、これまでに累計5,000件を超える税務調査のご相談・対応実績があり、国税局査察部、税務署長歴任者・税務調査一筋の現場に強い国税出身のOB税理士が現在15名常駐。国税当局側の視点を踏まえて、お客様の立場を尊重し、税務調査でお悩みのお客様に適切かつ迅速に対応。また、調査前・調査中に関わらず、あらゆる状況から最善のサポートが可能。なお、調査結果が追徴税額なしとなる実績も多数取得。税務調査における専門性・経験則・折衝力から最善の結果を導き、お客様の笑顔とありがとうを励みに成長し続けている。
税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。
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