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ふるさと納税の確定申告のやり方とは?制度の仕組みや必要書類も解説

ふるさと納税の確定申告のやり方とは?制度の仕組みや必要書類も解説

読了目安時間:約 6分

近年、ふるさと納税を利用する人が増加しています。しかし、「ふるさと納税をしたら確定申告は必要になるのか?」「ふるさと納税をしたけれど確定申告のやり方が分からない」とふるさと納税に関心はあるものの確定申告の手続きに不安を感じている人もいるようです。

では、ふるさと納税をした際の確定申告は、どのように手続きを進めればよいのでしょうか。

今回は、ふるさと納税に関する確定申告のやり方や制度の仕組み、必要書類などについて解説します。

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ふるさと納税と確定申告

ふるさと納税をすると、なぜ確定申告が必要になるのでしょうか。まずは、ふるさと納税の仕組みと確定申告が必要となる理由からご説明します。

ふるさと納税とは

ふるさと納税という名称から「ふるさとをはじめとした居住地以外の自治体に税金を納める制度がふるさと納税」であると思われているかもしれません。しかし、実はふるさと納税は、税金を居住地以外の自治体に納める制度ではなく、希望する自治体へ寄付をする制度です。

また、寄付をする際には、寄付の使途を選択することができ、寄付をした自治体からは返礼品を受け取ることができる点もふるさと納税の特徴です。

ふるさと納税をする人の中には「自分が生まれた町を応援したい」「災害が起きた地域の復興をサポートしたい」という人もいれば、「魅力的な返礼品を受け取りたい」という理由で寄付先の自治体を選ぶケースもあるようです。

ふるさと納税の仕組み

ふるさと納税は、節税効果を得られる制度だというイメージが広がっています。しかし、ふるさと納税をすることによって、単純に負担する税金の額が低くなるわけではありません。ふるさと納税は節税につながる制度ではなく、上限はあるものの、寄付額から自己負担分の2,000円を除いた額が所得税では寄附金控除として所得から差し引かれ、住民税では翌年度の税額から控除されます。控除額は所得や住民税の計算上限などにより異なります。

控除可能な上限額は働き方や年収の額によって変わりますが、寄付額から2,000円を引いた額が所得税と住民税から控除されます。(ただし、後述するワンストップ特例制度では、所得税ではなく、住民税からのみ控除される仕組みです。)さらに、実質2,000円の負担で寄付先の自治体から魅力的な返礼品を受け取れるため、節税効果は得られないものの、お得な制度として人気を集めているのです。

ふるさと納税制度の現状

令和8年7月31日に、総務省は「ふるさと納税に関する現況調査結果」を公表しています。これによると、平成20年度におけるふるさと納税の受け入れ件数は5.4万件であったのに対し、令和7年度の受け入れ件数は5,963.0万件にまで増大しています。また、受け入れ金額も81.4億円から13,314.3億円にまで増加している点からも、ふるさと納税がいかに浸透しているかをうかがい知れます。

参照元:総務省「ふるさと納税に関する現況調査結果 (令和8年度実施)」

ふるさと納税と確定申告の関係

寄付をし、所得税や住民税の控除を受けるためには国や居住している自治体に対し、寄付額を申告する必要があります。そのための手続きとして確定申告は必要になるのです。ふるさと納税以外に確定申告が必要となる事情がない人は、控除を受けない限り、ふるさと納税を理由とする確定申告は不要です。

ただし、一定の要件を満たしているときは、確定申告をしなくても税金の控除を受けることができます。この制度がふるさと納税ワンストップ特例と呼ばれるものです。

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ふるさと納税で確定申告をすべき人とワンストップ特例制度

ふるさと納税をしている人の中には、ふるさと納税をしたかどうかに関わらず、確定申告をしなければならない人と、ふるさと納税によって寄付をし、税金の控除を希望する人で確定申告が必要になる人の2パターンがあります。

このうち、後者についてはワンストップ特例制度を利用すれば確定申告をしなくても税金の控除を受けられます。

ふるさと納税ワンストップ特例とは

ふるさと納税ワンストップ特例とは、寄付をした自治体に特例申請書を提出することで、確定申告をしなくても税金の控除を受けられる仕組みです。

ただし、確定申告をした場合とワンストップ特例を利用した場合では、控除の仕組みに違いがあります。確定申告をすると寄付をした年の所得から、ふるさと納税額から2,000円を差し引いた額が所得控除として差し引かれます。しかし、ワンストップ特例の場合は所得税からの控除は行われずに、所得税の控除分も含めた額が翌年の住民税から税額控除される仕組みです。

参照元:総務省「ふるさと納税ポータルサイト」

ふるさと納税ワンストップ特例の利用要件

ふるさと納税ワンストップ特例を利用できるのは、以下の要件を満たす人です。

・給与所得者である

・2ヶ所以上から給与等の支払いを受けていない

・年間の合計給与収入額が2,000万円以下である

・給与所得以外の所得がない

・対象年分にふるさと納税で寄付をした自治体数は5団体以内である

・確定申告をする予定はない

この6つの要件をすべて満たしている人は、ワンストップ特例を利用できるため、ふるさと納税をし、控除を希望する場合でも確定申告をする必要はありません。

参照元:国税庁「令和7年分確定申告特集」

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確定申告のやり方

ワンストップ特例の利用要件を満たしていなければ、控除を受けるためには確定申告が必要ですが、やり方が分からない場合もあるかもしれません。ここでは、確定申告の基本的なルールとふるさと納税に関する確定申告のやり方について解説します。

確定申告期間

確定申告は、ふるさと納税を行った年の翌年に行います。自営業で一定以上の所得を得ている人や給与年収が2000万円を超える人など、ふるさと納税とは関係なく確定申告が必要な人は、翌年の2月16日から3月15日までが確定申告期間となります。ただし、期限が土日祝日になる場合は、翌平日が期限に変更されます。

また、5団体以上の自治体にふるさと納税で寄付をした会社員の人など、確定申告で納税するのではなく、所得税の還付を申告する場合は、翌年の1月1日から5年間、申告を行うことができます。

ふるさと納税の確定申告に必要な書類

ふるさと納税の確定申告をする際には、以下の書類が必要になります。

・寄付金受領証明書または寄付金控除に関する証明書

・マイナンバーカード、または番号確認書類と身元確認書類

・還付金受け取り用の口座番号

確定申告書の作成方法

確定申告書の作成方法には、用紙に手書きで記入する方法とパソコンやスマートフォン上で作成する方法があります。

手書きで作成する場合は、用紙を入手しなければなりません。用紙は、税務署の窓口で受け取るか、国税庁のホームページからダウンロードをします。

国税庁:「確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)」

パソコンやスマートフォンから作成する場合は、国税庁の確定申告書等作成コーナーの利用が便利です。

国税庁:「確定申告書等作成コーナー」

ふるさと納税の寄付金控除の入力または記入のやり方

ふるさと納税の確定申告書を作成する際には、寄付金額や寄付先の自治体名などを申告書に記載する必要があります。

・手書きで確定申告書を作成する場合のやり方

手書きで確定申告書を記入するときには、確定申告書の第一表にある寄附金控除の欄に、寄付をした金額から2,000円を差し引いた額を記入します。また、第二表の寄付先の名称等の欄には、寄付をした自治体の名称、住所、寄付をした金額の記載が必要です。この時、寄付金の欄には、2,000円を差し引く前の金額を記入しましょう。また、住民税に関する事項の「都道府県、市区町村への寄附(特例控除対象)」欄にも、ふるさと納税額を記載します。

寄付金額や寄付先の自治体の名称、住所を正しく申告できるよう、寄付金受領証明書や寄付金控除に関する証明書など、自治体から発行された証明書の準備が必要になります。

・パソコンやスマートフォンで確定申告書を作成する場合のやり方

確定申告書等作成コーナーを利用して確定申告書を作成する際には、マイナポータル連携の利用が便利です。ただし、マイナンバーカードを取得していないとマイナポータル連携はできないため、マイナンバーカードを取得していない人は手書きと同じように、寄付金受領証明書や寄付金控除に関する証明書などを見ながら、必要事項を該当箇所に入力していかなければなりません。

マイナンバーカードがある場合は、利用したふるさと納税サイトとマイナポータルを連携させることで、ふるさと納税の寄附に関する情報が確定申告システムに自動的に反映されます。

マイナポータル連携のやり方は簡単です。まずスマートフォンにマイナポータルアプリをダウンロードし、マイナンバーカードを読み取って利用者登録をします。次に、利用したふるさと納税サイトのマイページにログインして、画面の指示に従いながらマイナポータルと連携をします。さらに、マイナポータルの中にある「もっとつながる」機能からe-Taxを選択し、連携するだけです。

確定申告書作成コーナーで確定申告書を作成する際には、申告書作成の際に表示される「マイナポータルと連携する」を選択します。マイナンバーカードの認証をするとデータが自動的に取得されるため、寄付をした自治体名や金額などをチェックするだけで、一つひとつの自治体名や寄付額などの入力が不要となります。ただし、複数のふるさと納税サイトを利用した場合は、利用サイトごとの連携手続きが必要です。

確定申告書の提出方法

確定申告は、インターネットで申告する方法と税務署に郵送または持参して提出する方法があります。

インターネット申告のやり方

インターネットで申告する際には、e-Taxを利用してデータを送信します。その際には、マイナンバーカードの読み取りができるICカードリーダーやスマートフォンが必要です。ただし、ID・パスワード方式で申告をするために、すでにIDを取得し、パスワードを登録している人は、マイナンバーカードがなくてもe-Taxを利用できます。

ID・パスワード方式は、マイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応として導入された方法のため、現在、ID・パスワードの新規発行は停止されています。したがって、マイナンバーカードやマイナンバーを読み取るデバイス、e-Taxで利用できるID・パスワードを保有していない人は、オンラインでの電子申請はできません。

参照元:国税庁e-Tax「ID・パスワードの新規発行停止について」

確定申告書の郵送提出のやり方

確定申告書は、郵送で提出することも可能です。申告書は「信書」に該当するため、郵便物として送付するか、信書便物として送付しなければなりません。メール便や宅配便などは利用できない点に注意しましょう。

確定申告書の送付先は、納税地を管轄している税務署または業務センターです。管轄の税務署や郵送先となる業務センターの住所については、国税庁のサイトから確認できます。

国税庁:「税務署の所在地などを知りたい方」、「書面の申告書等の郵送による提出先となる業務センターの所在地(PDF/348KB)」

なお、郵送の際の提出日は、消印の日付となります。個人事業主の方など、ふるさと納税に関わらず確定申告が必要な人の場合は、消印が提出期限を過ぎないように注意するようにしましょう。また、郵送する際には、マイナンバーを確認できる書類のコピーと身元確認書類のコピーの添付が必要です。

確定申告書を税務署に直接提出する方法

確定申告書の用紙は、納税地を管轄する税務署の窓口に持参し、提出することも可能です。税務署の開庁時間は、祝日を除く月曜~金曜の午前8時30分から午後5時までです。窓口に持参する際には、マイナンバーを確認できる書類と身元確認書類を提示します。

開庁時間内に税務署を訪れることが難しい場合には、税務署に設置されている時間外収受箱に投函しても問題ありません。ただし、マイナンバーを確認できる書類や身元確認書類を提示することはできないため、確定申告書にコピーを添付する必要があります。

参照元:国税庁「申告書の提出方法」

ふるさと納税については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ合わせてご一読ください。

【関連記事】ふるさと納税にはデメリットもある?注意点や税務調査との関係を解説

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まとめ

ふるさと納税は、応援したい自治体などに寄付を行うと、寄付額から2,000円を差し引いた額を所得税や住民税から控除できる制度です。ふるさと納税をしたからといって、誰もが必ず確定申告をしなければならないわけではありません。年末調整を受けている会社員などがふるさと納税をしても、税金の控除を受ける予定がない場合は、確定申告は不要です。

また、ワンストップ特例制度を利用できる人は、確定申告をしなくても税金の控除を受けられます。ただし、ワンストップ特例制度を利用した場合は、所得税の控除は発生せず、住民税から全額が控除されることになります。

ふるさと納税で確定申告をしたいけれどやり方が分からないという場合は、税理士法人松本にお気軽にご相談ください。


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この記事の監修者

松本 崇宏

税理士法人松本 代表税理士

松本 崇宏(まつもと たかひろ)

登録者30万人以上のYouTubeチャンネル「税理士法人松本〜税金の裏のウラ〜」を運営。 代表を務める税理士法人松本では、これまでに累計5,000件を超える税務調査のご相談・対応実績があり、国税局査察部、税務署長歴任者・税務調査一筋の現場に強い国税出身のOB税理士が現在15名常駐。
国税当局側の視点を踏まえて、お客様の立場を尊重し、税務調査でお悩みのお客様に適切かつ迅速に対応。また、調査前・調査中に関わらず、あらゆる状況から最善のサポートが可能。
なお、調査結果が追徴税額なしとなる実績も多数取得。税務調査における専門性・経験則・折衝力から最善の結果を導き、お客様の笑顔とありがとうを励みに成長し続けている。

税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。

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