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マネーフォワードは、個人向けの家計や資産管理アプリ、個人事業主や中小規模の法人が利用できる業務支援ソフトなどを提供している企業です。マネーフォワードが提供するサービスの一つに個人事業主向けの会計・青色申告ソフト「マネーフォワードクラウド確定申告」があります。
国税庁では、書面ではなく、e-Taxによる電子申告を推奨しており、青色申告ではe-Taxでの申告をすることなどによって、最大額の青色申告特別控除を受けられます。ただし、e-Taxで申告をするには確定申告書も電子的に作成しなければなりません。
マネーフォワードクラウド確定申告を利用すればパソコンやスマートフォンで確定申告書を簡単に作成でき、e-Taxで送信することも可能です。
本記事では、マネーフォワードクラウド確定申告を使った確定申告の手順や料金などについて説明します。
目次
マネーフォワードクラウドでは、パソコンだけでなく、スマートフォンからもアプリを使って確定申告を行うことができます。
パソコンの場合は、Web上からマネーフォワードクラウド確定申告にアクセスし、マネーフォワードIDでログイン後、作業ができます。
大きな画面で確認しながら作業を進められるため、効率よく確定申告書を作成できるでしょう。
スマートフォンでマネーフォワードクラウドを利用する場合は、アプリのダウンロードが必要です。パソコンで使用するWeb版と同じIDでログインでき、データはクラウド上でリアルタイムに同期されるため、パソコンとスマートフォンを併用して記帳や確定申告書の作成を行えます。
スマートフォンでは画面が小さいため、データを1件ずつ登録する必要があります。しかし、カメラ機能でレシートなどを撮影すると、日付や金額、支払先などを自動で認識し、経費として自動的に読み込む機能があり、便利です。撮影したレシートのデータはクラウド上に保存できます。ただし、紙のレシートを廃棄するには、電子帳簿保存法のスキャナ保存に関する要件を満たす必要があります。
マネーフォワードクラウド確定申告を利用し、確定申告をする主なメリットをご紹介します。
確定申告書を作成するためには、日々、売上や仕入れなどの情報を記帳していかなければなりません。また、記帳の際には勘定科目ごとに分けなければならず、経理業務に慣れていない場合は仕訳に時間がかかります。
マネーフォワードクラウド確定申告では、初期設定で銀行口座やクレジットカード、電子マネー、よく利用するECサイトなどを連携しておくと、明細データを自動的に取得する仕組みがあります。さらに、明細の内容を自動で判別して勘定科目も推定し、自動入力する機能があるため、手作業で金額を入力したり、仕訳をしたりする記帳作業を減らせます。
個人事業主の場合、事業主が経理も担当しているケースが多いため、記帳業務にかかる作業時間を大幅に軽減できる点は、大きなメリットになるでしょう。また、金額も自動的に取り込まれるため、手入力による数字の打ち間違いを減らせます。
確定申告書を作成するためには、日々の売上や経費のデータを集計してその額を計算しなければなりません。青色申告の場合は、青色申告決算書に科目ごとの売上や経費の合計額を記入し、確定申告書を作成します。白色申告の場合は、収支内訳書に収入や経費の額を記入する必要があります。さらに、配偶者控除や医療費控除、生命保険料控除など、適用できる所得控除を記載し、適用される税率をかけて、納付すべき税額を計算しなければなりません。
一方、マネーフォワードクラウド確定申告を利用する場合は、記帳されたデータが自動的に集計されるため青色申告決算書や収支内訳書を簡単に作成できます。また、適用する所得控除についても、画面の指示に従って入力すると、自動的に納付税額が計算され、確定申告書が完成します。
手作業で確定申告書を作成するケースに比べると、帳簿を見ながら売上や経費の額を計算する必要もなく、適用となる所得税率を選択して所得税の納付額を計算する必要もありません。そのため、マネーフォワードクラウド確定申告を利用すると、手作業で確定申告書を作成する場合に比べ、作業時間を大幅に短縮できるのです。
マネーフォワードクラウド確定申告を利用すると確定申告書を簡単に作成できるという噂は間違いではありません。
マネーフォワードクラウド確定申告は、最新の税制改正に対応しています。電子帳簿保存法は、時代の流れによってたびたび改正されており、納税者にはその都度、新たなルールに従った処理が求められます。また、電子帳簿保存法以外にも毎年のように税制改正がなされ、基礎控除の額が見直されたり、住宅ローン控除の控除率が変更されたりしています。度重なる法改正をその都度、正しく把握することは簡単ではありません。しかし、マネーフォワードクラウド確定申告は、法改正に合わせてシステムが自動的にアップデートされるため、新しいルールを細かく把握していない場合でも、最新の制度に沿った処理を進めやすくなります。
また、電子帳簿保存法の改正により電子取引のデータは、一定の要件を満たしたうえで、電子データのまま保存することが義務付けられました。さらに、2027年分以後、最大75万円の青色申告特別控除を受けるためには、電子帳簿保存法に定められた優良な電子帳簿の条件を満たす形で帳簿を保存し、e-Taxで確定申告書を提出する必要があります。マネーフォワードクラウド確定申告では、これらの電子帳簿保存法の改正ルールにも対応しているため、マネーフォワードクラウドを使って確定申告書を作成すれば75万円の青色申告特別控除を受けられます。
2023年10月1日からインボイス制度が開始され、買い手が消費税の仕入税額控除を適用するためには、売り手側が発行するインボイスの保存が義務付けられました。インボイスが発行されない取引先の場合、その分、買い手側の消費税の負担が増えるため、これまで免税事業者だった個人事業主が、インボイス発行事業者として登録するケースもあります。
インボイス発行事業者として登録すると消費税の課税事業者となるため、消費税の確定申告も必要になります。消費税の申告をするためにはインボイスとインボイスに対応していない請求書を分け、仕入税額控除の割合などを区分しなければなりません。
消費税の確定申告書の作成作業は非常に複雑ですが、マネーフォワードクラウド確定申告ではレシートや明細から取引先のインボイス登録番号を自動的に判定し、仕入税額控除の割合も自動的に計算します。また、消費税の確定申告書を作成する際にも、仕訳データから税率ごとにデータを集計し、税額を算出するため、手間をかけることなく確定申告手続きを進められます。この点もマネーフォワードクラウド確定申告を利用する大きなメリットでしょう。
マネーフォワードクラウド確定申告の便利さは理解したものの、システムを利用することで費用負担が発生するのであれば、利用をためらってしまうというケースもあるかもしれません。
マネーフォワードクラウド確定申告には、無料のプランはありません。2026年現在は、最小限の機能のみが付与されている「パーソナルミニプラン(年払いで900円/月)」とさまざまな機能が付加されている「パーソナルプラン(年払いで1,280円/月)」の2つのプランが用意されています。
パーソナルミニプランでも確定申告書の作成機能は利用でき、e-Taxにも対応しています。また、銀行やクレジット明細の自動取り込み機能も備えられていますが、消費税の申告機能はありません。消費税の確定申告も行う予定であれば、パーソナルプランの契約が必要です。
マネーフォワードクラウド確定申告には無料のプランは用意されていません。しかし、1ヶ月間の無料トライアルが用意されています。実際の画面を利用し、レシート撮影やクレジット明細の取り込みなどの機能を体験できます。トライアルを利用する際にはマネーフォワードのIDを取得する必要はありますが、クレジットカード情報を登録する必要はないため、気軽に使い勝手を試すことができます。また、トライアル終了後に自動的に有料プランに移行されることもありません。また、トライアル終了後に有料プランへ移行する場合、トライアル期間中に入力または取り込んだデータはそのまま引き継がれます。
さらに、トライアル期間でも操作方法についてのサポートを受けられるため、気になる場合はトライアルを利用してみるとよいでしょう。
マネーフォワードクラウド確定申告の利用には、さまざまなメリットがあります。できるだけ手間をかけずに、確定申告の作業を済ませたいという場合はマネーフォワードクラウド確定申告の利用が向いているでしょう。
ただし、マネーフォワードクラウド確定申告を利用する際にはいくつか注意しなければならない点もあります。
青色申告をするためには、事前に青色申告承認申請書の提出が必要です。青色申告承認申請書はe-Taxで提出できますが、マネーフォワードクラウド確定申告では行えません。
ただし、無料で利用できるマネーフォワードクラウド開業届を利用すれば、青色申告承認申請書を簡単に作成することができます。
そのほか、2027年分以後の所得税では、所定の要件を満たす場合、青色申告特別控除の額が最大75万円となります。ただし、75万円の青色申告特別控除を受けるためには「国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等に係る75万円の青色申告特別控除・過少申告加算税の特例の適用を受ける旨の届出書」または「電子取引の取引情報に係る電磁的記録に係る重加算税の加重措置の不適用の特例及び75万円の青色申告特別控除(個人事業者)の適用を受ける旨の届出書」を事前に提出しなければなりません。これらの届出書の提出も、自分で行う必要があります。
マネーフォワードクラウド確定申告の利用自体にマイナンバーカードが必要になるわけではありませんが、e-Taxで申告書を提出するにはマイナンバーカードが必要です。また、マイナンバーカードのほか、同カードの読み取りに対応したスマートフォンまたはICカードリーダーライターの準備が必要になります。
マイナンバーカードを保有していない場合でもID・パスワード方式と呼ばれる方法で、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で作成した申告データをe-Taxで送信できます。しかし、このID・パスワード方式はマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応という位置づけであったため、すでにID・パスワードの新規発行は停止されています。すでにID・パスワード方式の届出をしている人は、当面はマイナンバーカードがなくても同方式を利用できますが、ID・パスワードを保有していない人がe-Taxで確定申告書を提出するにはマイナンバーカードが必要となります。
マネーフォワードクラウド確定申告は、比較的簡単に確定申告書を作成できるサービスです。しかし、全く経理の知識がない人の場合や減価償却、棚卸資産などの処理が必要になる場合は、処理に悩むケースが少なくありません。
誤った内容の確定申告書を作成してしまうと、所得税や消費税の納付額が変わってしまうため、納税額が不足していたときにはペナルティが科される可能性もあります。確定申告書の作成方法が全く分からない場合や正しく作成できるのか自信がない場合などは、税理士への相談をおすすめします。
マネーフォワードクラウド確定申告を使って日々の帳簿付けを行い、確定申告書の作成だけを税理士に依頼することが可能です。マネーフォワードクラウド確定申告には、税理士を招待し、データを共有できる仕組みも用意されています。確定申告書の作成だけを依頼するのであれば、記帳から依頼する場合に比べて税理士に支払う費用は低く抑えられるため、不安なときには税理士への相談を検討した方がよいでしょう。
マネーフォワードクラウド確定申告は、レシートや利用明細などを自動的に取り込み、日々の記帳や確定申告書の作成負担を大幅に軽減するクラウドシステムです。しかし、完全に自動化されているシステムではないため、複雑な処理が発生する際には不安になることもあるでしょう。
税理士法人松本は、マネーフォワードクラウド確定申告を利用した確定申告書の作成サポートにも対応しています。マネーフォワードクラウドに高い支援スキルが認められた税理士事務所のみに与えられるプラチナメンバーでもあります。
マネーフォワードクラウドを利用した確定申告のサポートをご希望の際には、ぜひ税理士法人松本にご相談ください。
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この記事の監修者
税理士法人松本 代表税理士
松本 崇宏(まつもと たかひろ)
登録者30万人以上のYouTubeチャンネル「税理士法人松本〜税金の裏のウラ〜」を運営。 代表を務める税理士法人松本では、これまでに累計5,000件を超える税務調査のご相談・対応実績があり、国税局査察部、税務署長歴任者・税務調査一筋の現場に強い国税出身のOB税理士が現在15名常駐。国税当局側の視点を踏まえて、お客様の立場を尊重し、税務調査でお悩みのお客様に適切かつ迅速に対応。また、調査前・調査中に関わらず、あらゆる状況から最善のサポートが可能。なお、調査結果が追徴税額なしとなる実績も多数取得。税務調査における専門性・経験則・折衝力から最善の結果を導き、お客様の笑顔とありがとうを励みに成長し続けている。
税理士法人松本は国税OB・元税務署長が所属する税理士法人です。
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